白雪姫のレビュー・感想・評価
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レイチェル・ゼグラーさん関係なく・・・。
レイチェル・ゼグラーさん主演の実写版「白雪姫」です。
白雪姫はグリム童話の古典のほうが印象強くて、実はデズニーアニメ版は通しで観たことありません。ですから、私自身は傑作と呼ばれるアニメ版と比較して、粗探しをする様な立ち位置ではないのですが・・・正直、駄作でした。
この厳しめの評価は、特に「主役のミスキャスト(失礼)」や「レイチェル・ゼグラーさんの過去の原作アニメに対する否定的発言」などとは全く関係なく、杜撰な脚本、演出から由来してます。
挙げればキリがないし、面倒なので詳細までは書きませんけど、何の伏線も必然性もなく目に飛び込んでくる場面、光景に、頭の中に「?」が並ぶことに。
「白雪姫」の行動だけでも不自然な辻褄合わないのがあります。順不同。
・盗賊に食べかけみたいなパンを与える。何の意味が?寧ろ失礼でしょ。
・地味なお手伝いの服から「お馴染みの白雪ドレス」に着替えてお出掛け。
・かなり上手い乗馬。いつ練習した?
・赤マント、いつ、なぜ用意した。
・あの勝気な性格で毒リンゴを疑わず食う(笑)。
シナリオ改変するのは別にかまわないですけど、変えたら変えたなりにキチンと前後が繋がる様に伏線はらないといけません。
特に最後の毒リンゴは、「白雪姫の定番のシーンだから疑わず食う運命」みたいなやっつけ仕事の典型です。ここに必然性を持たせるのがプロの脚本家の技だと思うんですけどね。
レイチェル・ゼグラーさん云々とかいうレベルにも達していない作品と思いました。
では。
意外と
何かと話題をさらってるようですが
変な先入観は置いといて
でもイチャモンつける気満々で鑑賞した(笑)
歌がとにかく良かったです。
ガル・ガドット様が主役よりも(ここ大切w)
何倍も美しかった。
昨今の過剰な多様性起用って
気持ち悪く感じます💦
いくら歌が上手いとて…ね。
白雪姫には、やはり透き通るような白さを
求めるし、お顔立ちが意地悪そうに見えて
(騒ぎに影響されてるのかしら(笑))
なんだか共感も出来ないし応援する気にも
なれない、主人公🤣
あと王子的存在(盗賊って)もカッコよくない
ときめかないよぉ😭
小人もそんなふうにするなら
もう実写化にしなきゃいいのに。
と結局けちょんけちょんに言ってるようですが
ほんとに歌がいい。
おとぼけもかわいい。お仕事行く時一緒に歌いながら踊りたくなったー。楽しいー(笑)
なんだか少ししょぼいな…
圧巻のハイ・ホー!
キャスティングは大切
優しさであふれていた王国は、女王が亡くなり新しく王の妃となった女王にそそのかされて、王は南の国に戦争に行ったまま帰って来ず、邪悪な女王に支配されていた。白雪姫は、人々が幸せに暮らす王国を取り戻したいと願うが、美しさと権力に執着する女王が魔法の鏡に世界で一番美しいのは白雪姫だと言われ、女王に命を狙われてしまった。森に逃げた白雪姫は、不思議な7人のこびとや、王宮で助けたジョナサンに助けられ・・・さてどうなる、という話。
レイチェル・ゼグラーが白雪姫と知ってから、全く興味は持てなかったが、ま、物は試しと思って鑑賞した。
やはりキャスティングは大切で、子供の頃はまだマシだが、成長してレイチェル・ゼグラーになった時の残念さは・・・思わずため息が出てしまった。どうしてあんなくしゃくしゃ顔の犬のような、エラの張った、ラミ・マレット似の女優を選んだんだろう?
