秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
全225件中、141~160件目を表示
油断は禁物です(褒め言葉)
しっとりと心に染み込んで来て、観終わった後もかなり引きずる秀作
新海誠さんのオリジナルは未見で観ましたが全く問題なかったです、雰囲気が良くて、映像も綺麗で素晴らしく、すごく惹き込まれ、とても良い作品でした
1990〜2000年代初頭の話だから、皆が持ってるのがガラケーだったり、街中の風景に新宿ALTAのウルトラビジョンのニュースが映っていたりと、懐かしいレトロな雰囲気がすごくよかった
ストーリーはとってもビターで切ない話、特に中学時代の貴樹と明里のくだりが最高に好きです、中でも栃木に会いに行く一連のくだりがスゴい・・・たまらなく胸が締め付けられました
またその2人を演じる演者さんが最高にイイ!個人的には明里を演じた白山乃愛さんがメチャクチャ可愛いくて、本作の中でダントツの存在感、素晴らしかったです
主人公・貴樹を演じた松村北斗さん、明里を演じた高畑充希さん、両名ともいつも通りの安定感、静かな演技がすごく合っていて適役だったと思います
そして脇を固める宮﨑あおいさんがすごくいい感じだし、森七菜さんも役が完璧に合っていてメッチャクチャ可愛い!、気持ちを伝えられなくて泣けて泣けて・・・という演技が見ていて本当に切なくなりました、『国宝』といい、とても好感の持てるいい役者さんになったと思います
気になった点が2つ
1つ目が主人公・貴樹のキャラクター、冒頭の方で出てくるコミュ障っぽい描き方やしばらく会社休んでたみたいな背景描写は一体何だったんだろう、特に説明が無くストーリーに効いてくるわけではなく、何のための設定か?でした
2つ目はちょっと靄がかかった様なエッジの緩んだ映像、露出過多な光の使い方、フィルム撮影を意識した様なザラついた映像(調べたらフィルム撮影ではないですね)と全般的に散りばめられた意図的な映像へのこだわりを感じはするけど、それが逆効果の意味で所々気になっちゃいました
“隕石”と言えば『君の名は』(2016)の新海誠監督
“プラネタリウム”と言えば『夜明けのすべて』(2024)の主演、松村北斗さん
なんか本作との共通項がいろいろありました
最後に、歌も素晴らしく良かった
山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」
そして、米津玄師さんの「1991」
両方、ずっと頭に残る名曲
本当にいい作品を観たなと素直に思える秀作でした
秒速で散ってゆく切ない恋、喪失感がたまらない!
新海誠の代表作の一つ実写版「秒速5センチメートル」を
今日は早速観ましたよ!
彼のアニメ作品は、今タイトル作以降に”言の葉の庭”、”君の名は。”と続きます。
どれも観てますがやはり今作は心にグッとくるものがありますね。
実写版ですが、アニメ作と比べると 展開順序が異なります。
アニメで描かれていない部分も多くあり、私的には頷く所もあればちょっと違うかなと感ずるところもありました。
アニメ展開と同じところはやっぱり良かったです。一番は特にコスモナウトにあたる種子島編ですね。夕方校舎での待ち伏せや、バイクで二人走る所、お店の前でジュ-ス飲んだり。澄田花苗:役(森七菜さん)の表情といい、片思いに散ってゆく涙。ここはとっても表情良かったかなと感じましたね。
2番が、JRが本気で全面協力したでしょうと思われる雪の岩舟駅編ですね。
篠原明里:役(幼少期:白山乃愛さん)がとても可愛くて表情も良かったです。
そして彼 遠野貴樹:役(幼少期:上田悠斗さん)が鹿児島へ引っ越す前に彼女に会いに行くところ。駅舎の戸を開けたらそこに彼女が待ってて。
ここですよね、秒速の心温まる思いを感じ取れる場面は。
でもこの後の桜の木まで行くのは ちょっとね違うかな。実際ならすっごく暗いし寒いし。雪も深いでしょう。
イイ感じにしたいとは思うのですが メッチャ 樹へのライティングが有り得ないかな。でもまぁいいか、抱擁する所があるしね ・・・と言う事で。
二人の影の重なり、そしてグッと抱きしめる所。中学生同志が何を深夜にしてるねんって親御さん心配の声もそっちのけでww。 純愛そのもの感じます。
3番が水野理紗:役(木竜麻生さん)との別れ。この恋は最初から始まってはいない・・・。
「1000回にわたるメールのやり取りをしたとしても、心は1センチほどしか近づけなかった」この名セリフは言って欲しかったけどね、惜しい。
同時に遠野 (松村北斗さん)と篠原 明里(高畑充希さん)の遠くに置き去りにしていたお互いの思いが馳せる恋。この恋はもう一度 互いに振り返る・・・。ここね 相手を懐かしく思い返す恋となってて、時遅く過ぎ去って行く想いとなって表れてます。 山崎まさよしさんの歌が上手く盛り上げてますね。
そして 秒速の真骨頂名場面。踏切で最後に二人すれ違ってゆく サクラの花びらと一緒に散ってゆく恋ですよ。
流れがアニメと異なる感じも有ったので想いが変わっちゃうかなと心配したけど、最後は グッと喪失感が来てたまらない!!
