秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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アニメ版は別作品
"原作"のアニメ版をファンの方には申し訳ないのですが、前作は構成がバラバラで内容の薄いイメージ映像だけのプロモの様な作品でしたが(すみません😅)、今作は全体が組み立て直され良く出来ています。
アニメの映像美を見事に実写化しておりますがそれだけでなく、個々の登場人物の背景や心情が丁寧に描かれ無理なくストーリーに入り込めます。
しかも原作の展開を壊すことなく印象的なそれぞれのシーンを再構成してしっかりと骨組みが出来上がっています。
また、主演の松村北斗、高畑充希をはじめ、子役の子たちを含めキャストの生き生きとした演技も光っています。
もちろんアニメ版が無ければ今作も生まれてはおりませんが、もはや原作はエスキースの素材でしかない”別モノ“と言ったら言い過ぎでしょうか?
…ということをアニメで繊細に鮮烈に表現したことが画期的だったと再認識。 いかにも映画的偶然が起きすぎる追加部分があまりにも蛇足で邪魔だった 最年少シンデレラ白山乃愛と森七菜が素晴らしかった!
原作アニメ鑑賞済み。
美しい心象風景の数々と、少年少女の切ない想いを、アニメならではの表現で繊細に鮮烈に表現したことが画期的だった!
その実写版。
当初、いくつかの風景はまるでアニメの背景画のように見えて不思議。
お話のほうでは、特に小学校から中学1年のエピソードが刺さる、
「史上最年少東宝シンデレラグランプリ」白山乃愛の自然な愛らしさ、魅力全開!
そして、高校編でも、高校三年生にしか見えない森七菜の演技が素晴らしかった!
しかし、現代編では、高校の先生が再び東京に出てきていて、なぜか新宿紀伊国屋の社員で、明里の上司らしく、貴樹が紀伊国屋書店に行くと本棚を隔てて二人とニアミス。
さらに先生は、貴樹に町で偶然出会い飲みに行く、明里を誘うが同席せず、すれ違い。
明里が本を納品に行くと貴樹の新しい勤務先だったなどなどが気になってしかたない。
映画で追加したごだごだした部分がまさに蛇足で、その辺がない原作アニメのほうがリアルで響く。
心の奥底に眠る「忘れられない誰か」
■ 作品情報
2007年公開の劇場アニメ「秒速5センチメートル」の実写化作品。
監督: 奥山由之。脚本: 鈴木史子。原作: 新海誠。主要キャストは、遠野貴樹: 松村北斗、篠原明里: 高畑充希、澄田花苗: 森七菜、遠野貴樹(高校生): 青木柚、水野理紗: 木竜麻生、遠野貴樹(幼少期): 上田悠斗、篠原明里(幼少期): 白山乃愛、その他: 宮﨑あおい、吉岡秀隆。
■ ストーリー
1991年、感受性豊かな少年・遠野貴樹と、彼に似たところをもつ篠原明里は、互いに深く心を通わせる。しかし、明里の家族の転居により二人は小学校卒業と同時に離れ離れとなり、文通で関係を保つ。その後、貴樹もまた遠方へ転校することになり、物理的な距離は決定的となる。成長した貴樹は、新しい場所で出会う澄田花苗に好意を寄せられながらも、遠い明里への想いを引きずり続ける。彼は過去の記憶と現在の現実の間で葛藤し、心が宙に浮いたような状態から抜け出せずにいる。手の届かない存在への切ない憧れ、そして、埋められない心の隔たりがもたらす孤独と喪失感を、繊細な筆致で紡ぎ出す。
■ 感想
アニメ版『秒速5センチメートル』は、これまで気になりつつも未鑑賞のままなので、本作との比較はできません。でも、むしろそれでよかったと感じます。おかげで、何の先入観ももたずに、純粋にこの物語の世界に深く浸ることができたからです。
物語は、どこか他人と距離を置き、深入りを避けているように見える主人公・貴樹の過去を丁寧に辿っていきます。小学校で出会い、やがて互いに特別な存在となっていく貴樹と明里。二人がしだいに異性として意識し、惹かれ合っていく姿は、とにかく初々しく、微笑ましいの一言に尽きます。この清純さが醸し出す尊さこそが、本作の核であり、大きな魅力であると感じます。中でも、明里の転校後、栃木で再会を果たすシーンは、二人の切ない心情がひしひしと伝わってきて、非常に印象的です。幻想的な雪景色と相まって、その光景は神々しささえ感じさせるほどで、胸に深く刻まれます。まるで、現実とは異なる特別な時間が流れているかのような、美しい瞬間です。
