秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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名作が台無し、観る価値なし
俳優達の演技は素晴らしいと思います。良かった所はそれだけ。原作の素晴らしいシーンを削ぎ落として改悪しただけで、もはやアニメ秒速5センチメートルとは別作品。物語のテンポが非常に悪くだらだらしすぎている。原作は三部作ながら短編で起承転結が完成されているが、映画は時系列が滅茶苦茶で感情移入が出来ない。花苗が貴樹に恋をして失恋する、それはいい。ただなぜ花苗が失恋したのかというのは時系列が滅茶苦茶が故に掘り下げが出来ていない。他にも原作改変してまでこのシーン必要か?という所が多すぎる。秒速5センチメートルというタイトルを使いたいだけで1991という謎テーマも意味不明。山崎まさよしの楽曲の使い方もイヤホンの音漏れから最後のシーンに繋がっていくとか使い方が下手すぎる。俳優女優目当ての客には受けるのかもしれないが原作より遥かに長い尺で薄っぺらい内容を見せられるのは正直きつかった。
えーっ!こんな内容なの?(驚)
まず、状況から。
アニメ版を見ていない状況にて、
実写版である本作を観覧。
主人公とヒロイン明里(高畑充希)が、
最後には会うのだと思って見ていたら、
すれ違ってハッと気づくものの、
ちゃんと話をせずに終わってしまった!
予想がつかなかった結末に驚きながら、
映画館を出てきた!
あー、こんな終わり方もあるのね〜!
なるほど〜
これはアニメ版を見なければ!、
と思った瞬間でした!
途中、高校生の頃かな?
主人公を好きだった女の子・花苗(森七菜)を、
明里の若い頃かと思って見誤っていたが、
途中で別の女の子だったことに気づいたのは、
読書で例えるなら読解力の問題だな〜と
映画を見ながら冷静に思ってしまった!(笑)
呪いにも似た美しい夢(初恋)
あの当時抉られた心を埋めてくれる
現在アニメの秒速5センチメートルを初めて見たのは19歳
運転免許の合宿の空き時間に見ました。
当時アニメハマり始めた私は、友人から色々進められたものを見ていて
アニメの尺的にもちょうどいいなと思い軽い気持ちで見て 心やられました。
あまりにもやられてしまい いまの今まで成仏できずに彷徨っている亡霊のような気持ちでした。
当時も友人などから 「でもこれ新海誠的にはハッピーエンドらしいぜ?」と聞き
何度も見返しても全く理解できませんでした
なんなら貴樹くんあのまま電車に飛び込んで死ぬんじゃないかな?まで思っていました。
でもこれがきっかけで新海誠作品を好きになり
メジャーデビュー作品レベルになってしまった君の名は。まで原作購入するぐらいには好きでした。
今回はちゃんと劇場で見てハッキリとクソだったと言う為に観に行きました。
しかしながらあまりの完成度に 私の心の中ではスタンディングオベーションでございました。
さーいつ山崎まさよし行っちゃいますかね と、見ていて序盤BUMPの銀河鉄道が流れ
RADIOHEADも流れ
あれもしかして…と思ったタイミング
カラオケでまさよしした時は「まさかこれで終わらせる訳ないですよね…イライラ」
でしたが、まぁそんな心配はご無用でした。
とにかく私が感じたのは、あの頃新海誠が描き切れなかった部分を
わかりやすく丁寧に 尚且つあの頃見ていた人達
私のように絶望を覚えた方達を救ってあげるようなまとめ方
大大大満足でございます
感情移入すると更に切なくなる
昔アニメを見たような記憶があるが内容はすっかり忘れた。
物語は少年の学校に転校してきた少女に手を差し伸べるところからスタート。その内仲良くなるのだが、少女は転校してしまう。やがて中学生になった少年は吹雪の中、少女に会いに行き、とある日に同じ場所で再会することを約束する。もうここまででとてもいじらしい。
大人になり、お互いなんとなく接点がありそうで、約束の日が近づき、男の子はそれを思い出し、思い出の地に向かうが女の子は。。。思わず突っ込みを入れるくらいの落ちにえ”~と思うのは男だからなのだろうか。少年は少女のことを想っていたが、少女は少年がこの先自分がいなくても大丈夫だと思っていてそのすれ違いがもの凄く切なく感じる。
子供時代の子達の演技が秀逸で映像も綺麗で映画としては良かったけど、気持ちが晴れず劇場出てもやもやした感じになりました。
人と人が出会う確率は0.0003%
原作の表面だけを掬ったよう
原作の良さは極めて現実的なテーマにもかかわらず見ている人に感情的に主人公を追いかけさせているところにあると思う
