秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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原作を上手く調理したのを美味しくいただきました。
アニメ観終わった時「そこで終わるのかよー」って思った。
本作もその気持ちを壊す事なく『えっ?そっち行くの?」って思わせておいてからのすかしっぷりが見事。
期待していた『久喜駅』もちょっとだけ出たしね(笑)
北斗の演技も悪くは無かったけど『白山 乃愛』ちゃん天才かよ!って。
あの年齢であの可愛さ。そして演技も初々しい中にもしっかりしている。
確実に来るよね。
男のいつまでもある少年心をキチンと描き切った良作です。
秒速5センチメートル実写もなかなかいい…
この手の映画はアニメを超えられないだろうとの思いで鑑賞しましたが、本来の断片的な3つの章を上手く時間の流れと関係性をストーリーにはめ込み、貴樹の心と明里の心を照射し、原作を崩さず、原作の原風景を押さえながも捻りある視点の映画に感動しました。
教師と館長という新たな登場人物の設定は、ドラマ化させるうえでそれぞれの思いを柔らかに伝える役割を果たし、ボイジャーのように離ればなれになりながらも、思い出を希望に換えて宇宙を力強く進んで行く道を示唆するかのようです。
貴樹を抱きしめる明里、明里が貴樹に立ち去る列車の外から投げかける言葉は、貴樹を理解し貴樹を心配する、そしてあの頃から少しお姉さんだった明里の愛の証だったのでしょうか…。
期待し過ぎた。非常にもったいなく感じます。
20代前半の男の稚拙なレビューであることを踏まえて、読んでください。
良かった点を挙げるなら、松村北斗さんの表情や存在感がとても印象的で、彼が見せる静かな感情表現には惹かれるものがあった。また、BUMP OF CHICKENのファンとして、藤原基央さんの声を劇中で聴けたのは素直に嬉しかった。
一方で、作品全体の展開には強い違和感を覚えた。
物語が「大人 → 高校生 → 小学生 → 大人」という順番で進む構成は、なぜそこでオリジナリティを出そうとしたのか理解に苦しむ。『秒速5センチメートル』というタイトルが象徴するのは、遅くも早くもないスピードで、二人の心が少しずつ離れていく切なさだと思う。であれば、時間の流れを順に描くほうが初見の観客にも感情が伝わりやすかったのではないか。
また、貴樹がプラネタリウムのシステムエンジニアに就職する展開にも必然性を感じなかった。アニメ版の彼が“心が死んだように働く大人”として描かれ、最後に明里らしき人とすれ違うことでようやく前に進む姿に深い余韻を残したのに対し、今回の実写版にはその繊細な“踏ん切り”の瞬間が欠けていたように思う。雪の中で岩舟駅を訪れるくだりも、正直蛇足に感じた。
さらに、明里の心理描写をここまで丁寧に描く必要があったのかも疑問だ。二人を“ダブル主人公”のように描くことで、かえって作品としての深みが失われた印象を受けた。恋愛観の違い、そして「過去の恋愛をどう乗り越えて前を向くか」という核心を、もっと凝縮して描くほうが、この物語にはふさわしかったと思う。宇宙の描写など、意味がぼやける要素を削ぎ落として、心のリアリティに焦点を当ててほしかった。
そして何より残念だったのは、主題歌「One more time, One more chance」の使い方だ。
この曲は本来、貴樹の“失われた時間”と“未練”を静かに映し出す象徴のような存在であるはずなのに、実写版ではカラオケで流してみたり、電車から飛び出すシーンで唐突に流したりと、そうじゃない感がある使われ方をしていたと感じます。
作品や曲の良さは、そんな直接的な演出ではなく、もっと両方の良さを引き立たせる演出の方法があったのではと感じました。
アニメと同じなのに、心の温度が違う。
新海誠監督による2007年公開のアニメーション『秒速5センチメートル』が、ついに実写映画化。
原作アニメを観ていなかったので、「実写ならではの良さって何だろう?」と思いながらスクリーンに向かいました。
