劇場公開日 2025年1月10日

「恐ろしいほど早口なので聞き取りがしづらいので注意か…。」Welcome Back yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5恐ろしいほど早口なので聞き取りがしづらいので注意か…。

2025年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年11本目(合計1,553本目/今月(2025年1月度)11本目)。

 ボクシングをめぐった2人(と、取り巻く人々)のお話です。

 この映画の特徴として、とにかく聞き取りづらいという点があります。早口に過ぎる部分もあれば、方言かと思える部分(ただ、東京から大阪に行くという話は出るので、東京標準語と関西弁か)があり、何を言っているのかわからない部分が多々及ぶのが極端に厳しいです(本来的な使用方法ではないでしょうが、視覚聴覚にハンディがある方向けに映画が楽しめるようにするアプリ(映画の読み上げ、字幕表示をするアプリ等)も上映中に探したのですが、本映画は対応しておらず…。

 そうなると本気で聞き取るしかないのですが、ストーリー上の関係(一応ネタバレ回避)の観点でとにかく全体的に聞き取りづらく(映画館トラブルではない模様)、日本映画なのに一部を推測する必要が生じたりといった特殊な一面があります。

 ただ、述べたいことはわかりますし、こういった特殊な部分(初代ベイビーわるきゅーれに近い。こちらも聞き取り困難で、日本映画なのに字幕つきが放映されたりといったことがあった。2以降は改善されている)があることまで了知してみるなら、ボクシング好きなどといった観点ではおすすめ以上でしょうか。

 採点に関しては以下まで考慮しています。

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 (減点0.4/正当防衛は成立するか)

 正当防衛は民法・刑法上で若干規定が異なりますが、「他人の不法行為に対し」やむを得ず行った最低限の加害行為を正当化するだけであり、先行行為として「他人の不法行為」があることを要します(720条)。映画内で「正当防衛だ」というシーンはどれもこの条件を満たしていないので解釈上まずいです。この辺は映画では適当に使われることが多いのですが(ほか、「通達」や「避難命令」などの語もお好きなようでよく出てくる)、法律系資格持ちを解釈上ごまかすのは無理です。

 (減点0.2/心裡留保の第三者対抗要件)

 (身分行為ではない)心裡留保は、善意の第三者に対抗できません(善意でありさえすればよく、無過失かどうかは問わない)。
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yukispica