トラフィックのレビュー・感想・評価
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悲哀を込めたアイロニー
TIFF2024
よくある欧州移民問題でのクライムサスペンスと思いきや、まぁ半ばそうだったんですが・・・、後半は絵画をモチーフになかなかスパイスの利いたアイロニーも同時並行に描かれていたような・・・勝手な解釈なんですけどね。
そもそもの事の起こりは実に安易で、非常に思慮に欠ける気がするのですが、絵は絵で高く売れるものという認識しかなければああいった設定や展開も納得できるし、かなり冷や冷やで笑えます。そもそもピカソとかマティスと聞けばべらぼうな値が付くんだろうなぁとすぐ思うはずという思い込みこそが安易なのかもしれません。絵画の値段が億になっているのは、作家の売値ではなく部外者が値をつり上げた結果だけであって、材料費とか労働力などから割り出される値は驚くほど安いはず。だからいって放り投げたり燃やしてしまうなんてことはできないんですがねぇ。なかなかオモロいです。やっぱ生きるためには売れない絵ではダメってことなんですねー。
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