雪が降りしきる駅、息をのむほど美しい風景――そのひとつひとつがリアルで、まるで自分の記憶の中の景色のよう。
“手触りのある現実感”が、アニメよりもずっと強く心を揺さぶってきました。
帰宅後、すぐにアニメ版も鑑賞。ストーリーはほぼ同じですが、小学生時代のエピソードが丁寧に描かれ、
さらに一人の役を3人の俳優が演じ分けることで、時間の流れや感情の深さがより際立っていました。
実写だからこそ届く“痛みとぬくもり”が確かにある――そう感じる作品でした。
新海ワールドは映像から感じ取れました
・原作アニメ視聴済み。アニメ版は3幕構成でしたが、本作はほぼ時系列どおり(回想シーンなどで過去にさかのぼる展開になる様な感じ)です。印象的なシーンはほぼ原作アニメどおりですが、2時間程度の映画ではオリジナル場面の挿入も多数ありました。
・新海アニメ特有の「抒情的」な「ふんわり」とした描写が多々あり、感性に訴えていく作風は継承されていました。
・大雪の日、貴樹が明里に会いに栃木県の両毛線「岩舟駅」まで会いに行き、列車が遅延して、会う時刻に間に合わず貴樹が心の葛藤を抱えてハラハラする場面はアニメ版の方がよく描かれているが、実写版はあっさりと描いていました。
・ラストは原作アニメとは異なった展開(新たに挿入されたと言うべきか)となりましたが、映画ならではのもので、これもありだと思います。映画館で観ても損はないと思います。
切ない
月は灯り、君は僕を照す光り。
1991年の春頃、とある小学校に1年早く転校し生活する遠野貴樹と、1年遅く転校してきた篠原明里の出会いと現在の話。
1年違いの転校生同士もあり何か波長が合う貴樹と明里、「また1年後この桜を一緒に見よう」と約束したものの、親の仕事の都合で明里が引っ越すことになり…、2008年を現在とし小学校での出会いから今現在とそれぞれの生活を行き来し見せてく。
原作アニメは未鑑賞、ザックリ書くならコミュニケーションが少し苦手な貴樹と明るく前向きな明里って印象ですかね、作品を観た限りでは。良く言うなら小学校時代に出会った明里を約16年と想うピュアボーイ、悪く言うならいつまでも過去に出会った彼女を忘れられずにいる…、一方明里は前向きで過去の思い出も大事にしつつ振り返らず前へ進むって捉え方でいいでしょうか!?
私の性格上、貴樹君の感情、性格、不器用さにあまり共感出来ず、もっと素直になって自分を相手に見せたらと思うんだけれど人それぞれ性格があるし、これは作品ですからね。
ただ過去回想の小学生~中学生の描写はずるい!あんな雰囲気と2人の世界観を見せられたら泣く。子供時代~大人までの貴樹のキャスティングも似てて違和感なく良かった、ただ個人的に思ったのは小学生の明里ちゃんが良すぎただけに大人の明里演じた高畑充希さんは嫌いじゃないけれど何か違うなと…ずっと私の中にいたキャスティングは上白石萌歌さんだったかな顔の系統だけで言うなら。
こういう展開でこういうオチになるんだろうなと勝手に予想してたものの全くならず…飲み会、プラネタリウム会場、あの桜の場所で再会で泣く準備は出来たものの…ラストの“踏み切りでのすれ違い”…で2人の性格が出てる様にも見えた。
追記
原作が気になり鑑賞、アニメ版63分実写版121分と1時間以上の差、アニメ版の方がテンポいいし細かい人物像が描かれてないからキレイって印象、見せ方も原作の方が解りやすかったかも。明里の手紙を読むナレーションで入る冒頭から惹き込まれた。
期待通りの松村北斗さん。小学生の時に超かわいい女の子と仲良くなるのは危険です
忘れ物を取りに行く
2007年に公開されたアニメ版「秒速5センチメートル」ほどファンに愛され、その後押しによって様々な副産物というか後追いのプロダクトが産まれた作品も稀だろう。漫画版や数種類の小説版が造られた。ただそれらは設定が微妙に変化したり、未確認(例えば手紙の内容とか)であったことが書き込まれたりしただけで、主人公たちの世界、未来について重要な要素に踏み込んだりしていなかった。つまり続編的なプロダクトはなかったということである。実写版もアニメ版の続編ではもちろんないが、主人公である遠野貴樹が希望と前に進む力を得るに至る新たなステップを描いているという意味では今までのプロダクトとは大きく異なっている。そう実写版は貴樹が忘れ物を取りに行く話なのである。
