「違和感だらけの設定と主人公2人の熱量差」秒速5センチメートル えがおさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感だらけの設定と主人公2人の熱量差
映画館じゃなかったら途中で観るのをやめていました。ただの日常を延々と見せられているよう。
高校生時代。森菜々さんがなぜ主人公の男性の心に誰かがいることに気づけたのかその描写はなかったような。森菜々さんが突然泣き出して告白の余地が全くないとなぜ思えたのかよくわかりませんでした。
中学生時代。なぜか19時という遅い時刻に片道2時間以上かかる田舎で待ち合わせ。本数もなさそうな田舎で帰りはどうするのでしょうか。
親には2人とも「何時になっても必ず帰ってくる」という置き手紙のみ。正確な帰宅時刻も伝えず、親は警察に届け出てもいいレベルでは。
大雪のため23時頃(!)にようやく駅で出会い、そんな遅い時刻から雪原にある大木を中学生2人だけで歩いて目指す。人気も全くなし。こんな状況では大人でも行かないですよ。
周りに建物が見当たらない中、中学生が大雪の中を一晩明かして朝帰り。全てが仰天。警察沙汰にもならず、よく凍死しなかったなと思います。
秒速5センチメートル、という速さは桜の花びらの落下速度。だけど本作は雪の落下速度になぞらえています。雪は水分量で重さと落下速度は大幅に変わるし、桜じゃなくて雪だし、そもそもこのタイトルは無理矢理とってつけたような感じで本筋とは違うし、違和感があります。
途中で出てきたロケットの打ち上げと同じく、タイトルである言葉と本作の絡みが大して無さすぎて、無くてもいい言葉に思いました。ただタイトルにしたかっただけでは。
男性は30歳になっても小学生時代の恋を引き立っているのに対し、女性はすっぱり割り切って結婚までしていて仰天。
女性はプラネタリウムに男性がいると気づいたのに反応もあまりなく、引き返すこともなかったのはそういうことなんですね。
2人の熱量差がありすぎて終盤でさらに一気に冷めてしまいました。
宮崎あおいさんと高畑充希さんの接点も不要では。どう絡むのかと思ったらそのまま終わりました。タイトルや、ロケットの打ち上げなどと同じく、伏線のようで伏線じゃない絡まない不要な設定が多いです。
共感ありがとうございます。
おっしゃること、丸ごと共感です。
ふたりの待ち合わせから朝帰りな件、同じことを思いました。
都合の良い偶然がまかり通ること、無理のある設定ややたらに思わせぶりなところに興がそがれて、さらにたっぷりな情感で逆に覚めてしまいました。この内容ならあと30分カットしてもいいんじゃないでしょうか、長すぎです。
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