秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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囚(とら)われた過去を振りほどく青年の物語ですが・・
涙してしまう、素敵な作品
貴樹の気持ちの揺らぎ、種子島の花苗の溢れんばかりの恋心、明里の貴樹への深い想い…
心の小さな動きをこんなにも美しくて切なく映し出すなんて。
終盤のプラネタリウムのシーンで涙が止まらなかった。館長が貴樹のそばにいてよかった。素敵な結末だった。
松村北斗は作品の世界にすぅーっと入る人だが、今作でも貴樹として呼吸していた。本当に素晴らしい。
原作や小説版の真意を汲み上げてそれぞれの人間像や物語を見せてくれた。子ども時代のエピソード、宇宙の話、それに付随する約束の日…アニメと完全一致はしていなくても「貴樹なら、明里なら、そうだろうな」と思ってしまう。
脚本と制作陣、そして全力でそれぞれの人生を見せてくれたキャストに心から敬意を。
何回も見に行きたい。
思い出から日常へ
原作未鑑賞で公開初日に、原作鑑賞後に昨日と二回観ました。個人的には今作の方が映画としてぎゅっと心を掴まれました。新海さんより自分は少し年上なので貴樹が大人になった時代の空気感が伝わって、それに対する子供時代があまりにもキラキラとして淡く優しくて。貴樹が囚われても仕方がないという説得力を感じました。3時代のどの俳優さんも素晴らしかった。貴樹は同一人物としての一貫性を感じられ、明里は素敵な女性に成長していた。明里の中には思い出は日常として染み込んでいるという描写に人生を感じた。
花苗の恋する気持ちが隠しきれないさまも愛おしく、2人を見守る美鳥さんの存在は小川館長と共に人生で出会えたら幸せな大人だ。
たこ焼きのシーンは貴樹の頑なにうち(過去の思い出)に向かってぎゅっと閉じていた心がゆっくりと解きほぐれ始めるさまを松村北斗さんが繊細に表していた。
終盤の小川館長との会話のシーンも、非生産的と言っていた会話(人との関わり)を自ら始め、心情を露わに出来るようになった貴樹の変化を誠実に切実に感じさせており、一緒に涙が溢れました。
最後の水野さんとの会話も良かった。ずるいけれど、根は優しく、水野さんの体調を気遣うことが出来る貴樹の中に確実に子供時代の貴樹の存在を感じた。
印象的な風景も美しく、心に残っている。
ノベライズ本を読んだ後、また観に行く。
中高生の恋愛をあのボリュームで見せられるとツラい
愚弄された気分
アニメ版の信奉者です。
俳優さんのキャスティングは素晴らしかったです。原作通りのイメージの方々をここまで揃えられるものなのかと感心しました。大人版の明里を除いて・・・
演技も大変素晴らしかったです。皆さんアニメ版をリスペクトしているのが伝わりました。
ただ、アニメ版を見たものからすると、ストーリーの改変は弄ばれた気分です。正直、嫌悪感しかありませんでした。
所々追加された設定・演出もイマイチです。詳細は割愛します。原作ファンは見ない方がいいと思います。
映像が綺麗とか言われていますが、良くわかりませんでした。アニメ版で感じた映像美からすると特に感じるものはなかったです。
過去を振り返るシーンをざらつきのある映像にしていたのは演出かと思いますが、普通の方が良かったのではないでしょうか?
