「“孤独” 彼は広い宇宙の中で漂っていた」秒速5センチメートル 星組さんの映画レビュー(感想・評価)
“孤独” 彼は広い宇宙の中で漂っていた
情緒ある物語に時間を忘れ
映画よ、まだ終わるな、、、
と願っていた。
楽しいけど、楽。
核心を突いた言葉は
お互いキツイ
お互い不幸
空気よどむ。
前に進めなかった彼
光を見失った心の奥底
遠くには雑踏だけが見え
いつも同じ場所に居た。
時々現れる文豪の影。
吾輩は黒い猫である
名前はなんでも良い
月が綺麗だから…
と、夏目漱石。
雪の日の夜のこと
心細く待った駅
ケナゲなお弁当
大切な人との時間。
その空気感の作り方
少女の演技もうまい。
雪の舞う日
電車を飛び降り
あの歌が流れた
瞬間、心躍った。
好きな種子島のこと
中学生の女子の視線
そういえば昔同じ目を見た
と、思い出したら泣けてきた。
アニメと違い表情のことばが痛い
それが切実に迫り、刺さってくる。
視線、体の動きも上手い演技。
ローポジのロケット打ち上げに未来を感じ
夕陽のオレンジ色が何度も心に沁みてくる
彼女の涙は潮よりも塩っぱいし温かい
数え切れないほどの涙の日々と想像。
月は綺麗なんだけど、涙で曇って…
見えない、聞こえない。
彼は宇宙空間の中で漂ったまま
人生に「もしも」は無いけど
光は失わないようにと、改めて。
人は誰でも孤独だけど、改めて。
「映画よ、まだ終わるな」
観賞中にそう思う映画は少ない。
※
ファースト シーン
あれは彼の心の残像か?
観賞後1日過ぎても強く残った。
アニメも小説も、実写も
それぞれの世界観があった。
※
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