春をかさねてのレビュー・感想・評価
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演出の妙
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まず、とても感動した。
特に前半部分の何気なくバスの中で肩に頭を預ける友人、2人が喧嘩する河原で佇む主人公の姿。
そして、ラストに主人公が頭を友人の肩に預けるシーンでとてもジーンと来てしまった。
題材がとても重いことで、監督が舞台挨拶で『センシティブな題材の為、封印も考えた』と言っていたが、そうだろう。
映画として観たときに、まず多くの人にとって悲劇的な震災が頭の中に浮かび上がる。しかし、そこに生きる人々は(当たり前だけど)同じ人間で、恋もすれば喧嘩もする。
同じく家族を失った2人の少女を通して描かれる世界は、自分自身の故郷を思い起こすようでいて、だからこそ悲劇的だ。
やや作為の部分でもたつく印象もあるけれど、それらをモノともしない演出の素晴らしさを感じました。
新作もとられているということで、次作も楽しみです。ありがとうございました。
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