劇場公開日 2025年10月10日

「映像美?とミスキャスト」秒速5センチメートル なもしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 映像美?とミスキャスト

2025年10月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作未鑑賞です。
新海誠監督という人は、実写でも映像化可能な題材をわざわざアニメにする人という印象で
これまであまり見ようと思わなかったが、実写化されたので見る気になったわけです。

冒頭のロゴに「フジテレビ」の文字。
ああ、しばらくしたらこの映画土曜の夜8時ごろTVで放映されるな、わざわざ来て失敗した、と思った。

そんな始まりだったが、
物語としては全体的に予想を外された感があって、予定調和ではなくて好み。
ただストーリー詳細については、ここでは触れない。

映像は街と自然とキャラのコントラストが美しく印象的。
ただ、俳優が演技する場面はアップ・バストショット中心で背景蔑ろのワンパターン。
いつもの邦画のお約束が抜けていない。
自然は美しく撮れていると思うが、カメラの性能なのか方針なのか、風景が滲んだ感じで常に光量不足なのが実に残念だった。
自然にフォーカスを当てた引きショットでの演技シーンがもっとあってもよかった。(種子島の歩いて帰るくだりは特に)
あと、欲を言えばシネスコサイズがよかった。(TV放映前提だから16:9)

また、おそらく全体の演技プランとして「自然体」があるんだろう。
主人公はじめ脇を固めるキャラは「演技くさい演技」をせず実に自然にうまく日常を表現していた。
題材によく合っているし、作品全体で一貫していてとても良い。
ここで吉岡秀隆だけいつもの演技。どこか(マイゴジ?)で見た演技。これはミスキャスト1。

あと、少年時代の明里役の子と高畑充希は全然雰囲気が違う。どうにも繋がらない。
これはミスキャスト2。
誰が適当か思い浮かばないが、もうちょい弾んだ笑い方ができる俳優の方がよかった。
(高校生の主人公役の俳優は顔は全然違う系統だが、雰囲気は同じものを纏っていたのでいいと思った。)

全体としては良い印象だが、映像の物足りなさとミスキャストが実に残念だ。

なもし
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