SPIRIT WORLD スピリットワールドのレビュー・感想・評価
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クレアの感情をもっと知りたかった
ハヤトの両親に対する想いがイマイチ掴めなかったです。恨みを抱いていたのかな?幼少期のシーンを挟んでも良かったのでは、と思いました。
この映画をもっと印象づけるために、クレアと娘さんとの再会シーンがあっても良かったのではないかとも思いました。
響かない
媚びないドヌーヴの居様 おちょこじゃ無理
カトリーヌ・ドヌーヴの存在感
日本のお盆やご先祖様を敬う気持ちに感化された海外の監督が撮った作品と聞けば、
納得の映像作品で、そこには、監督の誠実なリスペクトを感じました。
ストーリーは、
スランプ中でアルコールに依存した息子 ハヤトが、亡き父 ユウゾウを偲びながら、
ユウゾウの遺言である、母 メイコへサーフボードを返す旅に出る、
それを見守るユウゾウ。
だと、良くあるかな、とは思うのですが、
そこに、不思議な縁で、日本に来日し命を落とした、
ユウゾウが大ファンであるフランスのスター クレアが加わり、
彼女もまた、悩みを抱え無になることができず、日本に留まり、
ハヤトを見守り再生へと導く、
小さな世界のような、ワールドワイドのような、
不思議ファンタジーとなっており、
個人的にご先祖様の存在を信じていることもあるので、
ふんわり優しい気持ちでその世界を楽しみました。
ハヤトの竹野内豊さんも、ユウゾウの堺正章さんも良かったのですが、
クレアのカトリーヌ・ドヌーヴさんが抜群に素晴らしかった。
存在感とオーラが、スクリーン越しに伝わってくるし、
本当に歌ってらっしゃる歌唱のシーンは、鳥肌ものでした。
カトリーヌ・ドヌーブありきの映画だったんでしょうね。。
カトリーヌ・ドヌーブありきの映画だったんでしょうね。
このキャスティングが出来たから考えた脚本なのか。。
彼女の役を日本の女優が演じていたならと考えてみた。
草笛光子、吉永小百合、倍賞千恵子あたりが演じてたなら。。
低予算映画なのだろうから、霊魂を表すような通り抜けとかの演出も無し。。
あいかわらず竹野内豊はカッコよくて、
堺正章や、風吹ジュンも良い感じでした。
というか、この手の役を演じさせたら今の日本には風吹ジュンの右に出る女優はいないでしょう。
カトリーヌ・ドヌーブの演技が不自然に見えて仕方なかった。
異国の地での演技はこうならざるを得ないのか。。
設定では日本語とフランス語も死後の世界では通じているような設定でしたけど。。
観客は思ってたよりはいたかな。。
このキャスティングだと見てみたいという人はたくさんいたという事でしょうね。
とにかく、カトリーヌ・ドヌーブの役は日本人で良かったんじゃないかと思ってしまう映画でした。
亡くなった家族の想いを体験する
意味不明なタイトル、ポスタービジュアル。予告もカトリーヌ・ドヌーブの役どころもよくわからず、ちょっとスピっとくか?くらいの気持ちで観に行ったら、席から立てないくらい泣かされた。
大傑作。
親の死というほとんどの人が経験することを、子どもを思う死んだ後の親を実体として寄り添わせ表現する。
子どもの立場なら、親が亡くなったあと、こんな時、親ならどう言ってくれるかな?とか、親の立場なら、自分が死んだ後、子どもが人生に苦しんでいるのをみたらどんな気持ちになるだろうと想像する。
この映画はそれを体験させてくれる。
そんなの泣くに決まってる。
他の方のレビューを読むと特に主人公のアルコールについての描写に不自然なイメージを持たれているようなのでちょっと追記します。
主人公は重度のアルコール摂取障害(こちらが正式な病名で、アルコール中毒、アルコール依存症というのは病名ではない)に間違いない。インスタントラーメンに酒を入れる、ウイスキーのボトルをがぶ飲みするなどでわかります。
アルコール摂取障害の怖さとして、お酒に対して耐性ができることがあります。つまり、酔いたくて酒を飲むのに酔わなくなる。酔わないから飲み過ぎる、ブラックアウトで意識をなくす、周囲への迷惑行為、自傷、指先の震え、通常時の思考低下と進行していきます。
ちなみに飲酒運転もモラルの問題ではなく、すでにアルコール摂取障害の方が起こすと考えています。アルコール耐性があるから、本人は酔ってない、酔いがさめたと思ってハンドルを握るのです。正体を失くすほど酔い潰れてたら、車にすら乗れないはずですから。
結果的にこの課題が、海での事故につながり、臨死体験により、すでにこの世にいないもの達の本当の気持ちを知ることになる。
後半の自分でウイスキーを捨てたり、でも飲んじゃう、周りからビールをすすめられて断れないなど、このあたりの描写はかなり意図的にインサートされており、本作の裏テーマとなっています。
高崎から千葉までの旅で、彼らはどんな会話を交わしたのだろうか
2025.11.8 一部字幕 イオンシネマ京都桂川
2025年の日本&シンガポール&フランス合作の映画(97分、 G)
死後、そのまま世界に取り残された人々を描いたヒューマンドラマ
監督はエリック・クー