とっても良かったです。
初見の方には厳しいかもなので
アニメ作は観といた方がいいでしょう。
劇場内 カップルばっかりで大賑わい!
(これ別れる話なんだけどナ)
興味ある方は 是非劇場へ どうぞ!
見た人に聞きたいことが
子ども時代の新月の説明シーンで、後ろに月映ってましたか?
新月なのに月がガッツリ映っていた気がして。それが気になって寝れません。あれは街灯の灯りなのか普通に月だったのか。。
映画はとても素晴らしく大満足でした♪
アニメ原作実写化の成功例のひとつ
映像として完成された作品を今あえて、実写化する意味がしっかりわかる。
奥山由之監督、初商業長編どのシーンからも全力でこの作品と向き合っているのが伝わる。
原作のえぐみを新解釈の脚本で令和版としてさ整理かつ日常の物語として薄くする代わりに映像美で観客を殴ってきた。
遠く過ぎてしまった今だからこそ、居酒屋のソーンは思わず泣いてしまった。
また絶対映画館で観たい
初恋の想い
刺さった。
原作は未履修で観にいきました。
主人公と同じ30代だからか刺さる部分がありすぎた。
映像が美しくて、それが余計に切なくて。
3世代に分かれて描かれていると必ず生まれる違和感も全く感じられなかったことや、どこの時代にフォーカスするのかのタイミングや切り替え方も素晴らしかったです。
季節・景色・音楽・心情…全てが美しかった。
みんながスッキリする分かりやすい物語ではないから、好き嫌いは分かれると思いますが、「質の良い映画を観たい」「映画を通じて何かに触れたい」と思うならオススメしたい作品です。
そして、スマホの画面やテレビサイズでももったいない映像美は映画館でこそかなと思います。
私も細かい描写や音楽の表現を見直したいので、また近々観に行く予定です。
アニメ版からの改変が、功を奏しているとは思えない
新海誠のアニメーションの絵は、どちらかと言うと、シャープでクリアな印象があるのだが、それを実写化したこの作品は、そうした印象とは対照的に、紗がかかったような、ぼんやりと霞んだような画面作りになっていて、アニメとは異なる柔らかで温かい雰囲気を醸し出している。
また、アニメでは、時系列順で描かれていた物語が、本作では、29歳の主人公が過去を回想する形で描かれているだけでなく、主人公が、プラネタリウムに転職したり、小惑星が衝突する予定日に桜の木の下で再会する約束をしていたりと、アニメには無かったエピソードも付け加えられている。
このように、この実写版は、オリジナルのアニメ版とは「似て非なるもの」になっているのだが、それでは、そうした改変が功を奏しているのかと言えば、残念ながら、そうとは思えない。
第一に、アニメでは、第3章に登場しただけの29歳の主人公(松村北斗)が、本作では、全編を通しての主人公になっているにも関わらず、彼が、一体何を考えているのかが、よく分からないのである。特に、彼が、職場の同僚や恋人と距離を置いている理由が不明確なため、単に、社会性が欠如した男にしか見えなかったので、小・中学生の時に好きだった少女への想いを引きずっているということを、もう少しはっきりと描くべきだったのではないだろうか?