映像が粗いようにしか見えませんでした。
アニメ版のエンドロールの音楽は観客の切ない想いをそのまま表現したかのようなもので
余韻に浸れたのですが、米津玄師の歌は汚かったです。
米津玄師さんの歌は作品にあったものになっており大概好きなのですが、今回は作品にあってないと思いました。
秒速5センチメートルが実写化されると聞いて大変危惧していましたが、その通りの結果となりました・・・・・
自分のノスタルジーと重ねながら
ライト層にささるのかは疑問だが
個人的には、わざわざ劇場で邦画の恋愛映画を観ることは殆ど無いが、これはちゃんとした映画でした。
大画面で観る意味はあると思います。
映画が終わって、10代と思われる女子達が、60分くらいでまとめれたんじゃないかと話しているのが耳に入ってきました。
もとのアニメ版が60分少々なので、まあ言ってることは的外れでは無いかと思いましたが、あえて実写にして、絵作りに拘ると120分になったのかと。
スマホネイティブの若い世代やライト層には、ちょっとかったるいのかもしれません、大ヒットするか否かは、運次第でしょうか。
国宝のようなミラクルな売れ方は、色々分析されていますが、実際は不透明な事が多いです。
分析を正確にできるならば、毎年同じようなメガヒットができてるわけで。
最近、宝島、バトルアフター…、と2連敗中だったので、少し取り戻せたかなという映画。
星3つにしたマイナス面の話をすると、
・劇中歌が邪魔、MVかよとツッコミたくなります
・絵作りの拘りはいいんですが、あのザラつき感みたいなワザとらしさは、ちょっとひきます、もっと正面突破で良かったのでは
プラス面、
・松村北斗、高畑充希の演技
・脚本
・ロケ地の映像
こんな感じでしょうか。
胸の奥がキュッとなったまま余韻に浸れる名作です。
蘇る淡い記憶、そして未来へ…
カブに乗ったりサーフィンをする澄田花苗にアニメ版では思い入れはありませんでしたが、今作で森七菜さんが新しく命を吹き込んでくれました。
美女が勢揃いで、顔のアップが多めの映画でした。
ヒロインを演じた高畑充希さんと森七菜さんは『国宝』で吉沢亮さんとラヴシーンを撮った二人。今作でも主人公とそうなる可能性はありましたが、遠野貴樹(松村北斗)はそういう男ではないのでした。水野理紗さんが扮する木竜麻生とも何もせず、澄田花苗の姉(宮﨑あおい)と二人で酒を飲むというシチュエーションがありながら何も発展はせず、それが遠野貴樹という男なのであります。
恋に破れ続けた『男はつらいよ』の車寅次郎の足取りを追っていく満男(吉岡秀隆)のように、小川館長(吉岡秀隆)の足跡をたどりそうな遠野貴樹でした。
近くにいるのに、会えそうで会えないすれ違いが面白かったです。
遠野貴樹の未来に期待することにします。
プラネタリウムのシーンは、映画館とリンクしていて臨場感がありました。
2009年が舞台で、さらに過去のシーンが大半を占めてる思い出を見るような、ノスタルジックな雰囲氣があります。
パンフレット中の「天文手帳'92」が良いです。
鑑賞後、思い出して心がギュッとなって涙が出る作品です。
観てよかった!実写版成功!
あの新海誠のアニメの世界観を、実写版にするなんて無謀だと思ったが、見事にやってくれました。松村北斗は素晴らしい!
貴樹と明里のナイーブさを、子役の二人が、高校生では青木柚が、大人になっては松村北斗と高畑充希が見事に演じた。そして高校生の森七菜も良かった。
松村北斗は、自身のナイーブな精神世界が、そのまま貴樹になっているように思えた。
中学生の貴樹が、明里の住む岩舟に雪のなか電車で向かい、やっと辿り着くと明里がポツンとひとり待っていたシーン、雪の中に咲く満開の桜の下でのシーンに泣けた。
プラネタリウムの場面で出てくるボイジャー1号と2号は、貴樹と明里だったのか?大切な思い出を抱きながらも、最後まで会うことが出来ないボイジャーの2機。でも、お互いの想いを永遠に忘れずに生きていく二人だと思ったらまた泣けてきた。
いい映画だった!またひとつ、忘れられない作品に出会えたことに感謝!
