「スケッチ」映画ドラえもん のび太の絵世界物語 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
スケッチ
毎年恒例のドラえもん映画。
今年は絵の中の世界へ出向くドラえもんたちにワクワクしていましたが、本編は最高の創作讃歌のような内容でずっとニコニコドキドキウルウルと感情が大変な事になるくらい面白かったです。
特典はまんがBOOKでした。
掴みやOPから「これは傑作の匂いがするぞ…!」と昂らせてくれて、色々な絵の世界で冒険してる皆が和気あいあいとしていて思わずニヤけてしまいますし、絵の世界での少女クレアの行動も面白く、楽しさが全面的に伝わってくるのが良きでした。
絵の世界から飛び出してきたクレアがちょこまか走り回ったり、工事現場でスレスレのスリルを味わっていたりとハラハラドキドキしながら笑わせてもらったり、ジャイアンの逞しさをマジマジと見せられたりとのび太たちと交流するまででもめっちゃ楽しいです。
今作はよりひみつ道具の活躍が目立っていて、それらが本当に面白いし、そんな使い方もできるんだ!と楽しい発見がたくさんあったのもとても良かったです。
全体的に創作に関するひみつ道具が多く登場しており、水加工用ふりかけとか本当に好きなひみつ道具なので建物が段々と出来上がって行ったり、イメージベレー帽で想像したものが具現化されたりと、こういうの欲しいんだよな〜ってのがバンバン出てきてくれるので心の中の少年が鼻息荒くしてスクリーンに釘付けでした。
どこでもドアが登場しなかったのは中々にレアでは?となりました。
ドラえもん映画としては終盤だけではなく、中盤から他の時系列と交差していくというのが面白かったです。
未来と現在と絵の世界がクロスしていくというのが面白さに拍車をかけていますし、複雑ではあるんだけど複雑に見せない演出もお見事で唸りっぱなしでした。
今作の敵・イゼールがとんでもないレベルの強さで、ドラえもんたちでもどうにかなるものなのか?となったのもゾワゾワさせられました。
そもそも巨大で破壊力抜群の攻撃力、弱点すらも克服していくとなると手がつけられん…一体どうするんだ?
と思っていましたが、そこへのアンサーがこれまた素敵でした。
のび太の描いた下手っぴなドラえもんが活きてくる後半はグッとくるものがありましたし、絵に込められた愛というものが世界を救う力になるってのも独自のSF(すこしふしぎな)を創り続けているからこそ良いなと思いました。
カクカク動きながら懸命にドラドラ〜って喋ってくれて、現実のドラえもんと一緒でひみつ道具と関係ないものを出しまくって慌てたり、ちょっと能力の抜けたひみつ道具をくれて手をフリフリしてくれる絵画ドラえもんがこれまたキュートで、これグッズにして販売してくれないかしら?ってなるくらいにはお気に入りです。
それに応えるのび太もしっかり決め切ってくれたりとで満足度が高すぎますし、その後のエピローグもじんわりとくるものがあったりとで胸いっぱいでした。
和多田さんは「ぼっち・ざ・ろっく!」のふたりちゃんでの幼女声がほんとにリアルで凄いな〜と思っていたので今作でもそのお声が発揮されていてクレアの魅力がマシマシになっていたと思います。
種崎さんはもう安心感というか安定感というかいてくれるだけでゆったり見てられる雰囲気にしてくれて真面目なマイロにどハマりでした。
久野さんはマスコットキャラが似合いすぎる…チャイの挙動やらなんやらがマッチしすぎてました。
サンドウィッチマンの2人は気づかないくらい溶け込んでいましたが、鈴鹿くんは1人だけ声がガビガビで浮いてはいました。これだけが惜しいところ。
作画レベルは年々ハイクオリティになっていっていますが、今作はアクションシーンに加え絵画の要素もあるのでカラフルさ全開で目が栄養摂取しまくりでした。
キャラクターの表情も豊かで嬉しいです。
来年は海へレッツラGO!
予告にサメが出てきてサメ映画マニアなもんですから今からとっても楽しみです。
ドラえもんにはこれまでも助けてもらったし、これからもたっくさんお世話になるんだろうな〜。
鑑賞日 3/8
鑑賞時間 18:25〜20:30
座席 Q-5
映画チケットがいつでも1,500円!
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