第二に、アニメでは、第2章の主人公だった女子高生(森七菜)の片思いが、彼女が好きだった相手の回想として描かれているため、その「切なさ」が今一つ伝わってこないのである。確かに、彼女の心情も説明されてはいるのだが、彼女が感じた失恋の辛さや、それでも相手を想い続けようという決意が、アニメほどには胸に響かなかった。
第三に、アニメでは、ラストで登場しただけのヒロイン(高畑充希)が、本作ではダブル主演のような位置付けで描かれているため、てっきり、彼女も、小・中学生の時に好きだった少年のことを今でも好きなのだと思ってしまったのだが、それが完全にミスリードなのである。実際、彼女は、他の男性と結婚していて、かつての少年がプラネタリウムに勤めていることを知っても、会いに行こうとはしないのだが、ラストでそのことが明らかになると、今までの気の持たせ方は何だったのかと、拍子抜けしてしまった。これだったら、桜の木の下での再会の約束も、主人公だけがそこに行った描写も、そもそも必要なかったのではないだろうか?
さらに、劇中、主人公とヒロインは、書店や居酒屋やプラネタリウムで遭遇しそうになったり、共に先生(宮﨑あおい)やプラネタリウムの館長(吉岡秀隆)と親しい関係にあるのだが、そういう「会えそうで会えない」展開は、最後に「ようやく会える」からこそ活きるのであって、そうでないならば、こういう展開そのものが必要なかったのではないかと思ってしまった。
それから、この実写版では、アニメ版で腑に落ちなかったことに、答えを示してくれるのではないかと期待したのだが、それもなかったことには落胆せざるを得なかった。それは、主人公が、種子島に行った後も、どうしてヒロインと連絡を取り合わなかったのかということで、それが、桜の木の下で、「好きだ」と書いた手紙を手渡すことができなかったからだとしても、キスをした時点で、お互いの気持ちは十分に確認し合えたのではないかと思えるのである。
いずれにしても、この実写版だけならば、それなりに楽しめる作品だったのかもしれないが、アニメ版と比べてしまうと、色々なところが残念に思えてしまう、そんな映画だった。
ゆったりした作品
美しい景色や描写が多めに使われてる映画でした。
主演の松村北斗さんは安定の演技力です。
びっくりしたのは子役のお二人。子役のお二人のシーンは見ててとても幸せな気持ちになりました。上田さんのぎこちない演技が貴樹の性格にすごく合ってて、こんな男の子いたな、ってありもしない記憶を思い出しました。白山さんの大人顔負けの演技が子供の頃のことを引きずってる貴樹と、子供の頃と違って成長してる明里の違いを表してるかのようでよかったです。
貴樹を3人で演じられてましたが、青木さんは少し違う印象に思えました。個人的に少しキャストミスかなと。松村さん、上田さんは文系で青木さんは体育会系な感じがしました。相手役の森さんの思春期の不安定な高校生の演技も素晴らしかったです。
雰囲気と映像に魅了される映画
公開初日のレイトショーで鑑賞。
映画ならではの大きなハプニングなどはないですが、雰囲気と映像に魅力される映画だと思いました。
誰しも心の奥底にある忘れられない想い出。ノルタルジックな気持ちになる、そんな映画でした。
ハッピーエンドではない恋愛ものだけど、でもそこも良かったです。
映画を観たあとにアニメを観ましたが、わたしは映画の方がストーリーも雰囲気も好きでした。
転勤族は拗れる。手紙は徐々に出さなくなる。
とにかく美しく心に残る作品
俺もいつだったろうか。人との距離に一定を保つようになったのは。結局...
1991
公開初日初回に観賞。
私はアニメの方があんまり好きではなくて…じゃあなんで実写の方は観るんだよって、それは奥山由之監督で松村北斗主演で米津玄師が主題歌だからです。観てよかったよ。
初恋を大人になってもずーっと引き摺ってる男の話かな…って思うんだけど、中学生の頃彼女と交わした約束が、いつの間にか呪いのように彼を繋ぎ止めて、そこから抜け出したらようやく時間が動き出したって感じ?なんかね、彼も苦しかったのかもしれないけど周りの女の子たちも相当苦しいよ…。
個人的にいちばん刺さったのは高校生の頃の貴樹(青木柚)と花苗(森七菜)のパートで、なんか全然違う方向向いてる男の子に恋する女の子の切なさがめちゃくちゃ伝わってきまして最高でした。一緒に帰りたくて待ち伏せしてたのに偶然を装う感じとか、ちょっとでも可愛い自分で居たくて前髪直してるところとか、ヨーグルッペ飲みながら吸っていたストローを口から離した時に出る音気にしたりとかさ…全部がなんか身に覚えがあるような甘酸っぱさなんだよ。2人でカラオケ行って話しただれかの恋の話も、バイクが壊れて歩いて帰った長い道のりも、一方通行すぎる想いが溢れて泣いちゃうところもさ…その全部に胸が痛くて泣きそうになっちゃった。日焼けしてる森七菜ちゃん可愛かった。
