「陰鬱な映画」秒速5センチメートル キノコルケさんの映画レビュー(感想・評価)
陰鬱な映画
原作リスペクトアイテムや曲など所々出てくるのですが、それ、出しとけばいいだろ感があってリスペクトが無いと思いました。
元々が陰鬱な映画なのに坦々と現実と回想を行き来するせいでずっと陰鬱な映画になっていた。
新海映画の上げて落とすカタルシスが皆無でした。
桜花抄、コスモナウト、秒速5センチメートルの3部構成だから上げて落とすという高揚感があったのに大人の貴樹君に焦点を当てすぎて全てが台無しでした。何で3部構成なのかを考えて欲しい。このぶつ切り構成じゃ薄味すぎて何の思いも伝わらない。時間軸って大事なことなんですよ!各部の起承転結があるからこそ、遠野貴樹と言う物語を追体験して、そこからノスタルジーを感じるし共感できる!
これは、結末がわかってる物語の道中の思い出を延々と語ってる様な映画。
元の映画は主人公の経験を追体験して最後陰鬱になる映画。
この映画はそこがわかっていない。時間軸は大事な要素って理解してる?桜花抄で盛り上げといてコスモナウトで微妙な心情の変化、コスモナウトを軽視しすぎ!あそこがあるから心情の変化を語れるのに!後、物語の最後の方に桜花抄のラストって、イカれてるとしか思えない!起承転結の起を最後ってどう言うギャグですか?
原作をぶつ切りして混ぜご飯にして引き延ばして薄くした印象が強く非常に残念でした。
焦燥感もノスタルジーも全て殺した駄作です。
小説版位の補足で良かったのに残念で仕方ない。
何で無駄なぶつ切り構成にしたのかセンスがないというか理解が無いと思いました。
女性俳優は演技が上手いのに少年貴樹は下手で目立ちました。只々活発な少年で図書館に入り浸る図鑑好きな少年感はゼロでした。
小説版のままの実写が見たかった!
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