普通、こんな現実的で劇的でないテーマを扱うとまるで他人事のようで主人公はただの女々しい男に見えるはずだ。これを乗り越えて感情移入させているものは何かというと、見ている人間に同じ体験をさせることであると思う。説明的な描写を省きに省いて思考させる。それによって他人事が自分ごとになる。この素晴らしい描写によって副次的に現れる文学っぽさ、ノスタルジーな雰囲気そのものをこの作品の良さと考えそれのみを掬ってしまった感が否めない。
原作が良いだけに残念に感じる
絵画のようだった
ハンカチの出番はなく
見に行く予定をしていたのに、気づいたら公開から一か月以上経っていて慌てて映画館へ。
以前職場にいた先輩が、(当時はアニメ)この作品を勧めていて、実写を機に見るつもりをしていました。
誰にでもこんな思い出のひとつくらいあるでしょって感じなのかもしれないですけど、ねーですわ、こんなおしゃれな小学生時代。女子の下の名前なんて、高校でも呼べなかったですし。
子どもの大人ごっこみたいな映画でした💦
現代の設定の登場人物より回想シーンのほうが長く、この思い出シーンのどこかに「引っかかる」ポイントがないとただ流れていったしまうのですが、ねーです、こんな大人びた発言連発したことも聞いたことも…
ただただ、こちらは劇場に置き去りにされたまま、なにか場面場面に救いはないかと探しましたが、絵づくりもアニメの風味を実写に求めているのか、見どころもなく、大きめの演出は突然のロケット打ち上げくらいでしょうか。
キー中のキーの桜の木も、こんな咲き方してる木はねーですって。
実生活で心がカスカスだったので、もしかして泣くのかもと、ハンカチを忍ばせていましたけど出番もなく。
こういうので「共感力」をもっと鍛えろということを先輩は言いたかったのか…
天文手帳、久しぶりに買ってみようかな、と思った
踏切シーンや岩舟駅を忠実に再現しているし、種子島のコンビニや高校でもロケをしていて、ファンはそれだけでもニッコリ。机には原作と同じ技術書「マスタリングTCP/IP」が積んである
貴樹が種子島で煙草を吸っているのは、もう一冊の小説版「秒速5センチメートル one more side」に由来する。こちらの小説では原作と反対側の視点で語られ、美鳥先生との関わりも濃く描かれている。花苗は本作一番にまぶしく映っているのに、あくまですみっコぐらしで、愛犬カブも出てこない
花苗からの好意を心地よい距離へ遠ざけたり近づけたりする貴樹のズルさが原作以上に目立つ。(あとで理沙がグサリと言って、花苗の無念を晴らす。)飲み物で迷ったり、「時速5km」と言ったり、ロケット打ち上げを見たり(明理とは火球を見た)と、昔の恋人の残像がどうしてもちらついて、目の前の花苗に焦点が合わなくなっている
改変も違和感がない。原作の小学生時代は「カンブリア紀」とハモっていたが、本作では天文の話に変更されて、物語の背骨になっている。館長が「月まで歩いて11年」とラジオで言ったが、これは11歳で出会った2人のことを言っているし、他にも月があちこちに登場する。結局、どっちが月でどっちが太陽なのか。隣の席が空いていたみたいだし、明理が転校する前の貴樹も暗い子だったのだろう。似た者同士の小学生だったのに、なんで貴樹は30歳手前になっても貴樹のままで、明里は大人の女性に見えるのか(多分、新海誠が作ったから)。
文句をつけるとしたら「来年もまた桜見れるといいね」が冒頭ではないので、その焦らしが憎たらしい。回想シーンを挟まなかったので、岩舟駅まですぐ着いたような感覚で、原作より焦らしが足りない(その分、大人貴樹があっさり岩舟に行けるシーンとの対比が明瞭になる)。又吉直樹がハマリ役で面白すぎて初見では視線が吸い込まれる。でもトータルでは監督への感謝がボコボコ湧いてくる
全然関係ないが、男女別々の視点で書かれた「冷静と情熱の間」という2冊の小説がある。こちらは30歳の誕生日にイタリアで待ち合わせする壮大な約束の話で、「思い出は過去、約束は未来」という台詞がある。明里との約束が過去になって、登場人物の思いがリレーのように繋がる。この物語のあと、貴樹もきっと少しずつ変わっていく。劇場が明るくなった時、原作とはちがった不思議な感覚で、そっと背中を撫でられたような気持ちになった。自分だったら付箋に何を書くか、しばらく考え続けたい
ふんわりと美しい
駄作
原作アニメ版のファンなので,実写化のニュースを見たときは興奮したが,トレーラー映像を見て,原作特有の奇妙さなどが感じられず,期待値がゼロになった.
観ない予定だったが,予定のない日に不運?にもこの映画の存在を思い出してしまったので,食わず嫌いせず見てみることにした.