その前に、アニメの話を振っておく。全体で62分、三つの短編で構成される。「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」である。前の二つが過去の物語であるのと違い、三つ目は現代(アニメ公開時点)の設定で、場所は東京である。ちなみに、実写版はこの三つの短編を完全に下敷きにしているのでおそらくアニメ版を観ていないと理解できないと思われる。
さて、遠野貴樹という人物は、親の転勤にともない、人と別れることに慣らされている。しかも心通わせた明里と雪の栃木で厳しい別れ方をしなければならなかったことが心を痛めつけた。だから、人には親切で優しいものの、人との付き合いに踏み込まず、誰にも心を開かない。「秒速5センチメートル」ではそのために恋人水野理紗も失い、なおも明里の姿をもとめて(「こんなところにいるはずないのに」)さまよい歩く姿が描かれている。
だからこの作品は遠野貴樹を救うために書かれた脚本に基づく物語なのである。脚本家は、そのために1991EVの地球到達日(2009年3月26日)の約束という設定を持ち込んだ。また西東京科学館(実際には多摩六郡科学館)のプラネタリウムや明里が勤める紀伊國屋書店などの舞台も。貴樹は、明里とすれ違い興水美鳥や小川館長に励まされながら自分のこころの洗い替えを進めていく。
それが映画の中の登場人物であるとしても人が救われる話は気持ちが良いものである。松村北斗は「夜明けのすべて」に続く「救われる役」。本作で、プラネタリウムやパニック障害など「夜明けのすべて」とかぶる部分が多いが偶然か?
アニメ版と同様、種子島のシークエンスは独立性が高い。驚くべき事に森七菜さんが初心な高校生を熱演。まだ結構、イケますね。
原作ファンの方ごめんなさい。実写の方が好きです
秒速5センチメートル、人生で何度観てきただろう。
毎回モヤモヤとしたものを感じていた。
成人した明里を演じた高畑充希さんが、アニメの明里を「理想」という言葉を用いて説明されていて、腹落ちした。
そうだ。原作の明里には生身の人間に対する幻滅が存在しないままに、聖母のようなイメージだけで描かれている、非人間的な気持ち悪さがあるのだ。
実写化されたことで、そういう微妙な居心地の悪さが解消された。
オチなどなくていい、という館長の言葉もあったが、緩やかであれ物語には何かしらのオチがあってほしいものである。20年近く経って、それがようやく提示された清々しさがあった。
しかも新海誠監督のお墨付きである。観て良かったし、少なくとももう一度は劇場に足を運ぶ。
古めかしい。過去に生きるより未来に向かって、生きろよタカキ‼️
家に戻ってすぐに原作アニメの「秒速5センチメートル」を
観直しました。
「桜花抄」はほぼ原作に忠実です。
タカキが雪で遅れに遅れてたどり着いた「岩舟駅構内」
アカリはお握りとおかずと温かいほうじ茶を用意して23時過ぎまで
待っていてくれました。
会えて安堵で、したたるアカリの涙。
(この涙は少なめでした)
駅を追い出されて、大きな桜の木まで行き、キスを交わした。
そして農家の納屋で一晩を過ごします。
(一晩をどこで過ごしたかは描かれませんでした)
そして始発の電車でタカキは帰ります。
「アカリを守るチカラを付けよう、と心に誓って」
タカキにとってアカリに会いに行った13歳の3月の大雪の日。
それはタカキの《人生のピーク》のような《メモリアルな出来事》
彼は最上のもの、愛の陶酔と完結を、若くして見てしまったのです。
それからは余生のような人生を斜に構えて淡々と生きている。
「俺の俺の人生にあれ以上の幸福な時間は2度とこないのだ」
虚無に支配されたような29歳のタカキ。
私はせっかく29歳のタカキ(松下北斗)と、登場しない筈の
