「【”藝術って何だろう!”あるアーティストの移住を積極的に勧誘する海辺の町で、地元の中学生達とアヤシイ大人達が繰り広げるぬるーい話を、一夏の光景として描いたホンワカ世界観が楽しき作品。】」海辺へ行く道 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”藝術って何だろう!”あるアーティストの移住を積極的に勧誘する海辺の町で、地元の中学生達とアヤシイ大人達が繰り広げるぬるーい話を、一夏の光景として描いたホンワカ世界観が楽しき作品。】
■ある海辺の町が舞台。
”アーティストの移住を積極的に歓迎します。”と書かれた看板が立っている。
地元の美術部の中学生シンスケ、リョウイチ、芸術家を目指す先輩のテルオと、町に移住して来たアヤシイ芸術家たちとの関係を、3章に分けて描いた物語である。
◆感想<Caution!内容に触れている・・かな?>
◇移住希望者に物件を紹介する不動産屋の女(剛力彩芽)が、狂言回しカナ。
1.アヤシゲな包丁売りの男(高良健吾:ムッチャ似合っている。)が、地元の主婦たちに空中に鯵を放り投げ、刺身にするパフォーマンスを見せ包丁を売りさばく中、妙に長いサンバイザーを被った女(唐田えりか)は町を気に入り、地域の祭りで行われるヘンテコリンな”静か踊り”に参加するシーン。
何だか、可笑しい。笑ってはイケナイ全然楽しそうでない踊りの一団が町中を練り歩く中、監視のオジサンが笑った人に”ピピー”と笛を吹き、レッドカードを渡している。裏面を見ると”又、来年”だってさ。クスクス。
2.アヤシイ美術商がシンスケに人魚像の制作を依頼し、そのオッパイを開けると心臓が出て来る斬新な像が大変な評判になったり・・。
3.借金500万円を抱えた彫刻家(村上淳)が町に住み込み、不動産屋の女と良い仲になる。が、女の幼馴染の借金取り(菅原小春)がやって来たので、不動産屋の女が一計を案じ、シンスケたちに部屋の中に”脱出口”を描かせたり・・。
<今作は、ハッキリ言って、どーでも良い話しのオンパレードなのだが、町の夏の風景や、のんびりした町の人達とアヤシイ芸術家たちとの関りが、緩ーく、可笑しく描かれている柔らかく、何だか懐かしい世界観が良いのだなあ。
あ、でもね、睡眠をキチンと取っていないと、アブナイ作品でもあります。
私は、結構好きな風合の作品でありました。>