白山乃愛と森七菜がひたすら可愛い
なんだろう…めっちゃ共感できるな…
思い出は美しい
原作は未履修で観ました。
ネタバレを避けて書くので抽象的…
まず、美しい。
風景、光、花、雪、思い出が美しい。
その美しさに俳優皆さんが負けない。
視線が、笑顔が、涙が、感情を豊かに乗せていて、それを見事に切り取られていて、全ての時代を切なくも懐かしく、愛しい気持ちで見ていた。私は誰にも感情移入は特にせず見ていたせいか、どこか親のような目線で、それぞれの傷や気付きを見守っていた。
小学生時代の上田悠斗くん、白山乃愛さん、可愛らしい。一途で純粋、素晴らしい。
松村北斗のセリフ外の演技、孤独の空気感、声が、涙がこの映画の純粋さを完成させている、素晴らしいと思った。
最後は何故か自分の周りの大切な物や人を愛しく思える。
清々しい気持ちで映画館から帰りました。
何でこうなったのかな
ところどころ、響く部分があるんだが、いまひとつ全て繋がって、答えにならないような感情である。よって映画の評価がわからない。ただ、良い場面や風景、空気感、特に幼少期の2人のシーンは見ているだけで、優しさに包まれて、ノスタルジックで、ホロッとした。時間がゆっくりゆっくりと経過していく。時間が長く感じた。桜の満開、夕日や海の壮大な景色、私の故郷を思い出させる雪深い景色、凄く綺麗でした。星が流れて二人が駆け出すあたりも良かった。子供の頃に人間の原点ってあるなって、しみじみ思う。大人になるに従い沢山の付随するものが人間を複雑にする。
別れ、二度と会えない出会いがある。切ない。私にも思いあたる所はある。小1に転校してきたU.あやえちゃんが初恋だったが呆気なく転校した。あの時の子供ながらの喪失感はまだ微かに覚えている。その後もあったし、大人になってからもあった。
この映画の主人公(貴樹)と彼女(明里)は、雪中でなんとか栃木で再会した。駅の待合室のシーン感動的だった。しかし、主人公が鹿児島に転校になり、なぜその後、交換日記は途絶えたのだろう。距離感があれば、大人に近づけば、それぞれの新しい世界ができ、忙しくなっていけば、途絶えるのは自然かもしれない。しかし、主人公が30歳になるまで、引きづっていた。(彼女を想っていた。だから、待ち合わせの場所に向かっていたのでしょ)過去に決着をつけられなくなっていた原因は何なのか?つまり手紙、交換日記が途絶えることになった場面が描かれなければ繋がらないのではないのかと思いました。なぜ触れられてないのかな。。
明里は既に結婚している。既に叶わぬ恋だが、それは最後まで視聴者には、知らされず、見ている側には恋の成就を期待させるのだが、裏切られてしまう感じです。ハッピーエンドではないのねえ。。。
貴樹は、現在の会社で付き合う彼女と一緒に居ながらも、気もち此処にあらずといった感じ。高校時代も明らかに好意を持たれている女性と一緒に時間をあれだけ共にしながらも全く彼女に向き合って居なかった。泣いているのに声すらかけられない。二人の女性からみると主人公は随分と残酷な振る舞いをしている人間である。それって、なんなんだろうなあ。
彼は、何をどう考えていたんだろう。
最後に、言葉一つで良かったんだ。それが出てこなかったって終わってんだけど、それだけで、全て納得しないストーリーである。僕の理解が悪いのだろうか。。。
明里は、過去の思い出は「日常」だといい、会うことは無くても前向きに捉えている。比して、貴樹は過去の思い出を前向きに捉えていない。というのか整理出来ていないのかなあ。ただ、最後にそれが変わったのは、わかった。それは、彼女に会えなかったが、間接的に彼女の存在を感じ、彼女のメッセージを聞き、感じたものがあったということだろう。
随分、すれ違い、すれ違いをさせる。なんかのドラマみたいだな。
でも、あんな彼女といるときは笑顔だった貴樹君の笑顔がやはり大人になって、見たかったなあ、っていう物足りなさがある。
明里は、彼により照らされた。明里も彼といた時に一番幸せそうだった。
つまり、気持ちは同じでも叶わないことは沢山あるということなのだろうか。悲しい。月は太陽によって照らされた。それにしては、彼との関係性、終わり方がやっぱり中途半端だなあ。やはり、よくわからない。
秒速5センチメートル
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