アカリ(高畑充希)の日常を描いたのなら、
2人を会わせたかった。
タカキに現実のアカリを見て、29歳になったアカリと正面から
向き合ってほしかった。
2人は何度もすれ違い
2人は何度もニアミスをする。
もうドキドキしました。
線路の遮断機が降りて、電車が通り過ぎて、遮断機が上がったとき
アカリがそこで待っていることを、願いました。
思い出の中の【理想の女性像】
その生身の姿と、タカキは向き合うべきです。
そうしないと、いつまでも思い出を引きずる負け犬みたいな人生ですもの。
脇を固める吉岡秀隆の存在感。
名優は本当に輝くのですね。
宮崎あおいのさりげなさも良かった。
松下北斗と高畑充希は、演じ足りなかったでしょうね。
名作とお墨付きの原作アニメを実写化するに当たり、
改変と冒険を躊躇った優しい奥山由之監督。
原作と同じことをしていても面白くない。
勇気と新展開・・それが欲しかったです。
期待しすぎてしまった
今の時代では考えられないであろう文通、公衆電話が人と人が繋がっていた時代を切なく思い出させてもらった。
分厚い時刻表とにらめっこしながら乗り継ぎを自分で調べるという手間、なんでもスマホが問題解決してくれる現代、電車が遅延して約束に遅れ、やっと待ち合わせの駅に着いて、待ち合わせの相手が待っていたことがどれだけ尊いか、何度も時計とにらめっこをするイライラ、 腕時計をつける習慣のない人々が、画面からどれだけ気持ちの葛藤をくめただろうか?
ふたりが雪の中を桜の木に向かって歩いて行く姿に、自分の若かった頃の思い出に重ねて、ドキドキしながら観ていた。
おもちゃ箱をひっくり返したように、最初はバラバラに思えたエピソードが、実は伏線でどんどんとパズルが仕上がっていくような脚本流石だった。
何度も再会できるチャンスがありながらもハッピーエンドにならなかったラストが逆に良かった。
景色、音楽が美しくスクリーンに映し出されていたが、間延びしたところも見受けられたのが残念。
貴樹と明里
ONE MORE TIMEはNGなのか
新海誠作品はごく初期のものからほとんど観ていて、『秒速5センチメートル』の原作アニメも好きであるが、この実写版ではエンディングを含めストーリーや登場キャラクターを改変・追加してきている。
しかし、それが不自然ではないほどかなり良くできていると感じた。
むしろ、乱暴に言ってしまえば、初期の荒削りな感じを残していた新海誠オリジナルのアニメーションよりも脚本が洗練されていると感じた。
加えて、キャスティング、役者の演技、演出がかなり良いことで、実写がアニメと別物の映像作品と捉えれば、こちらの方が良いかもしれない(…なんて言ったら新海誠に失礼かも、だし、そもそも原作と二次創作を比較して良し悪しをあげつらうのは好きではない)。
新海誠自身、どちらかと言えば一から十まで独りでこなす「アニメ職人」が性根にある。特に初期の作品はそのスタイルが前面に出た「新海ワールド」のテイストが強いと思えるが、今回の実写作品は、より若い世代の複数のクリエイターたちの重層的な視点と才能を経て、素材としての原作の物語をこうした形で昇華した、という良い見本かもしれない。
コミック→アニメ、アニメ→実写、小説→実写、アニメ→コミカライズ、アニメ→ノベライズ、実写→実写(改)…などなど、二次創作にはいくつものパターンがあるけれど、どのパターンが良い悪いと決めつける愚は犯すべきではない。
またもちろん、「忠実な再現」が唯一の正義ではなかろう。要はクリエイティビティが遺憾なく発揮されれば良いだけの話だ。
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松村北斗はアイドルグループ出身ながら、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』や映画『夜明けのすべて』『First Kiss』などで確かな存在感を見せてきた。
濃いキャラの多い若手俳優たちの中でちょっとおとなしいというか、一種の透明感というか、無個性という個性が監督から珍重されるのかもしれない。
