「木下暖日さん、国宝級イケメン!内容は令和のガチンコファイトクラブ??」BLUE FIGHT 蒼き若者たちのブレイキングダウン 田中スミゑ 90歳さんの映画レビュー(感想・評価)
木下暖日さん、国宝級イケメン!内容は令和のガチンコファイトクラブ??
そしてドラゴン桜の格闘技版。
エネルギーの行き場のない不良少年でも、目標と強い指導者を持つと人生変わるんだぜ!みたいな。
物語の類型としては王道だけど王道は強い
個人的にはもう一回観てもいいと思うぐらい面白かった。
昔は、「ファイト―!いっぱーつ!」と叫びながら崖をよじ登っていたケインコスギさんのCMを見て「俺たちはバカなんだぜ!って言ってるみたいだよね!」と笑っていたけど、
予想していたよりは深みのある話でした。
演出が良く、撮り方もうまく、動体視力の良くない私は、アクション映画って、大体、誰が何してるのか分からず、あーなんか乱闘してるんだな、ぐらいの認識なのですが、これは一人一人の動きが良く分かりました。
物語の骨子は単純といえば単純なんだけど、仲間だと思っていた人の裏切りだとか、人を騙すとか、そういった「卑劣さ」の成分がないのはとっても良かったです。濡れ衣はリョウマが着せたわけじゃないし、検事は仕事だし。
悩んでいたリョウマは、最後は白状して謝罪し、敵討ちを果たします。
そこから、父親の無罪判決まで出ます。
借りは返した。
そして特筆すべき事ですが、主演の木下暖日さんが国宝級イケメンでした。
鼻の形と上唇は福山雅治のよう。
口元のほくろは、童顔の青い果実の美しさを引き立てています。
素朴な太い眉毛。
立ち上がったら意外に長身。
野球部の練習中にスカウトされたというのも納得です。
良い意味で朴訥な口調とポーカーフェイスも役柄に合っていて良かったです。
事務所の宣材写真より、この映画の髪型がいいよ。
内面は芯が強く、熱い気持ちを持っているけど、それは内に秘めていて、キレると暴れるけれど、それは正義感があって筋を通す人だから。
エネルギーの使い道と方向性は定まっていないが、打ち込めるものや友達に出会った事で自分の道を行きだす。
木下さんが演じたから、イクトは「単なる素朴な脳筋根性論者」「不幸を背負った子供」ではなく、「内に秘めた熱いものを持っている少年」に見えて奥行が出たのだと思いました。
木下さんが2000人のオーディションからこの役に選ばれたというのも納得です(二度目)
往年と書いて、イクトと読ませるみたいですが、Gacktさんの台詞のように、観た人の「往年」と重ねて欲しいという思いが込められていたのだろうか、と想像しました。半グレにしては大人しすぎるけど。
Gacktは雰囲気あったし、筋肉も鍛えてるけど、お肌の年齢は隠せない。この辺、日本の男優さんももっと韓国みたいにスキンケアしたら良いのにと思った。高橋克典、若い頃はそれこそイクトみたいな役を演じてたんだけど、丸くなりすぎて誰か分からなかった。若い時にしか出せないエネルギーってある。
素人が経験者とスパーリングしていきなり勝つかよ!とか、半グレが大人しすぎるとか、女にそそのかされてライバルを助けに行くって綺麗ごとすぎん?こうやって自己犠牲を断れない流れを周囲が作り出す圧力って一種の暴力だし、それを美化して持ちあげる描き方しちゃいかんでしょ、とか、いろいろ突っ込みどころはありましたが。
そして最後に不良の謎。
なんでいつも喧嘩ばっかりしてるの?
どんなコワモテでもボスの言う事は聞くの、どうして?
なんでいつも皆でつるんでるの?→これは、他グループとの抗争に備えているんだろうと今回の映画を観て思いました。テレビで見た、チカーノたちも、やっぱりいつも男ばっかりでつるんでいて、暇さえあれば体を鍛えてたのですが、こちらの人たちも武装していまして、暴力の多い社会で生き延びるのは大変なのだなあと思いました。相手が強いなら、一人一人はつるんで、頭数で勝負するしかありません。決して馬鹿にしているわけではなく必要に迫られてってことですね
でも、かといって、暴力にうったえるのをやめたら、今度は関税男が米国の大統領に就任し、この世の中で、身を守るにはある程度、力で威圧する技術が必要なようです。人間の世界って、結局、野生動物と同じで、やるかやられるかで、辛すぎる、