秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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貴樹のアニメの感じ、実写でもやってほしかったな
十数年前のアニメ映画版は、3年前くらいのIMAX再上映で見ました。アニメ見てないからダメってことはもちろんないし、見たからつまんない訳もなく、あのシーンがこう実写になるんだという面白さがありました。比較して見たくなりました。
時代や設定などは基本アニメと一緒で、30歳の部分が深く描かれていました。ただ特に面白いのはアニメと同じ幼少期時代で、明里役の白山乃愛ちゃんの演技はかなり良かったです。私の1番好きな貴樹が明里に会いに行く電車のシーン(幼少期の)、アニメではもっと時間と距離の長さが見えたのに、あっさりしていたのは残念でした。実写化するとかなり大人びてるなって気付きもありました。
そして1番の問題は今実写化した意味は何なのかということで、時代設定を現代にしていない(もちろんできない)分、映像を変に粗くしてもアニメ以上の時代背景を描けていないので、アニメでいいなという印象です。面白いけど実写化の意味がないのが残念です。
また新海誠の映画は、絵なのに実写に見える、実写よりさらに美しいという所が評価の1つだと思うので、それを超えらないのは仕方ないけど辛いです。何気ない生活感や街の感じとか、実写でやるとただの無駄になってしまう、映画に余白を作れないのが今後の新海誠の実写化の課題だと思います。
山崎まさよしの One more time one more chance を無理に使うのも微妙で、主題歌がまた米津玄師なのも残念です。
最後に秒速5センチメートルの特徴は、貴樹のクズな感じというか少し黒い感じじゃないでしょうか?賛否がある点だとは思いますが、秒速5センチメートルらしさを出すならもっとやってほしかったです。
まあ散々文句を言いましたが、普通に良い作品ではあるので、「新海誠だから見る」というのは違うけど、見る価値はしっかりあります。
(松村北斗出てるから星評価は過大評価されてる気がするのは秘密です)
うん、いい感じ!
まずは篠原明里ちゃん(白山乃愛さん)のピュアな可愛さにドキュンでした。(オジさんが気持ち悪い⁈)
遅れてやっと駅に着いた貴樹(上田悠斗くん)の袖を掴んで涙ぐむ姿に、クラスの可愛いマドンナに憧れて何とか会話しようと頑張ってた半世紀前のいにしえを思い出してしまいます。当時は僕もピュアだったな、なんて!
澄田花苗(森七菜さん、まだまだ高校生いけますね。)のやるせない乙女心も彼女のこれまで役どころで一番泣かせてくれました。
水野理紗(木竜麻生さん)も、 付き合っている頃は1センチくらいしか近づけなかった貴樹に再会時は心持ちとして接近できたことは、確かに遅すぎた感はありますがよかった展開でしたよね。(実際にありそうなカップルなんでは?)
小川館長(吉岡秀隆さん)、とても重要な役どころでした。原作には出てこない役割りですがこの作品の最重要案内人かもしれません。またこの職場を紹介してくれた先輩、岡部たかしさんも最近とみにご活躍です!ドラマでは松たか子さんのおじさんだったのにCMでは夫婦になったりとお忙しい様子で注目です。
あと原作の各エピソードがどう繋がるのかアニメを観た時にはうまく繋げられなかなったのがこの作品を通して種明かし的に伏線回収できた感じで貴樹の先生であり花苗のお姉さんでもある宮崎あおいさんの位置付けはとても感慨深いものがありました。新海誠監督の原作でもそうなってたんでしょうか?そうでないとしたら奥山監督、あるいは脚本家の鈴木史子さん凄いです。
主人公 遠野貴樹(松村北斗さん)は最近安定の演技でプラネタリウムで館長に語りかけながら感極まるところはこちらまで極まってしまいました。なかなかコミュニケーション的には難あり(幼少期はそうでもなかった気がしますが)の彼がどうしてそうなってしまったか、これからどう成長していくかが気になるエンディングでした。
最後は『君の名は』してました!