しかし、その美しさゆえ、そこに囚われて動けなくなってしまった貴樹。そんな彼に対し、かつて貴樹を太陽だと語ったあかりが、今度はきっと貴樹の太陽となったのでしょう。貴樹が初めて自分の本音と向き合って、その思いを吐露するシーンは涙を誘います。彼もやっと一歩前に踏み出せたように思います。会って言葉を交わさなくても、互いの存在を感じ、かつての言葉を糧として前を向いて生きようとする姿に、胸が熱くなります。
私たちの人生には、映画やドラマのような劇的な出来事なんてめったに起きません。しかし、傍から見れば日常の一コマでも、その人にとっては一生忘れられないような出来事が、きっと誰にでもあるはずです。貴樹と明里の姿を見ていると、自分自身の心に強く残る瞬間を思い浮かべずにはいられません。
その思い出は、今の自分を形づくる一部になっていることに改めて気づかされ、そこに紐づく自分の心にいつまでも残り続ける人、人生に大きな影響を与えた人が思い出されます。そして、「あの人にもう一度会いたい」という切ない思いと同時に、「たとえ会えなくても、この思いは確かにここにずっとある」と、温かい気持ちで再認識させられます。人生でそんな大切な人と巡り逢えたことへの感謝の気持ちを、深く感じさせてくれる作品です。
松村北斗さん優勝🏆
画面の美しさに魅了される
今作、自分は、明里役の2人(白山乃愛と高畑充希)が素晴らしいと感じた。
そして、さすが「AT THE BENCH」の奥山由之監督。どのシーンも美しく、それこそ「新海誠ワールド」の実写化に留まらない、写真家としての矜持が伝わってきた。
大スクリーンの、割と前で観たのだが、急な動きはほぼないので、ゆったりと映像の世界に浸れたことがとてもよかった。
<ここからは、映画を少し離れた、原作者の新海誠氏に関わっての個人的な思い込みですので、ご注意下さい>
・個人的な好き嫌いなのでどうしようもないのだが、とにかく「セカイ系」にハマれない。
乱暴な言い方をすると、「ボクちゃん」がリアルでは成し得なかった「美少女との美しい恋」を構築し、その個人的な関係に世界を巻き込んで「うまくいかない世界なんて滅んでしまえ」と妄想するというタイプの作品が、イタくてダメなのだ。
・それは、自分の中の共感性羞恥が発動してしまうからだと思う。なので感動より先に、「早く大人になって、そこから抜け出したものを見せてくれ〜」と身悶えてしまう。
・本作でも、「本屋のバイトのセリフ」や、居酒屋で先生に対して語る「主人公のセリフ」でそれが顔を覗かせる。
そういう男側の「傷ついているボクちゃんを肯定して欲しい」という振る舞いを、出てくる女性たちはみんな物分かりよく、かつ、キッパリと大人の対応もしてくれるのだが、その「都合よさ」も、居心地が悪い。
・氏の作品をこういう「厨二男目線」と思ってしまう自分の見方は、全然的を射ていないのかもしれないが、女性の方々はどういう風に彼の作品をとらえているのか、とても興味がある
美しく重い
長くもあり、短くもある
この映画が終わってから、アニメを見ました。その感想だと思って下さい。
結論から言うと「この映画2時間?長い時間やった⋯アニメは1時間と一瞬で終わったのにな。」。
まず映画の場合。
映画の演出、最後のシーンはいい形での終わりですが、内容がペラペラです。
写真シーンはいらないと思います。
写真は静止画で映画は映像です。
テンポも悪い、観てて眠りそうでした。
もし監督が「語りはしない。雰囲気で感じて」と言うてるのであれば、それは人によって考えも違います。
つまり、フワフワでペラペラでした。
俳優と最後が見れたかな?と言う内容でした。
アニメの場合。
アニメは5点中4.5です。
そんだけ違います。
新海誠の二度塗りするのであれば、もっと分かりやすい物にすべきです。
映画だけで2点かな⋯
遠い過去の切ない記憶(泣)
冒険精神の塊で勝ち切った感あり
ありそうでない、と言う感じの映画だった。そもそも元のアニメも言ってみれば自主制作で確か下北沢とかでやっていた。それが今じゃ国民的アニメーション監督。で、その自主制作時代の作品(つまりは非商業映画)を実写化。しかもフジテレビ。そしてそこに写真家の奥山由之。もう実験精神しかない。しかし岩井俊二の『Love letter』も行定勲の『世界の中心で愛を叫ぶ』そんなもんだったよな、ということまで思い出しながらの『秒速5センチメートル』はfilm撮影っぽい。16ミリか。
