劇場公開日 2025年10月10日

「杞憂だった!大好きな映画の誕生に感謝」秒速5センチメートル momoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 杞憂だった!大好きな映画の誕生に感謝

2025年10月16日
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森七菜にやられた!
この間、国宝で歌舞伎の家のお嬢さん役で光る演技を見せたと思ったら今度はあんなに初々しく高校生ができるのが素晴らしい。カブに乗りサーフィンをする姿がピッタリ。そして活発な女の子からのギャップ萌え、伝えたい言葉も飲み込みながら、恋する乙女っぽくヨーグルトのブリックパックをキュッと吸って飲む姿にノックアウトです。
まず森七菜が届かぬ思いに泣くシーンが切なすぎて涙がポロポロ。
収まったら今度は、子どもだから引っ越すしかない選択肢のない2人の状況と子役の女の子の演技でうるうる。プラネタリウムで吉岡秀隆出してくるのは反則技だ。吉岡秀隆出してきたらもう泣きスイッチ入っちゃうんだから。そこに松村北斗のあのナチュラルな演技。つられて胸が熱くなって涙腺が緩む。

アニメ版の美しい絵のイメージを崩さないよう、綺麗な景色が続いていく。列車は絵を超えた。本物の列車なので、鉄道の乗り継ぎもすごくリアル、昔の車両を使ってるようで再現度が完璧。
今の列車とホームに隙間はないが、昔の列車とホームの間には隙間がある、この比較にもキュンとさせられた。
どこもかしこも綺麗な映像で聖地巡りしたくなる。
タイミング的に今やってる朝ドラのばけばけのお父さん役の岡部たかしの落ち武者の髪型を思い出してちょっと最初の方は笑けました。
高畑充希が芳根京子だったらもっと入り込めたのでは?夫と海外に行っても憎らしくならなかったのでは?と少し頭をよぎりました。子役の女の子が成長したら芳根京子?という完璧にかわいい顔だったから。

人生で出会う5万語の言葉で何を選ぶか、考えさせられ、これまでとこれからの人生と照らし合わせ言葉を探した。
この映画はこれまでとこれからの物語なんだなあ…

それにしても、やはりこの映画には山崎まさよしの曲が外せない。ちゃんとイヤフォンから漏れてくる音やカラオケでかけたりしてちょいちょい出しながら、ラストにちゃんとかけてくれてホッとした。
米津玄師の曲も悪くはないが不協和音がしんどい現在と未来を想像させる。
このストーリーは過去の美しくも切ない思い出に焦点を当てて山崎まさよしのあの曲が流れて桜の花びらが巻い落ちるのが一番の見せ場。
アニメのようにそのまま終わってくれても良かった。
米津玄師の方の曲が挿入歌でも良かったかな。

とはいえ実写版は実写版の良さがあり、全体的には大満足な仕上がりでした。
脇に吉岡秀隆と宮崎あおいを配したことでクオリティも上がっているし。
大好きな映画がどんな仕上がりになるかずっと気にしていたけど杞憂でよかった。
天気の子ハリウッド版は永遠に完成しなくて良い気がするけど…
男の恋愛は名前をつけて保存、女の恋愛は上書き保存とよく言うけれど、女でも過去の男性が忘れられない人もいる。
男女問わず、そんな過去を大切にしたい人には大いにおすすめな作品の完成だ!

momo
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