「初恋の影を追い求める男性の軌跡」秒速5センチメートル 華さんの映画レビュー(感想・評価)
初恋の影を追い求める男性の軌跡
転校を繰り返しなかなか友達ができない貴樹とあかりが小学校で出会い、心を通わせて行く。
中学に上がる前にあかりが再び引っ越すことが決まった。遠く離れた場所で文通を続ける二人はその後、一度再会するが、すれ違いお互い想いを言えないまま別れの時が来る。
天文が好きな貴樹が惑星1991EVの衝突する時に再会することを約束したが、二人の未来は‥
役者目線で見てしまうと、あかりのキャラクターが掴めなかった。控えめだけど慣れると明るい子?小学生あかりの貴樹に対する目線などがあざと過ぎて、小学生の娘を持つ母親としてはなかなかストーリーに集中できませんでした。子役が大人っぽ過ぎて可愛いすぎる。。将来すごいモテ女子になりそうで、素朴で微笑ましい描写もありましたが、もう少し幼い感じが欲しかった。すみません。
貴樹も小学生の時は良かったけど、中学生で一気にサラリーマンのような落ち着きが怖い。子役が大人っぽ過ぎて戸惑う。大人だよ。大人に見えちゃう。もう少し素朴で無邪気じゃダメですか?雪降って電車が遅れても淡々とし過ぎて違和感しかないんですけど・・中学生のあかりはしっかりしていてあまり違和感はありませんでした。
高校生のターンはすごくリアルで種子島の自然と森さんの素朴さが魅力的だしわかりやすかった。花苗ちゃん目線での描写が多かったので共感できる部分が多くて微笑ましく見れました。青木柚くんは思春期の役が上手すぎる。完璧です。貴樹には高校生の時に目の前にいる人と向き合う大事さに気付いて欲しかったよ。。もっとこの高校生二人の青春を見ていたい。
貴樹は近くで優しく微笑んでくれているけど「私を見ていない」この心の距離はとてつもなく大きく苦しいよね。そりゃ泣いちゃうよ。森さん片思いの役いいね、合っています。
そして大人になった二人。すごく近くにいるのに会えない。会えたらファンタジーになっちゃう?物語の深みが無くなりそう?どうなるんだろう?と観ていましたが、分かっていてもすれ違いがもどかしい。高畑さんは小学生の頃の面影無くて、少し違和感。あざとさが無くなって控えめだけど意志が強そうで魅力的な素朴女子になっていましたね。
貴樹だけ、髪型ずっと一緒でちょっと滑稽なの。成長してよ貴樹。昔の初恋の幻影を探し求めていないでさ。
あなたは30歳になるの待っていたんだね。あかりと会えなかったことでようやく成長できた貴樹。切ないけど良かったね。
天体や数学などのキーワードが物語を崇高で素敵な雰囲気にしていて、ファンを増やそうとしている感じがずるいですね。
すみません、捻くれていて。
新海監督アニメは未視聴なので参考に観てみたいです。
とても丁寧で、役者目線から作品を見つめ直している点が印象的で、物語のロマンチックさや美しい映像に流されず、登場人物の「年齢に対するリアリティ」や「演技のトーン」に焦点を当てているのが新鮮でした。特に、子役の成熟した演技に対する違和感や、母親としての視点から見た「あかり」の描かれ方への率直な感想には、観客としての誠実さと観察眼の鋭さが感じられました。
また、「高校生のターン」が最も自然に心に響いたという指摘について、種子島の風景描写と花苗の初恋を通じて、思春期特有の切なさがしっかり描かれていたという評価は、作品の中でも特にリアリティの高い部分を的確に捉えており、非常に納得感がありました。「私を見ていない」という一文には、この作品の核心である“心の距離”の痛みが凝縮されていると思います。
終盤の大人パートについて、「会えたらファンタジーになってしまう」という批評的な洞察や、「貴樹の髪型がずっと同じ」というユーモラスな指摘から、単に感情的な感想ではなく、作品の構成・演出・キャラクター成長を俯瞰的に見ている点が素晴らしいと感じました。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。