割と序盤からウルっとくる。少年少女の出会いだ。奥山由之監督は弟の奥山大史監督(すごい兄弟だ)と違い、監督としてはカメラマンの割には構図できっちくるわけではなくドキュメンタリーのように被写体に接していく。今村圭佑のカメラは個人的には正直そんなに好きではないのだけど、このコンビで、やっぱりうるさいことを言ってきそうな新海誠のファンを押さえ込むという意図はないだろうがリスペクトする意味合いでのアプローチ(再現含む)が多そうなのでそこはあまり考えない。
けれどオリジナルのアニメやその時代へのリスペクト(『月とキャベツ』まで。。こっちのほうがそれで泣ける)まて入れ込んでフィルム撮影までしてという細かな気の使いようが、常にこれでいいよね、というざっくりしたテレビ監督の映画とは決定的に違う。
そしてよーく考えてみると大したことのないウジウジした話(当時ですらそう思ってた)を巨大なデートに耐えうる長編映画にカスタマイズできる構築力はは〜すごいな、と。だって本当に人が人をウジウジ思ってる話なので。特に種子島パートにそれは顕著で、もうまるごと森七菜の物思いポエムと言っていい。見どころはそういう各登場人物の悶絶、という。。
そんな具合にベタなキワキワを攻めていく中で小学生の別れパートが特にグッとくる。見ながらこれはほぼ『幸せの黄色いハンカチ』の再構築か、というような、まさにそんなとこに居るはずもない人がいる破壊力(展開は知っていても)。その破壊力ゆえに後年、居るはずもないところに彷徨ってしまう切なさ。まあぶっちゃけいろんな運命の糸演出はやりすぎだろと思ったりもするけれど、原作リスペクトと実写長編化で更にヒットまで目指そうという三重苦みたいなものの最適解を探す冒険に、このチームは勝っている気がする。
少し泣けました
確かに東京は見える星が少ないよ
原作は知らないんだけど、タイトルから笑えるラブコメじゃないかと期待して着席。
北村北斗演じる遠野貴樹は会社辞めたの?あれっ?プラネタリウムの会社に就職したのか?中学時代同級生だった篠原明里を演じる高畑充希、恋人役じゃなかったのかな。2人の関係はほぼ中学時代のやり取りばかり。2人とも随分遠くに引っ越したんだね。何でそうなったのか親の話が無かったのが残念だったわ。えっ!16年後の2009年に、小惑星が地球に落下してくるかもしれないなんて聞いた事なかったわ。16年後なのに会う約束しちゃうなんてちょっと納得いかなかったわ。初恋が人生において重要な出来事だったみたいに感じちゃってモヤモヤ。秒速5センチメートルって人の動きかと思ってたのに違ってたね。最後は恋愛関係になると思っていたら、オチがイマイチだった。いろいろやり取りは楽しかったんだけど、苦手な過去ばかりだったので、楽しめませんでした。
アニメ版と甲乙つけ難し!さすが松村北斗
配信で観たアニメ版も素晴らしかったが、実写版も同じく素晴らしい。甲乙つけ難い。初主演の松村北斗は完璧だった。貴樹と明里のお互いへの想いが物凄く伝わった。胸に染みた。ウルッとくる。余韻も残る作品だった。原作も購入したので、読みながらもう一度この作品の余韻に浸りたい。
心の不可侵領域
余韻に浸れる
前提知識なしで見たが、余韻に浸れる好きなタイプの映画だった。
キャストがとても役柄に合っている、映像がとても美しい、そして音楽がよかった。
誰もが持っている思い出とどこかかぶる部分があるような懐かしさを感じる映画だと思う。メッセージも伝わってきた。
松村北斗さんの声がいいなと思っていたので、そういうセリフが出てきて嬉しかった。いい声ですよね、話し方と言うか。
予想していなかった終わり方で、そこも好きだった。
子供時代のエピソードもかわいらしかったが、ちょっと長すぎた感があるのと(現在の部分がもっとしっかり観たかった、原作通りなのかもしれないが)、ニアミスが多すぎてくどかったところ、雪のシーンが寒くなさそうだったところで☆マイナスとした。
山崎まさよしと米津玄師は反則レベルの良さで泣けたが、若い人は山崎まさよしをどう聴くのか心配になった(余計なお世話だが)。リアルタイムで聴いていた世代は泣けると思う。
全546件中、381~400件目を表示
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