アニメ版を予習してから観た方がいい気がします。(観てないと中だるみしそうで)
アニメそのものを実写化したものと思うと若干違和感あるかと思いますが、新たな展開と解釈を加えた作りで少し前の時代設定ではありますが現在にも通じる心洗われるいい作品だったと思います。
余談
松村北斗さん
若き日のあんちゃん(江口洋介さん)を彷彿とさせる雰囲気でいい感じです。
追伸
高畑充希さんのこと書き忘れました。ま、いいか!
子役の演技が素晴らしい❣️
特に篠原明里役の彼女
何か森七菜に似た感じ目元とか。兎に角引き込まれる。
流浪の月の白鳥玉季以来の衝撃!
それと夜明けの全てで、プラネタリウム
のナレーターをした松村北斗を遠野貴樹の青年時代にキャスティングしたのが素晴らしい👍
勿論映像の美しさは素晴らしいの一言!
時の流れ
原作未読。北斗ファンなので観に行きました。
満開の桜、夜空の流れ星、種子島のロケットと、綺麗な映像が多いです。一方で、子どもの頃の初恋が中1の冬で終わり、その後、何故、心閉ざす男になったのか分からなかった。転校が多いから、誰にも心を開かない癖が染み付いたのか。自分に失恋した女子高生の涙が嫌だったのか。色んな数値cmや%や日付が出てきますが、忘れても問題有りません。子どもの頃に約束した日に、大人の貴樹が行きますが、勿論明里は来ません。中1の冬、何時間も駅でお弁当を用意して待っていた彼女ではなくなっている。時の流れと共に人は変わる。それを実感した男の話に感じました。
【”昔、出会った大切なものは、想い出ではなく日常。”今作は、同名オリジナルアニメーションの掌編3話をほぼ忠実に描きながら、センスあるアレンジメントを施した見事な実写化作品である。】
ー ご存じの通り、今作は2007年に公開された新海誠監督の短編(63M)アニメーション映画の実写化作品である。
間延びしていないだろうか、という懸念を抱えつつ、映画館へ。
結論から言うと、間延びどころか、あっと言う間の2時間であり、且つ随所で沁みるシーン多数の作品であった。-
■粗筋
1991年春。東京の小学校で出会った貴樹(長じてからは、松村北斗)と転校して来た明里(長じてからは、高畑充希)は隣同士の席になり、貴樹が”僕も転校生だった。”とノートに書き明里に優しく接した事で、二人は急速に仲良くなる。
卒業後に離れ離れになるが、二人はガラケーでメールのやり取りを続けており、中学生になった時に、貴樹は栃木に引っ越した明里に雪の中会いに行き、桜の木の下で抱擁した後に18年後に会おうと約束を交わす。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭、貴樹はプログラマーとして働いているが、余り周囲と交わろうとしない。同じ職場に恋人、水野(木竜麻生)が居たが、彼女の家に行っても一緒にTVを見たりするだけで、進展はしない。貴樹の眼は水野を見ていないように見えるのである。そして、貴樹は会社を辞めるのである。
明里に”大人になった時に、キチンとした人になっているかな・・。”と言っていたのに。
・次に、貴樹が高校時代を過ごした種子島のシーン。同級生の花苗(森七菜)は彼の事が好きで、”Radio Head"のファーストアルバム”Pablo Honny"を借りている。ここでバックで流れるのは”アルバム内の”Thinking About You"なのである。
更にカラオケに誘い、姉が好きな映画「月とキャベツ」のメインテーマである山崎正敏の”One more time ,One More chance"を流すが、進展はない。花苗は”彼は、私を見ていない・・。”と言って涙するのである。
・貴樹は、先輩の紹介でプラネタリウムの或る天文研究所でプログラマーとして働き始める。そこに書店で働いている明里が、配達漏れがあった本を雪の中、運んできて館長(吉岡秀隆)の誘いもあり、貴樹がナレーションするプラネタリウムで夜空を眺めた後に、雪降る風景を見ていた小学生達に”雪って、秒速5センチメートルで落ちるんだって。”と且つて貴樹に言っていた言葉を掛けてその場を去るのである。
貴樹は、小学生達からその言葉を聞いて、外に駆け出すが明里はいない。
・貴樹は明里と約束した29歳の時の3月26日に、且つて抱き合った栃木の小さな駅の近くにある桜の木に出掛けるが、そこに明里は来ない。
ー だが、彼は且つて、明里が良く言っていた”貴樹君は大丈夫だよ。”という言葉を思い出すのである。