しかし台詞語りは巧みであり、自然な会話の間(ま)やキャッチボールを演じられる器用な人だ。
つまり、こういう静謐な作品で流れを乱さずにしっかりと存在していることができる。
一方、この作品でどうしても観たかったのは白山乃愛だ。
直近の第9回東宝シンデレラオーディション(2022)で最年少グランプリを受賞した逸材である。
当方『Dr. チョコレート』も『ゆりあ先生の赤い糸』も『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』も観ていないのでスクリーンで初めて演技を観るのを楽しみにしていた。
やはり長澤まさみ、上白石萌音・萌歌、浜辺美波など錚々たる女優を輩出しているオーディションのグランプリ受賞者だけあって堂々たるものですな。
ちょっと脱線するが、映画会社の視点で見れば、こんなに小さい頃から気長に育成するのは相当な覚悟がいるはずだ。だから東宝シンデレラというのは「普通の子役」を選ぶオーディションではない気がする。開催年も不定期に5~6年は空けているし、芸能プロダクションやTV局が消費するようなタレントを毎年のように量産する指向とは一線を画している。
実力のある(素質のある)良い女優が、時間を掛けてしっかりと花咲く。これは日本映画製作システムの失ってはならない美風だろう。
また、森七菜がどんどんブレークしている。
今年だけでもすでに『フロントライン』『国宝』で大きな存在感を示しているが、この『秒速5センチメートル』では化粧っ気がなく(メイクも最低限?)髪もボサボサの種子島のサーファー高校生がなんとも素晴らしくハマっていた。
思いの届かない男の子の後ろをとぼとぼ歩きながら、立ち止まって泣き始めるシーンは見事だった。
ただ、ひょっとしたら、長じた篠原明里役の高畑充希と、逆の配役でも良かったかもしれない。
遠野の元同僚・元恋人の水野を演った木竜麻生も良いし、中年の色気が出始めた宮﨑あおいも良い。
そう考えると、すごいラインナップですな。
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『秒速5センチメートル』は新海誠の心象風景、しかもかなり内向きで後ろ向きの男の表象だ。
すれ違い、噛み合わない男女のラブストーリーでもあるけれど、基本的には遠野貴樹(演:松村北斗)のいつまでも吹っ切れない過去のナラティブであって、最後に科学館長(演:吉岡秀隆)をカウンセラーめいた相手として泣きながら思いを吐露する。
それは約束の日に約束の地を訪れたが、約束の人(明里)には会えなかった、会いたかった、という告白であったが、館長は
「そこに座っていた人(明里)が言っていました。『私は行きません。相手の人(貴樹)が過去を引きずる人ではないと信じているから』と」(概要)
と伝える。
このエピソードに、もし男女の心理の性差があると仮定するなら、男性は過去に拘るが女性は吹っ切れて前に進める、とも取れる。それは案外、特に男性の側からすると共鳴する点があるのかもしれない。
まったく話が逸れるようで恐縮だが、いつぞやのTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』でのリスナー投稿で、エピソード内容は異なるけれど同様に20年以上前の過去のすれ違いと後悔と憧憬を胸に、かつての恋人に会いたいという淡い気持ちを持つ男性の投稿が紹介されていた。
このとき、安住アナと組んでいる中澤有美子アナが
「・・・そーですねー・・・控えめに言って、こういうの大嫌いです」
と一刀両断したのには爆笑してしまった。
もちろん中澤アナの個性なのかもしれないが、ひょっとしたら女性の感性として、こういう男性側の一方的でロマンチックな(キモい?)思い込みはNGなのかもしれない。
だから、中澤アナは新海作品がキライかもしれないし、『秒速5センチメートル』は大嫌いかもしれないww
なんとも変なオチで恐縮です・・・・
みんな東京にいるんかい!