美しいと言えば邪悪な女王役のガル・ギャドットは適任で、見惚れてしまった。
ジョナサン役の俳優もパッとせず、よく知ってる白雪姫だからストーリーに魅力がある訳じゃないし、それがまたおかしな改変までされてるし、凄く退屈だった。
あえて選んだ字幕版での鑑賞だったので、2人とも歌は上手かったが、いかんせん容姿が・・・・。
日本語吹き替え版でもう一度見る気にもならない。
白人じゃなくても全然構わないが、もっと美しい女優はいくらでも居ると思うんだけど。何でレイチェル・ゼグラーを主演に抜擢したのだろう?彼女に似合った役は他にあるはず。
残念すぎる。
自分の使命を自覚した少女(白雪姫)の成長物語
お子様連れにお勧めできる良質のエンターテインメント。
そして大人の自分が鑑賞しても心に響く作品だった。
オリジナルのアニメーションは幼少期にテレビで観たような
気がするものの鮮明な記憶としては残っていない。
実写版を鑑賞しての第一印象は「こんなに感動的な話だっけ?」
もちろん実写化にあたり物語の練り直しがあっただろうから
その脚本が良かったのだと思う。
アニメ版との設定の違いとか楽曲の追加とか云々は自分は
詳しく知らないので単体の映画としての感想になる。
ヒロインが幸せを待っているだけの存在ではなく自ら行動することで
人の心も動かし、最後はみんなを幸せにしていくところが良かった。
白雪姫の両親(王と王妃)は善き人で、いずれ王位を継承する一人娘の
白雪姫も善き人になって国を治めるように願い、愛情をもって育てた。
彼女に教えたのは王・女王としてだけでなく人としての正しい生き方
そのものだった。白雪姫は心が清らかな誰からも愛される人になった。
悲劇が重なり逆境が訪れる。白雪姫は自由を奪われても健気に生きていくが
本当に自分がなりたいと思った自分でいられないことで悩み葛藤する。
様々な出会いを経験するが白雪姫の真っ直ぐな生き方・考え方が会う人を
味方にしていく。彼女が言うと説得力があるが決して説教臭くはない。
初恋も経験するが恋愛の描写は割と淡泊な気がした。
権力を手にした者が権力を維持し富を独占しようとする心の醜さ。
対極にある善き人は誰に対しても公平で、奪うのではなく分け与える。
どの時代のどの世界でもあり得る普遍的なものが描かれているので
童話の世界の話であっても絵空事とは感じない。
邪悪な女王に乗っ取られてしまった国を元通りの平和な、人々が幸せに
生きられる国にするためには誰かを頼るのではなく自分自身が立ち上がら
なければならない。その使命を自覚した白雪姫は勇気を振り絞って
悪い女王に対峙する。その姿が凛々しくて感動的。
悪い女王の言いなりになっている兵士たちの心を動かす方法も彼女ならではの
ものでその部分も良かった。
ミュージカルとしての楽しさも満喫できた。レイチェル・ゼグラーは
歌唱力だけでなく役者としても表現力があった。映画の中で見せる
様々な表情が良かった。ドレッドヘアの●●姫とは別格(個人の感想)。
楽曲の良さと彼女の表現力の合わせ技でとても泣ける映画になった。
ガル・ギャドットは徹底的な悪役を好演。
森の風景、七人の小人たち、物言わぬ動物たちが織りなすファンタジーの
世界観など映像面では万人が思い描く白雪姫のイメージを尊重して
敬意をもって製作された感じがする。
109分という上映時間がちょうど良かった。余計な要素を付け足して
上映時間を引き伸ばした(冗長に感じる)映画もある中でこの短さは
潔いと感じた。簡潔だけどしっかり感動できた。
行き過ぎたリベラリズムの行き着く先にあるもの
なんと
本物の「愛」や本物の「美」、本物の「勇気」について
たったの2時間弱で教えてくれるようです
ポップコーンとコーラを買って、さあ観るぞ!!
・・・
他者と競い争うことを禁じられた世界で
登場人物は予定調和的にお互いを肯定しあい
すべてのことが理想的に、都合よく解決します
だから無感動です。
無感動な作品から得られる物は何もありません。以上が★1の理由です
今の時代の白雪姫は、王子様に頼ってはいられない
好奇心旺盛で、自分で道を切り開いていくタイプのヒロインが主流のディズニー映画。
でも、白雪姫のストーリーには、道を切り開く要素って、ないのでは、と、思っていたら、、、。
気持ち良く裏切られました。
「名前を覚えることが大切」と育てられてきた姫は、護衛兵一人一人の名前と前職を覚えていて、もとの暮らしに戻るよう説得していきます。
こういう戦い方もあるんですね。
白雪姫役のレイチェル・ゼグラーがよかったです。
第一印象では、「白雪姫って、雪のように白いから白雪姫だったはず。吹雪の日に生まれたからってのは、ちょっとどうかな?」と思いましたが、気がついたら白雪姫にしか見えませんでした。
「心が雪のように白い」みたいなセリフがあったから、外見じゃないってことでしょう。
女王も、なかなか魅力的でした。あれだけ徹底して悪い人だと、ある意味潔いとさえ思えるし(もちろん、映画の中だからでしょうけれど)、衣装だって白雪姫よりカッコいい。
王子様の代わり(?)とも言うべきジョナサンは、かなり原作の設定とは離れています。物議を醸すであろう登場人物ですが、ヒロインの覚醒、自立を助けるキャラクターとして必要と、私は思いました。
スペクタクルシーンの合間には、動物たちの愛らしいカットが挟まれ、心暖まります。
もちろん、歌やダンスも満載で、とても聞き応え、見応えがあります。
期待度○鑑賞後の満足度◎ 64歳のオッサンを4歳(?)に戻してくれました。でも結末が分かっているのに泣けてしまうのは何故でしょう?