そして、久しぶりに水野と出会い、彼女から借りていた折り畳み傘を返してから彼女の好きだった多くの点を初めて口にするのである。水野は嬉しそうに聞いていたが、”遅いんだよ。”と言いその場を去るのである。
貴樹は何かが吹っ切れたかのように歩いている。
そして、ある桜舞う踏切で明里と擦れ違うが、二人は相手に気が付かない。が、少しだけ振り返った二人の前を列車が通り過ぎ、貴樹だけがそのまま線路の向こうを見ると、明里はもういないのである。ー
<今作は、オリジナルアニメーションの掌編3話をほぼ忠実に描きながら、センスあるアレンジメントを施した見事な実写化作品なのである。>
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<以下、オリジナルアニメーション「秒速5センチメートル」の拙レビューです。>
第1話「桜花抄」
小学6年生だった貴樹と明里の仄かなお互いへの恋心。
そして、中学生になった貴樹が、栃木に引っ越しした明里を、雪が降る中訪ねて行く心の不安と、久しぶりに再会した二人の雪が舞う中の接吻と、朝日が差し込む中での二人の姿が、二人の未来を暗示するようなシーンが印象的。
第2話「コスモナウト」
貴樹も中学の半ばで東京から引越し、遠く離れた鹿児島で高校生生活を送っていた。
同級生の花苗は、中学生のころから貴樹をずっと思い続けていたが、彼の心は別のところにあると知っていた・・。
ー 花苗自身の心中を自ら語るモノローグの言葉が、切ない・・。-
種子島から発射されたロケットが、”二人のそれぞれの将来に祝福あれ・・”と言うことを暗示していたシーンが印象的。ー
第3話「秒速5センチメートル」)
社会人になり、東京で働く貴樹。だが、明里の事が忘れられず、付き合っていた理沙から”心が私に向かっていない‥””と指摘され、別れ、やがて会社も辞める。
だが、春が訪れると、貴樹は昔から歩きなれた道の踏切で"ある女性"とすれ違い・・。
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■男は、いつまでも初恋を忘れられずに、女は逞しく今を生きるのである・・。
<大好物の映画でした>
●2007年のアニメ版は(まだ)見ていませんので、新鮮に見る事ができ、最後までヤキモキしながら見ていました。
●私は新海誠の映画(と行定勲の映画)は、たぶん感性がドンピシャなんでしょう、大好物の映画でした。まるで自分に起きた出来事だったように共感できる。
●私の場合、この物語のような素敵な出来事が、子供の頃にはありませんでした。女の子と喋るなんて、恥ずかしくってマトモな受け応えなどできなかったと思います。 なのに、この映画で映し出される全ての風景やシーンが、まるで自分の中にあったかのような共感性を以って感じられる不思議。
●自分の人生の中にあったいろいろな出来事を、場面ではなく「感じ方」や「痛む気持ち」で想起させてくれる。
●それにしても、森七菜ちゃん、今年24歳だというのに、どっからどー見ても高校生にしか見えん!高畑充希も相変わらずかわいい。そして、子供時代の篠原明里役をした、白山乃愛ちゃんもかわいい。最近は子役のレベルが高くて驚くが、彼女も将来が楽しみな役者さんだ。
●残念なのが、大ベテランの吉岡秀隆さんが、相変わらず臭い演技で、全体の雰囲気を壊していた事だ。正直、誰がやっても構わない役なのに、吉岡秀隆を起用したキャスティングを恨んでしまう。彼は、子役の時の寅さんや北の国からの頃ほ方が良かった。4.5付けても良かったのだが、彼の起用で-0.5⭐️です。
自分のピュアな部分が呼び起こされた
なつかしさ
新海誠さんのアニメ映画作品を忠実に実写化されており、満足できる出来だった。
誰もが登場人物の誰かに共感できるであろう、なんとも言えない懐かし、小学生くらいのときの男女での精神的な年齢の差を上手く映像にしてくれていた。
最近の新海誠さんの作品だと、ラストに2人が出会えるような展開になりそうなところをそうしない良さを忠実に守ってくれていて安心した。
会わないことで止まっていた時間を取り戻し、人として前に進みます主人公の姿と、ヒロインの想いが重なったときにすごく心を打たれて、本当に観てよかったと思うことができた。
新海誠さんのアニメーション作品でも、またこういう作品を観たい!!
