劇場公開日 2025年10月10日

「男なんて本質は女々しいもんです」秒速5センチメートル アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 男なんて本質は女々しいもんです

2025年10月17日
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鑑賞方法:映画館

NHK夜ドラ「いつか、無重力の宙で」木竜麻生が第22話のラストシーンで泣きながら焼きそばを食べる姿に心を打たれていた。このドラマはかつて高校の天文部だった30歳の女友達たちが人工衛星を作り宇宙を目指す物語。そして、この映画「秒速5センチメートル」は宇宙に興味を持っていたことがきっかけで心が通いあった幼き頃の恋をずーっと引きずっているもうすぐ30歳になる松村北斗が主人公で、奇しくも今の彼女を木竜麻生(彼女は電車に乗れない「夜明けのすべて」で松村北斗と同じ病のようだ)が演じていた。「一緒にいて楽(らく)だけど楽しくはない」という2人の関係性だったのでうまくは行かなかったが、、。
山崎まさよしの「One more time One more chance」は名曲だが、そもそも男の本質なんてこの曲の歌詞のように女々しいものである。なので松村北斗は時を経て約束の地である雪の栃木に向かう。そもそも女性の方が「昔のこと」を引きずらないので高畑充希は約束の地には向かわないし、松村北斗がいるプラネタリウムにもう行くことはないだろう。森七菜も高校生の頃の失恋などはいい思い出のひとつにしていくのだろう(それにしても彼女の役は輝いていた。今年は「フロントライン」や「国宝」にも出演。助演女優賞候補いけると思う)。
映画の画像はデジタル撮影した素材を16mmフィルムに焼き直す手法で作られたとのこと。最初は画質悪いなぁとか思ったが1991年から2009年の雰囲気を醸し出すうえには効果的であり、観ているうちにだんだん美しい映画だったなぁ、と思えてきました。
プラネタリウムの館長を演じた吉岡秀隆が人は生きてる間に5万語の言葉に出会うけれど、その中で一言何か残すとしたら何をを選ぶ?と問いかける。今、答えは出ないが生きているうちに自分の残す言葉を見つけておいておこうと思った、。

アベちゃん
ひなさんのコメント
2025年10月17日

あべちゃんさま🙂

森七菜さんは『ファーストキス』も含めて4作品で、助演女優賞当確ですね。
高畑充希さんも森七菜さんも、『国宝』と重なる役どころでした。
確かに男性と違って女性は、「恋愛の記憶を上書き更新できる」と思います。

貴樹のプラネタリウムのナレーションを聞いた明里は、「ナレーション/遠野貴樹」の文字を見つけて、「貴樹くんは大丈夫」と安心して、約束の日に再会せず海外に旅立ったのだと思いました。

明里と再会できなかった貴樹は、これからは明里の存在が北極星のように道を照らしてくれるのではないか、と思っています。

映画『月とキャベツ』の舞台となった土地で、山崎まさよしさんのライブがあり、「One more time, One more chance」の弾き語りを聴いて魂が震えました🥲

ひな
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