①話は1960年代の子供向けではなくチャンと2020年代の子供向けになってました。
②『Wicked』を観た後はサントラを聴く気にはならなかったのに、今回は鑑賞後の運転中に其まで聴いていたレディ・ガがの 『MAYHEM 』を中断して本作のサントラをSpotify で聴きました。
これからもどちらのミュージカルが私の好みか分かりますね。
③ガル・ガドットはキャリア最高のはまり役かも?(『ワンダー・ウーマン』以上に。)
ただ、歌声が可愛すぎてミュージカルシーンは熱唱だがやや迫力に乏しい。
④ジョナサン役の新人(?、でもトニー賞のミュー主演男優賞を獲っている実力派だし、ブロードウェイの舞台で『Camelot』のアーサー王役でノミネートされているのでミュージカルでも実積あるんですね。『Wicked 』のジョナサン・ヘイリーよりイケメン度では落ちるけれどもにやけた金持ち息子役よりは好感が持てる。
※で、ついでにジョナサン・ヘイリーのプロフィールを調べたらローレンス・オリヴィエ賞でミュージカル部門でノミネートされてる舞台では実力派なんですね。
ゲイであることを公言しているので、LGBTQ,+サポーターである私としてはちょっと好感度アップ。
⑤「ハイ・ホー」は、1930年代~1950年代のハリウッド製ミュージカル映画黄金期の香りを今に残す曲だが、21世紀に聞いても古い感じがしないの流石。
⑥もっと若くてもっと皮肉屋だった頃は、誰かが書いていた「『白雪姫』の王子は死体にキスする屍体愛好者で、生き返った白雪姫はゾンビ」なんて記事に笑ったものだが、本作でも“白馬の王子様”なんてのが出てこなくて良かった。
この歳になると、自分も「男」だから「男」というものが解っているから、“「男」に期待すること自体が間違っている”、と判るのだけれども、若い時は分からないでしょうね。
⑦本作のテーマを素直に信じていた頃に戻りたいし、現代の子供達にも信じ続けて行動してほしいと切に願います(私が行動出来なかっただけに)。もっと良い世の中になって貰えます様に。
⑧“♪Mirror, Mirror on the Wall~♪(ダイアナ・ロスの歌に有りましたね) 世界で一番カッコいいのは誰?”はい、あなたです”って一回言ってほしいけどね。
予想したほど酷くはなかった
良かった!
前評判より断然良かったです!普通に最初からずっと面白かった!
アニメの白雪姫は子供の頃に何度も観ていますが、ハイホーのシーンはとても心が踊りました。新曲もアニメの曲もどちらもオープニングからあぁディズニーだなと感じる曲のオンパレードでとても楽しかったです。
アニメから内容は変わってはいますが、アニメをリスペクトしつつ割とシンプルであるアニメ内容に新たな肉付けを行い、それに伴う新たなキャストの追加という感じで実写版のストーリーとしては違和感は無かったかなと思います。王子様が出てこないのは少々驚きはあったものの、白雪姫とジョナサンの「二人ならきっと」があったからこそ、白雪姫といえばの後半のシーンもしっくりくるというか、全体のストーリー的に違和感はなかったし感動的でもあったように思います。
クイズ女王決定戦
この映画は何を伝えたいのだろうか?