Dr.チョコレートちゃんの映画でしたね
小学校5、6年から中学にかけては精神的に女子のほうが2,3歳男子を上回っています。
この作品の一番重要で素晴らしいシーンだったのは小学校から中学にかけての上田悠人クンと白山乃愛チャンの純愛シーンでした。
で、東宝シンデレラガールで「Dr.チョコレート」を10歳で演じきった白山乃愛チャンの映画だったと思います。
現在のパートでの松村北斗はいつまで経っても自分勝手独りよがりの中二病のようないけ好かないやつですが、彼は20年前の初恋の思い出にいつまでも取り憑かれているような気もします。全般的に男ってこんな感じなのかもしれません。対する女性は恋愛至上主義なわけで、その都度都度の恋愛に生きていると思います。
私は還暦過ぎのジジイですが、たとえば先生と教え子の飲み会に彼女は参加してくれると思ったし、それが叶わなかったので彼の名前をパンフで見たときにバスを降りて引き返すと思ったし、もちろん「運命の日」に桜の下に来てくれると思ったし、すべて叶わなかったけれどラストチャンスとしてラス前の踏切シーンで「いる」と期待しました(笑)
女性は現在を生き、男性は過去に生きる
そんな感じを受けました。先程も書いたようにそれは私が還暦過ぎのジジイだからかもしれませんね。
それゆえに、あの子ども時代の二人のシーンは最高に素晴らしかったです。
もちろんあの時はそれぞれ「現在」を生きていたわけですが。
アニメは見てない
原作改変もありかも
桜花抄、コスモナウト部分の改変は無く、回想として秒速5センチメートルに収束されています。だから、それぞれのヒロインは素晴らしい。雪で遅れた岩舟駅の明里の再会シーンやカブの故障で貴樹の後ろを歩く花苗のシーンは原作があるからかも知れないけれど、超えて良いシーンとなっている。5月のマチアソビで川口会長が泣けると絶賛してたのが分かる気がした。実写で追加されたすれ違いがいくつかあるが、プラネタリウムでのすれ違いは、追いかける気になれば手が届くはずなのに、追いかけない、なのに踏み切りでは振り向き待つという行動で表現される。原作通りかもしれないけど、すれ違いの追加分結末の改変もありかと思った。勿論、明里の登場させなかった婚約者を否定もしないし、その結末はそのままで良いのだけど、貴樹の想いにけりをつけても良かったかな。
感動しました。
人生とはこうあるもの
当時の原作アニメで、とんでもない喪失感を体験したことを昨日のように覚えています。
新海誠監督の大ファンで、アニメ初実写に期待と不安を覚えつつ鑑賞しましたがとにかく感動しました。
原作アニメと描写の順番を微妙変え、且つプラネタリウムなど新しいくだりを取り入れたことにより、実写としてより心に響く作品になっていると思いました。
森七菜さん、大変良かったです。淡い恋心を全身で演技されてました。
白山乃愛さんの演技も凄く印象に残りました。
人は、苦い経験や痛みを味わって、大人になっていくという作品。
自分もふとした瞬間、昔の恋人や好きだった人の事を思い出すことはありますが、それは昔の話。
あらためて、いまの奥さんや、いまの自分の生き方、自分の人生を大切に生きようと思えた映画でした。ありがとうございました。
新海ワールド。
98点 / ★4.8
『無いはずの記憶』
記憶にないはずなのに、胸の奥から込み上げる熱が、頬を伝って零れる。
息が詰まり、胸を締め付けられたように痛む。
自分のものではないはずの記憶を、振り返ったような不思議な感覚。