何となくの雰囲気は強く─
過去より今を大事に
「1991−2009 」
【1991】
1991年は、遠野貴樹(たかき/上田悠斗・青木紬・松村北斗)と、篠原明里(あかり/白山乃愛・高畑充希)が出会った年。
そして、奥山由之監督と主題歌「1991」の米津玄師さんが生まれた年。
新海誠監督のアニメーション版『秒速5センチメートル』(2007年)から、実写版まで18年。
映画でも1991年から18年に渡る人生の旅が描かれ、遠い記憶を呼び起こされます。
手の届かない星の光、儚く散る桜の花びら、掌で消える粉雪…のような淡い記憶。
昨年9月に実写映画化が決定してから、1年間公開を楽しみにしていた作品。
エンディングロールの最後の桜の花びら1枚まで、大切に制作されていたアニメーション版。
バトンを渡された実写版は、夜景・星空・桜吹雪・雪景色・海・波・太陽・光・空・雲・夕暮・月…美しい四季の景色が、心象風景のグラデーションを映していました。
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【松村北斗】
『夜明けのすべて』『ファーストキス』、そして『秒速5センチメートル』。
松村北斗さんの主演映画3作品全てに、★5つのレビューを書いています。
『夜明けのすべて』の山添孝俊(松村北斗)が担当していた、移動式プラネタリウム。
天体好きで、天体手帳を愛読する貴樹。プラネタリウムの生解説にも縁が…
『ファーストキス』の硯駈(松村北斗)が研究していた、古代生物のハルキゲニア。
ハルキゲニアが好き、と貴樹に話すアニメ版の明里。
松村北斗さん主演の3作品は、どこかで世界線がつながっていて、記憶が結びついているように感じました。
✰ ✰ ✰ ✰ ✰ ✰ ✰
松村北斗さんの名前の「北斗」は、北斗七星が由来です。
「北の空に輝く7つの星は北極星を探す時の指極星として大昔から親しまれており、旅人が道に迷ったとき、空の中心から動かない北極星を目印にして旅を続けていたように、人の道標となるような人間に育って欲しい」
という願いを込め、ご両親より付けられました。
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【月とキャベツ】
「One more time, One more chance」は、山崎まさよしさんが俳優デビュー&主演した『月とキャベツ』(1996年)の主題歌。
映画の舞台となった群馬県中之条町。
これまで多くの映画やドラマが撮影されたロケ地。
中之条町を仕事で訪れた時に聴いた、山崎まさよしさんのライブ。
廃校の教室に50人くらいの観客の、“tiny desk concerts”のようなライブでした。
「One more time, One more chance」のオリジナルMVで、満天の星を背景に弾き語りする山崎まさよしさん。
「星が落ちそうな夜だから…」という歌詞の通り、中之条の星降る夜の記憶でした。
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10月10日映画館で舞台挨拶上映鑑賞
10月10日★★★★★評価
10月10日レビュー投稿
感動しました
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あまり期待しないで観ましたが、とっても良かったです。感動しました。私はもう 60歳を越えましたが、小学5~6年生の頃に大好きだった女の子のことを想い出しました。
山崎まさよしさんの私が大好きな歌がハマりまくります、この映画。また「岩舟駅」さっそく行ってみます。でも雪が降る頃が良いですかね、本当は。
この映画をお薦めします。私は岩舟駅に行き、アニメを観て、それからもう一度この映画を観ます。
全228件中、201~220件目を表示
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