「そのスピードで」秒速5センチメートル uzさんの映画レビュー(感想・評価)
そのスピードで
元々が台詞以上に映像で語る作品なので、実写化は不安だった。
ポスターやHPの相関図から、大人パートが増えることやオリジナル要素は覚悟してたが…
冒頭、バンプの『銀河鉄道』が流れて一瞬嬉しかったし、合ってもいたけど…
その後にレディオヘッドやジュディマリ、山崎まさよし、EDで米津となるとゴチャついて感じる。
オリジナル要素やそれに付随するエピソードも、深掘りや補強に繫がったとは思えず。
個人的には原作の第3章はエピローグで、物語全体がその後の人生のプロローグだった。
なのでそこを広げ過ぎたのは好みではない。
終盤の貴樹と館長のプラネタリウムでの会話は、役者がシーンの解釈を語ってるよう。
大人の貴樹はもっと抜け殻であってほしい。笑
広げるなら、清家雪子によるコミカライズが秀逸(特に水野関連)なのでそこを拾ってくれたらなぁ。
中高時代こそもっと大切に描いてほしかった。
貴樹の“メール”の内容は何故変えたのだろう。
「波に乗れたら告白する」も貴樹の踏み込ませない無言の表情もナシでは、花苗の涙が意味不明では。
時系列もムダに行ったり来たりし過ぎ。
全体的にザラついた画面は違和感があったが、中学時代の雰囲気にだけはバッチリ合ってた。
ただし、岩舟に向かう際の焦燥感や切実さは薄い。
演技や配役は悪くないし、貴樹の成長過程は上手く繫がって見えた。
幼少期の明里がとても可愛かったが、高畑充希より森七菜に育ちそうなのは難点。
単体で見るべきだとは思うし、そうすればもう少し評価は高いとは思う。
でも元の倍近い尺で散漫になっただけなんだよなぁ…
コメントいただきありがとうございました!
たしかに原作の花苗はもっとはつらつとしてましたね。
ほんとおっしゃる通りです。尺を伸ばすなら風景写真で埋め尽くさず登場人物をもっと掘り下げて欲しかったです。そうすればさらに共感できたかも。もったいない!
返信ありがとうございました、「ほしのこえ」漫画版、持ってるんですよねーこれも笑、しかし小説版には触れていないんです。新海誠は「君の名は。」までが良かった派なのでした。
共感ありがとうございました。貴レビュー、音楽のゴチャつきや構成などほぼ全面的に同意です。当方も漫画版で脳内補正していたところがあり、それが違和感になっているのかもしれません。
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