何故こんなにも切なく心を震わせるのだろう。
新海誠作品に共通して流れるのは、遠い夏の匂い、夕暮れの光、そしてもう二度と戻らない時間の煌めき。
映像と音楽が溶け合い、純粋だったあの頃の自分を静かに呼び覚ます。
観るたびに、無垢だったあの頃と、今を生きる現実の対比で胸の奥が痛む。
本作は、新海誠のアニメ映画『秒速5センチメートル』を実写で蘇らせた一作。
アニメの実写化と聞けば、多くのファンが顔を曇らせるのは当然。
名作ジブリ『魔女の宅急便』や『耳をすませば』のように、原作を汚すことを危惧されることもある。
しかしこの作品は、そうした不安を乗り越えていく。
物語は、現在の彼から始まる。
タイトルが映し出されるまでの3分の映像で心の全てを奪われた。
映像の美しさ、表現の豊かさ、こだわり抜かれた細やかさ、編集の巧みさ、たった数分の間に全てが凝縮されたディレクションに確信を得た。
現在と過去を交差しながら紡がれる記憶。
東京の小学校で出会った少年と少女。
転校生同士という孤独が、静かな共鳴を生み、やがて絆となる。
互いの瞳に映る世界は、子どもながらにかけがえのない宝石のように輝いていた。
だが再び訪れる転校が、二人を遠く引き離してしまう。
中学生になった二人を繋ぐのは、細い糸のような手紙。高校生になりいつしか連絡は途絶え始める。
種子島の陽光と海、栃木の雪と桜。
季節が巡るたび、あの時の二人の想いは儚く遠ざかっていく。
やがて社会人になり、いつしか現実に追われ君のことも朧気になり30歳を迎えようとする。
忘れかけていた懐かしいあの時の想い、約束の日、もう一度君に会いたい、奇跡がもし起こるなら。
原作の63分という繊細な短編を、121分の長編として再構築した今作。
新たなエピソードと対話が、物語に深い息吹を吹き込んでいる。
特に印象的なのは、退職後の主人公が、元上司の依頼でプラネタリウムの仕事に携わる場面。
プラネタリウムのプログラミングの中に、かつての想い人への軌道を重ねる。
その瞬間、天文学という果てしないロマンが、二人の繋がりと別れを深く表現する。
過去に囚われた彼を演じる松村北斗の微細な感情。明るくも切なさを背負った花苗を好演した森七菜。物語の核となる幼少期を支えた子役たち。彼らを取り巻く元上司を演じた岡部たかし、館長の吉岡秀隆、恩師の宮崎あおいの新たな役割、元カノの木竜麻生の存在も光る。
天文学、プラネタリウム、ゴールデンレコード、人工衛星、現在の彼女との別れと再会、恩師の新たな役割など新たに付け加えられた設定が活きている。
「人生で五万語を覚えるなら、最後に残したい一言は何か」
「三十歳の道のりは、地球一周分の距離だ」
「彼女はきっと、いつも空を見上げて生きてきた」
追加されたセリフたちが、花びらのように散りばめられ、原作には無かった新たな余韻を残す。
そして、別れ際に彼女から受け取った「大丈夫」という一言が、過去の痛みを包み込み、彼の未来を照らす灯火として再び輝く。
98点 / ★4.8
あれほど強く願った想いも、どうしようもないほど真剣で切実だった感情も、二度と離さないと想った決意も、
大人になるにつれて少しずつ風に溶けていく。
切なくもほろ苦い美しい記憶は、思い出ではなく『今』という日常を創る宝物。
「彼に会いに行かなかったのは、前を向いて生きて欲しいから」
大丈夫。きっと大丈夫。
全225件中、101~120件目を表示
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