「初恋に足を捕られて次の場所へ行けない全ての野郎共へ」秒速5センチメートル デブータさんの映画レビュー(感想・評価)
初恋に足を捕られて次の場所へ行けない全ての野郎共へ
今作はアニメ版と違って、きちんと《救い》が描かれている。
好きだった人を好きになった事は勿論、ずっとソレに囚われて、前へ進めなかった事も含めて、今…こうしてココに在るのは、
そのお陰と、前を向く力を与えてくれる。
とは云え、
私にとっては世代的に…
«One more time One more chance»なので、やっぱ〆はコレじゃないと!と思ってしまうのは御愛嬌🙇♂️
因みに、初めて聴いたのは、アニメ版の今作ではなく、
『月とキャベツ』にて。
森羅万象、汎ゆる事象・物事は、始まれば、、いつかは…終わると云うモノ。
有形・無形に関わらず、有機・無機に関わらず、
総てはいつか死に絶え朽ちて消えていくモノ。
始点≒終点。その繰り返しを幾星霜…何かを愛し、誰かを愛し…
だけども、何かに愛され、誰かに愛されるのは…苦手で怖い。
いつか終わりが来る…そう思うから、何も始まらなければ、何も終わらないし、何かに希望を見出さなければ、何かに絶望する事も無い。
目ぇ一杯…手を伸ばせば、その努力をすれば届いたかもしれないのに、
諦念を覚えて、虚無に生きると決めたのはいつだろう?
……私は、多分、11の時だと思う。
何故かはもう記憶に無いけれど、世界は自分を愛していない…と、強烈に思った事は分かってる。
それでも…
何だかんだ生きているんだから…
情けなくても、哀しいヤツでも、私は、まだ多分、大丈夫だと思う。
作中、両想いの二人が、運命を跳ね除け、それがまるで宿命の様に、
再会して結ばれなくて本当に良かったと思う。
両想いだから幸せになれるモンじゃない、初恋だからってときめける訳でもない。
美しいまま、素敵なまま、終わったから…
二人にとってソレが掛け替えの無い宝モノになれたのだから。
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