終幕30分まではただただ苦痛.終幕付近のプラネタリウムのシーンや山崎まさよし流れるあたりは,これまで観てきて存在が謎だった原作との差分にようやく存在意義が出てくるのかと私の評価メータの針がほんの一瞬触れたが,結局最終的にはつまらない作品として終幕した.
館長に話を聞いてもらうシーンなんか,お涙頂戴が透けて見えてこちらの気分は最悪だった.あくびで涙が出る作品.
原作は,初恋相手に心がとりつかれて前に進めない貴樹と,対称的に前に進んだ明里のコントラストが,あらゆるシーンの中に暗示として散りばめられている.つまり直接的ではなく,セリフやシーンの中にある程度の抽象度や謎を含んだ状態で溶け込んでおり,その一つ一つの謎を含む表現を紐解いていくことで物語の真髄にたどりつくことができるという点で非常に示唆に富む作品であった.また,普通の作品と違って起承転結の要素が薄く,つまり物語としての結末はないため,ストーリーとしては奇妙である.この常識破りで奇妙さな作品が,ストーリーの順番や流れ,セリフ,描写,あらゆる表現で緻密に組み立てられているが故に,良さや感慨深さ,趣を生み出して評価された作品だ.
それを,ただ単にストーリーを上辺だけなぞって実写化し,原作にあったあらゆる示唆や良さを削り落とし,直接的な表現を増やし,謎の設定やシーン(タバコの発覚,カラオケ,その他諸々)を追加し,アオハル要素を見苦しく濃くしただけの駄作が本作である.これではただ珍妙なだけで,全く示唆に富まない.アオハルがやりたいなら他所でやってください.
実写化に伴うモチベーションは一体何だったのか,何がしたかったのか,深海氏は本当にこんな作品で満足しているのか.全く分からない.
原作を綺麗に活かした実写化
原作はあまり好きではないのですが、松村北斗見たさに鑑賞。
原作より現実感があり、感情移入しやすいです。原作の美しいシーンもうまく落とし込まれていて不自然さなく、良い実写化だと感じました。
森七菜が恋する高校生をかわいく演じていてすごくよかった。でもこの辺りは、原作を観ていないとわかりづらいかも。宮崎あおいや吉岡秀隆も原作ではほとんど出てこない、いない人物ですが、自然な演技で映画によい味を出していました。
あとは、松村北斗の美しい横顔が惜しげもなく出てきて眼福でした。原作では主人公に全く感情移入できなかったのですが、実写版では主人公の泣く姿に自然と涙が出てきて切なさ気持ちに。最後は少し前向いて終わりよかったです。
タイトルなし(ネタバレ)
原作の新海誠監督のアニメは未鑑賞。
鑑賞してから・・・と思っているうちに、レビューアップが遅れました。
2008年の東京。
30歳目前の貴樹(松村北斗)はプログラマとして黙々鬱々とした日々を過ごしていた。
時折、小学生時代に仲良くし、それぞれの転校で遠く離れてしまった女の子のことを思い出すことはあったが。
そんな中、プラネタリムの新プログラム開発の声がかかり、貴樹は転職する・・・
といったところからはじまる物語。
本作鑑賞時点では、原作の新海誠監督のアニメは未鑑賞ながら、新海の永遠のテーマ「届かない想い」を凝縮しつつ、「それでも想いは届く」と舵を切っているように感じました。
脚本の構成も悪くなく、現在の時制から少年期の過去譚へと導かれながらも、時制は混乱せず。
現在と過去のバランスが良いです。
ラストは、大林宣彦『時をかける少女』を彷彿させる。
今年は『この夏の星を見る』もあり、天体・天文を扱った良作が揃った感があります。
それにしても、エンドロールの歌曲は適しているとは思わなかったなぁ。
鑑賞後の感興が醒めてしまいました。
山崎まさよしの曲が適切と思うけど。
男性と女性の恋愛観 要は子供時代のヒロイン
なんとも切ない話なんだろう。
別にファンでもなんでもないが、
ここ最近の松村さんの映画にはハズレがない。
いい仕事を選んでいる。
朴訥とした感じの役がずっとハマっている。
さて映画はアニメ版と少し異なるようですが、
実写版の方が絶対いい。
特に踏切の描写。
森七菜さんは唐突に出てくるキャラだったので、
この子は何?と戸惑ってしまうが、
アニメでは2話目の主人公なんですよね。
その辺りは分かりずらい。
兎にも角にも、
この映画の一番大切な部分は、
子供時代のヒロインである。
上手い!
誰かと調べたら、最年少東宝シンデレラだったのですね。
ドラマ『スカイキャッスル』の時は別に目立っていなかったのに、
才能が開花されましたね。
これからに期待です。
男性にはとても切ないお話です。
『月とキャベツ』も知る人ぞ知る。
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