確実に原作アニメの愛の物語ではない
美貌や金品では人の心を動かせないというメッセージはその通りだが、結局はどれだけ人の名前と職業を覚えているかで女王の座を獲得するかというクイズ番組さながらの終盤の展開に唖然とさせられた。
とにかく原作やアニメ版にない謎のオリジナル要素がことごく作品をチープにしてしまっている。
レイチェル・ゼグラーの歌唱力は良いのだが、結局はスペクタクルとしては七人の小人たちの作業風景の方がよほど画面映えしていたと言える。観ていて華がないと感じる。気品さや可愛げというのが感じられない。かといってガルガ・ドット演じる女王が魅力的かと言われれば、これまたミュージカルシーンがすごく地味。
全体的にチープさに溢れている、ディズニー実写化のダメな部分の集大成のような作品。
7人の小人+7人の山賊=14人の仲間たちというロクに活躍しない大所帯も果たして必要だったのだろうか。キャスティング含め無駄だらけな割には中身はスカスカな作品。
ビジネス都合?
ヴィランの女王は分かりやすく、ストーリーラインも一直線で分かりやすかったのはまぁいいんだけども。
「スターかくし芸大会」や「ドリフのコント」みたいなコスプレに、蛇足ドラマという、かつて観た『シンデレラ』など、各クラシックアニメの実写版映画同様に、「ディズニーが稼ぐためのコンテンツに、過去アニメを実写化してるだけの、ビジネス都合の一本」の範疇から出ていないように思えました。
「やさしさで包みつつ、城での下僕生活体験を生かして、動物たちに手伝ってもらいながら家の掃除をすることで7人のこびとに認められた」はずの白雪姫が、「ただ踊るだけで何もしないごくつぶしの居候」になってる点で、キャラがぶれてる。
白肌警察になる気はないけれども、そもそもドイツの昔話を、グリム童話に収録した際に「マリアという王女が、雪のように肌の白い子だから『白雪姫』と呼ばれた」のがタイトルなのに、浅黒い肌の姫をヒロインにしたところで、ポリコレ忖度優先しすぎて童話もクラシックDisneyアニメもリスペクトしてないことが伝わってしまう。
せっかく王子要素をなくし(「いつか王子さまが」もカット)、国を守る盗賊(義賊)に改変したのに、あまり生かされておらず、旧来のファンが怒りそうな燃料としてしか機能していないのが痛かった。
歌と動物CGと衣装あたりだけを楽しみにして、上記のことは覚悟し、心のハードルを下げ、あまり期待しないで観たら、そんなに悪くはないし、特に「Heigh-Ho(ハイ・ホー)」はよかったが……
比較すると、同じようなタイミングで公開している『ウィキッド』の出来が良すぎて、見劣りが半端なく。
有色人種の起用であっても、せめて『リトル・マーメイド』くらい圧倒的歌唱力で押し切ってくれるとか……
いっそ振り切って、白雪姫が民衆を率いて城攻めし、悪の女王の首を切り取って、頭を槍に刺して「革命よ」と叫んでくれる展開を見せてくれたらよかったのに (< それじゃ『マッド・ハイジ』になっちゃうか)。
ディズニーアニメの名作の実写化ミュージカル
『白雪姫』と言えば、ディズニーが『グリム童話』を元にして、1937年に初めて長編アニメーションとして製作されたファンタジー映画。誰もが一度は、その映画を観たり、童話で読んだりしたことのある作品だろうし、美しく優しき姫が、王国を乗っ取ったヴィランの女王を倒して、王国を取り戻すという勧善懲悪なストーリー。それを、ディズニーが誇る最先端のCGとミュージカルを融合させて、実写映画した本作。
優しさと愛情に包まれた王国の国王の娘として生まれた白雪姫。しかし、その幸せは長く続かず、王女である母が病に倒れた後、継母として女王の座に就いたのは、邪悪な心で魔法の鏡を操る女王。その女王に国王も殺されてしまい、美しさと力による支配を求める女王は、嫉妬心から、美しく清らかな心を持つ白雪姫を、王国から追放してしまう。白雪姫は、追われた森の奥で、7人の小人と元の国王に忠誠を誓う一人の青年と出会う。そして、毒リンゴからの、白馬の騎士のキスへと繋がってた行く件は、ご承知の通り。