逆に物語の肝となる小学生~中学生パートはどうにも親目線で観てしまうところがあって苦手なんだけど、アニメ版と違ってモノローグがだいぶ少なくなってたのが功を奏したのと、桜の木の前のキスまでで留めてくれたのでなんとか耐えられた感じかな。さすがにあのシーン入れないと大人パートに繋げられないもんね。
大人パートではアニメにない部分も付け足されていて、貴樹は上司の久保田(岡部たかし)から紹介され科学館のプログラマーとして働くことになるんだけど、そこでプラネタリウムのプログラミングと音声解説まですることになるんだよね。ボイジャー1号と2号がそれぞれ別々の道を行くって話すところがとても好きでした。松村北斗くんの声もいいんだよな〜。
お互いがお互いのニアミスに気付きながらも待ち合わせ場所に行く貴樹と行かない明里(高畑充希)。なんだかこの対比が男と女だよな〜って思いつつボイジャー1号2号を想起させるのは上手いな〜と思った。
桜の木まで歩いた雪に残る足跡が、あの頃と違って1人分になっていたのも切なかったし、桜の木から落ちる花びらと雪が重なって綺麗で切なくて…なるほどこれが秒速5センチメートルなんですね。
エンドロールの1991もめちゃくちゃ沁みたなぁ…やっぱり米津玄師の楽曲で物語が更に完成される気がする。忘れたくない綺麗な場面が頭の中に次々に浮かんできて、更に余韻に浸ることができました。いい映画でした。
2007「秒速5センチメートル」との比較
アニメ版は新海誠監督の作品であり、内容補完のため監督自身が小説も書いています。今回の実写版はてっきり、その小説をベースにしていると思っていましたが、終盤にかなりの改編が加えられていて、結末の印象が大きく異なっていました。
大人の都合で生じた別離を、少女は受け容れたが、少年はいつまでも受け容れられず、辞職した時点(30歳)でようやく吹っ切れて前に進み始める。
…といったお話のはずが、再会の約束や、ニアミスが不自然に(あるいは奇跡として)組み込まれていて再び後退。アカリちゃんがなんか悪者。もうストーリー が別物なので、気が付いたのなら会えばいいじゃん、て感じ。でもそうなると「One more time, One more chance」の世界観から外れてしまいますね(笑)
せめて、再会の約束は無しにして、アニメ版の後日譚として、吹っ切れたあとの偶然の再会を描いてくれた方が納得できたかも。
アニメ版の「桜花抄」「コスモナウト」に該当する部分は実写化大成功。全体的に画も音もキャストも素晴らしかったので、改編さえなければアニメ版を超えていたように思います。
〈追記〉
今回 アニメ版を観返してみて謎が一つ解けました。何故 文通が途絶えたか? お互いに手紙が届くのを待っている描写があり不思議でした。おそらく、朝帰りしたアカリが両親の怒りを買い、手紙を隠すなど何らかの妨害があったのでしょう。そう考えるとスッキリします。
実写化の成功例
原作アニメ鑑賞済み。ストーリーが好みに合う合わないは置いといて、実写化したことのみに言及したら大成功だと思った。
日本の四季折々の風景、空、誰の心にも残っていそうな原風景が、フィルムの質感ある色彩で美しく描かれていて、写真家でもある奥山監督の手腕が遺憾なく発揮されている。
子役から種子島そして現在へのリレーに違和感がない配役も良かった。
特に物語のベースとなる子役時代を演じた2人の頑張りに拍手。森七菜も相変わらず良い。
モノローグで自分語りをしていた貴樹が終盤ようやく人前で心情を吐露する場面を松村北斗が繊細に演じる。こういう鬱々としたものを抱える人の心の機微の表現に妙に説得力があり上手い。ただこういう役が続いているので今後ガラッと変わった役を演じてみて欲しい。
原作よりも、貴樹が前を向いた感がある終わり方が良かった。けど、過去は過去としてちゃんと今を生きてる明里がこの話の救いかな。女性の強さ、みたいな。
それにしても
携帯もなく、中学1,2年の子が書置き一つで遠路はるばる好きな子に会いに行き、雪で交通が乱れて結局朝帰りとか、家族が絶対心配する要素満載なのに2人だけで完結してしまう、この肝となるエピにずっと納得がいってないから、やはり物語の没入度が低くなってしまうんだよな…
全225件中、141~160件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。