「ニンジンはクリスマスの必需品」レッド・ワン サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
ニンジンはクリスマスの必需品
タイトルもキャストも「レッド・ノーティス」が懐かしい。ドウェイン・ジョンソン×口悪イケメン俳優というフォーマット。いやぁ、飽きないねこの感じ笑笑いくらでも見てられる笑笑
かなり脳筋で力でねじ伏せるドウェイン・ジョンソン過ぎる映画だったけど、こんなにも頭空っぽにして何も考えることなく、ガハハと気軽に笑える映画は久しぶりだったからとにかく楽しかった。こういうのが見たかった!をちゃんと見せてくれた。やっぱりね、アメリカ映画はこうでなくちゃいけないんだよ。今年は大作洋画が振るわないから、ここにきて純粋に面白いものを見せてくれて大満足。この感覚、「フォール・ガイ」ぶりだなぁ。
全体的にかなり大味な作りで、大金つぎ込んだNetflix映画臭がすごい。そういう面でも「レッド・ノーティス」とめちゃくちゃ似てる。今回はライアン・レイノルズではなく、クリス・エヴァンスになっていたけど...もうほぼ同じだよ笑笑
「ナイブズ・アウト」の時といい、キャップよりこっちの方が素でしょ??実際、こっちの方が楽しそうだもの笑笑 毒吐きまくり、犯罪しまくりの姿がべらぼうに似合う。もう、クリエヴァはヒーローじゃなくてこれがいいもん。ライアン・レイノルズと肩を並べるくらいハマり役。冒頭の粗暴っぷりがこの映画でいちばん面白かった笑笑笑
ストーリーも展開も割とシンプルで、中盤あたりの意外性はなく、予告で見せすぎているがためにやや退屈。お客さんは大概予告で惹き付けられて劇場に足を運ぶのだから、もう少しネタは詰め込まないとね。ちょっと物足りない。
わりと単調になっちゃっているのが勿体ないし、リボン部署ラッピング部署みたいな可愛くてクリスマスらしい設定をもっと全開にして見せてくれると、より楽しめる映画になっていたかな。せっかくこんな名俳優2人に出演してもらったんだから、しっかりスポット当てないと!と気合が入りすぎて、中盤はクリスマス映画であることを若干忘れてしまうほどただのコメディになってた。まあオモロいからいいんだけど笑
細かな要素がいちいち面白くて、要らんだろ!ってところにまでちゃんと楽しさを含めていたのが、この映画最大の成功ポイント。
トナカイとかスノードームとかクリスマスアイテムでのワクワクもあれば、魔女やサンタの弟とか結構無理やり詰め込んだようなネタもしっかり面白く、バカバカしいけど観客のツボを見事に理解していて、さすがドウェインプロデュースの作品だなと感心。「人間だと思うか?」は自虐ネタとして最高すぎる笑笑 個人的にはトナカイの2段階進化がめちゃくちゃ好きだった。いいね、こういうベタなやつ。テンション上がっちゃう。
色々ツッコミどころはあるし、ストーリーシンプルすぎてよくあるスパイ映画だなぁと、まあスコアは3.6が関の山かなと思っていたんだけど、この映画終盤がとにかく良くて、あまりに良すぎて思わず涙がこぼれそうになるほど感動してしまった。
それはもう映画館で見てからのお楽しみになんだけど、これやってくれただけでこの冬に持ってこいの、最高のクリスマス映画になっている。ココ最近の映画でずば抜けていいオチ。そうそう、これこれ。こういうのなんだよねぇ...。これだけであと何にも気になんないもん。鳥肌立っちゃったよ。いいなぁ、いいなぁ。
暴力描写はわりと多く(ドウェインだから当たり前)、前述の通り中盤は若干退屈してしまうかもだけど、家族で見るのにもってこいの今年を締めくくる素晴らしいクリスマスムービーだと思う。
個人的には昨年の「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」より断然好き。でも親御さんはご注意を。お子さんのクリスマスの期待がグンと上がっちゃいますから。ケーキの予約とプレゼントのご準備はお早めに🎁