ほぼほぼ自分の知っているアニメに忠実な展開で、特に大きなサプライズも無く物語は進んだ。その中でも、ディズニー作品らしい背景の美しさや動物や装飾品の細部に至るディテールの高さは流石。観ている者が、ディズニー・ランドのアトラクションを、実際に楽しんでいるような感覚の作品となっていた。特に、7人小人が働く坑道のトロッコは、『センター・オブ・ジ・アース』か『インディー・ジョーンズ』のアトラクションを想起した。
主演の白雪姫は、巨匠・スピルバーグに見いだされ『ウエスト・サイド・ストーリー』でも主役を演じたレイチェル・ゼグラーが務めている。歌も演技も定評のある若手として、益々楽しみな女優さんだ。そして、本作の一番の目玉は、悪の女王に『ワンダー・ウーマン』のガル・ギャドットが務め、いつもの正義の味方から、意地悪なヴィラン役を務めているのが面白い。歌もなかなか上手であることを、初めて知った。
小人の1人『おこりんぼ』の顔がトミー・リー・ジョーンズに見えたのは僕だけだろうか…(笑)とりあえず、春休みに向けて、小さい子供から大人まで楽しめるディズニー作品であることは確かだ。
The普通
はい、3/20公開前からアサクリとともに世間で要らぬ物議を醸してきた本作観てきましたよっと。
うーんとそもそも期待値がマイナスだったせいか至って【普通】でした。
冒頭の吹雪の日に生まれたから白雪姫です!異論は認めません( ー`дー´)キリッってとこで一笑頂いた後は極々普通の白雪姫ストーリーで歌多めではいはいゼグラーさんはお歌が上手でちゅねーって感じ。
現代の白雪姫は王子様なんか要らないとか大見得きってた人がいたが結局は山賊男と良い仲になる等フェミ噴飯ものの行為で復活後、恐怖で支配してた筈の女王統治をたかだか兵士の名前覚えてた程度のフレンドリーさであっさり王権取り返す無難な仕上がりでナンダこりゃと大団円を迎えるのであった(撮り直し御苦労様)
オリジナル要素がことごとく蛇足
※ネタバレありありです。
ワケあって朝に映画を見ることになり、
ちょうど吹替版がやっていたので鑑賞する事に。
結論から言うとタイトルの通り
『原作準拠のシーンはそれなりに悪くないが、追加要素がことごとく外れてる』といった印象。
いい点をまとめてみると
・既存の曲の歌唱シーンは良い。
特に『ハイホー』の場面はとても素晴らしい。
・王女のヴィランっぷりが気持ちいい
・森を逃げ惑うシーンは元アニメ準拠で
怖さを感じるよう作られていて良かった
森は白雪姫にとって未知であり恐怖の場所で
あぁいう風に見えたのかな、などと感じた。
そして、逆に気になった点をまとめてみました。
・とにかくミュージカルシーンが多い。
元がミュージカルの『ウィキッド』より多い。
というか多すぎ。
エンドクレジットを見たら13箇所くらいあったらしい。
いくら概要にミュージカル映画と書いていても
ここまで多いと思わなかった。
白雪姫の父(王様)にいたっては
普通のセリフがほぼほぼなく、
ずっと歌ってたら出番が終わっていた。
・『白馬の王子さま』は存在ごといなくなり、
代わりになぜか山賊の男、
そして多様性に富んだ山賊仲間が出てくる。
正直、登場させる意味が全くない。
ほんの少ししか活躍しないし、
物語においても大して必要性がない。
いなくても成立すると言わざるを得ない。
ボウガンの名手?の小人が出てきて
ラストではおいしい所もいただくキャラがいるのだが
そのキャラですら掘る必要を感じられない。
そういった人物のことをふくめても
出てくる必要性は感じられない。
ボウガン使いの恋愛模様とかどうでもいい。
小人たちの見せ場でもある白雪姫と踊るシーンは
山賊たちも一緒に踊ってしまっているせいで
小人たちにフォーカスされない。
元アニメの魅力的な小人たちが見られなかった。
7人の小人はCGなのにボウガンの名手は
役者を使ってるのも気になった。
…というか単純にややこしい。
七人の小人はドワーフのようなもので
ボウガンの小人は人間?わかりにくい。
・元アニメでは白雪姫が動物と働く魅力的な歌唱シーン、
『口笛吹いて働こう』の場面が実写になると
なぜか小人が掃除をするよう改変されている。
しかも白雪姫は歌うだけで掃除をしない。
そのせいか、単純な小人を上手いこと丸め込んで
こき使ってるように見えてしまう。
・動物たちをもっと見たかった。
鹿に洗濯物を干す場面も、
小鳥が足跡でパイの模様を作る場面もない。
毒りんごを食べさせられた白雪姫のもとへ
小人たちを連れ戻すシーンはとても良かったが、
その部分はやはり原作準拠のシーン。
・白雪姫をにがす狩人?が白雪姫の心臓の代わりに
りんごを入れる必要性がよくわからない。
見られたら一発でバレる。
元々は豚の心臓かなにかだったような。
・白雪姫と山賊リーダーとの痴話喧嘩が見てられない。
これはあくまで私の考えだが、
白雪姫は無垢で純粋だからこそ
周りの人間は彼女の魅力に引き込まれるし、
怪しいおばあさんからもらった毒りんごを
受けとって食べてしまう事にも腑が落ちるのに
今作の白雪姫は山賊と痴話喧嘩したりのろけたり、
雑巾を下に投げつけたりあからさまに嫌な顔したり、
とても人間らしい。
通常『人間らしい』は誉め言葉だが
私は半端なリアリティよりも
おとぎ話のヒロインである『白雪姫』を見たかった。
・小人の一人、おとぼけのキャラ改変が気になる。
彼はいつもとぼけているから『おとぼけ』なのに
まるで心が病んでしまって喋れないかのように扱われる。
他の小人たちがおとぼけを
イジメているようにも見えるシーンすらある。
せっかく作中イチのコメディキャラなのに
その良さが奪われてしまっている。
口笛を吹き出した時点で嫌な予感はしたが
安易に喋りだす展開はやめてほしかった。
・白雪姫が女王に挑もうと決起して
『良い考えがある』みたいな事をいうので
なにか策があるのかと思えば
真正面から民たちの前に現れるだけ。
民を説得したり扇動したりするのかと思えば
無言で目の前に現れて城に向かって歩くだけ。
しかし民たちは何も言わず白雪姫に味方する。
どうせそういうシーン作るなら
白雪姫が力強く説得するシーンとか欲しかった。
・民が白雪姫のあとについていくシーン、
なぜか前列は女性ばかり。男たちは後ろのほう。
ここまで多様性や平等を重視してきたのに
そこに男女差のあるシーンを入れる意味がわからない。
・城の兵士たちが白雪姫側につく理由が希薄。
『兵士たちの名前や思い出を覚えていたから』
という理由で兵士は改心するのだが、薄い。
あと『城の兵士や国民ってこれだけしかいないの?』
と言いたくなるくらい
国の規模が小さすぎる事も気になった。
・女王の最期がよくわからない。
確か元アニメでは小人たちを岩で潰そうとして
逆に崖へ転落するみたいな感じだったと思うが
今作では鏡を壊すとその鏡に吸い込まれる。
鋼の錬金術師のような最期だった。
・この作品は『白雪姫』という本をめくる所から
物語がはじまるのだが、
冒頭で本を開く時は表紙のタイトルが
日本語で『白雪姫』と書かれていたのに
物語の最後、本を閉じる時タイトルが
『Snow White』と英題になっていた。
おそらく普通にミスってる。
・吹替版のタレント声優さん(山賊)がビミョー。
近年はタレント声優でもそれなりに声優としての
演技が出来ているので、粗いと尚更目立つ。
アイドルらしく、歌は上手い。
・子供に向けられている作品のハズなのに
子供には理解出来ないような
難しい言葉がところどころ使われている。
同じ劇場に子供は何人かいたが、
途中で飽きてたっぽかった。
・・・と、
気になる点の方が圧倒的に目立つ。
正直、細かいところを含めれば気になる点はもっとある。
どうせ追加要素を入れるなら
『なぜ動物たちとコミュニケーションがとれるのか』
『なぜ姫を○すためにわざわざ森へ連れていったのか』
『なぜ女王はわざわざ老婆に化けて自ら赴いたのか』
の理由などを描いてほしかった。
この作品は公開前からさまざまな物議を醸したが
そういうことは一度忘れて、
あくまで作品の良し悪しで鑑賞したつもりだった。
だが私がこの『白雪姫』を鑑賞した結果、
自分にとっては『凡作』と言う他ない。
特別ヒドいとまでは思わないが
とてもあの名作アニメの実写を、
天下のディズニーが、
何億ドルもかけて製作したとは思えない。
※その他、思い出したら追記するかもです。
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