脚本はエドワード・クー&金沢知樹
原題は『Yōkai le monde des esprits』で「妖怪:精神の世界」という意味
物語の舞台は、フランスのパリ
娘と愛犬を失ったシャンソン歌手のクレア・エミリー(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、失意のまま、予定されていた日本での公演に向かうことになった
通訳のミキ(五島舞耶)の手助けを借りながら無事に公演を終えたクレアは、そのまま近くの居酒屋に立ち寄った
そこで日本酒をいただくものの、そのまま意識を失ってしまった
彼女のコンサートには、父・勇蔵(堺正章)を亡くしたばかりの隼人(竹野内豊)が来ていて、彼は幼い頃に描いた父とクレアの絵にサインをもらっていた
勇蔵はクレアの大ファンで、かつてはバンドマンとして名を馳せていたこともあった
勇蔵はバンドのリードボーカルだったメイコ(風吹ジュン)との間に隼人を授かっていたが、母親は夫と子どもを残してどこかへ行ってしまった
それ以来、母との音信は途絶え、隼人は勇蔵に育てられて現在に至っていた
勇蔵はピアノの調律師として生計を立て、隼人はアニメの世界に足を踏み入れる
「追悼の碧」という作品で名を上げた隼人だったが、次回作の着想がまとまらないまま、日々に埋没していたのだった
映画は、父の死によって、生まれ故郷の高崎に帰った隼人が、そこで父が行く予定だったクレアのコンサートチケットと遺書を見つけるところから動き出す
コンサートでは隣に父がいるかのような感覚で歌唱に魅了され、父に贈るためのサインも貰うことができた
そして、遺言である母のサーフボードを返すために、隼人は海岸沿いに住んでいる母の家を訪ねることになった
そこには、新しい夫・コウジ(でんでん)がいて、彼との間に息子が生まれ、さらに孫のユウキ(𠮷田晴登)までいた
隼人は何とも表現し難い感情に苛まれ、自身が製作したアニメの主人公のように海へと入って入水自殺をしようと思い立つ
そして、隼人はそこで、父とクレアの幽霊に対峙することになったのである
映画は、地縛霊となった父とクレアが隼人を見守るという構成になっていて、父自身は母親に息子を会わせることができて成仏することになった
クレアにはそのようなきっかけはないものの、勇蔵に連れられて、天国へと向かうことになる
この構造が当初は意味不明だったのだが、これは地縛霊と成仏という概念がない国の人がその概念をこのように解釈している、という構図なのだと思って腑に落ちた
クレアも死ねば天国に行くという概念で生きているが、東洋思想だと輪廻転生のような感じになっていて、命は流転するという考えがある
転生をするためには、この世への未練があったらダメで、それを成すことで次のステージに行ける
クレアは勇蔵が転生に向かう過程を見る観察人であり、これは監督自身の興味であるように思う
そう言った観点からすれば、東洋的な死生観を理解しようとする西洋人的なマインドにも思えてくるのである
いずれにせよ、群馬県の高崎から、一瞬にして海岸のある街(ロケ地は千葉県)に行ったりするので、当初は群馬県に海があったっけ?と混乱してしまった
ちなみにロケ地ベースで考えると、高崎市から千葉県の海沿いまでは5時間ほどで行けるので、無茶な距離ではないと思う
新宿を起点として、高崎に行って、そこから千葉県に行っているという感じのロードムービー的な部分はあるのだが、その距離感は全く感じられない不思議な作品だった
最終的に隼人が何を思って人生をやり直すことになったのかもよくわからなかったが、これまでに拘ってきたのが「母親」であり、その呪縛から解かれたという理解で良いのだと思う
クレアとしても、あの時娘を助けられなかった後悔というものがあって、擬似的に誰かを助けることができた
そう言った観点から見ると、クレアの成仏というものもあってもおかしくないように思えるので、それで良いのかなあ、と感じた
死者二人のどこかぎこちない独特の空気感、ゆっくりした流れが救いを生み出す。が、作中の「名作アニメ」が微妙。
日本公演後に突然亡くなったフランス人シャンソン歌手が、死後に日本をさまよう。
同じく亡くなったばかりの彼女のファンだった日本人と出会い、ともに行動することになる、
名優カトリーヌ・ドヌーヴ主演!で日本ロケ敢行!自らシャンソンも歌唱。
日本・シンガポール・フランスの合作。
ビッグバジェットでも大作でもない小品なのに出演する、彼女の挑戦的な姿勢に感心しきり、光栄です。
そして、堺正章、竹野内豊と共演!この人選も意外ですが、特に堺正章の堂々とて、ひょうひょうとしたぬくもりのある演技と、ドヌーヴとのどこかぎこちないやり取り、たたずまいが、独特の空気感を作っていて、観ていて救われる感じがした。
また、近年出演作が続く風吹ジュンも優しくて、アイドル歌手出身の経歴も生かしてか、好演です。
日本の描写も、大きな違和感はなくてよかった。
ただし、一点、作中に登場するアニメのレベルが微妙で気になる。
古いアニメという設定だからか?
また、ラスト、ドヌーヴは堺正章に「さあ行きましょう」と手を差し伸べられてましたが、「この世の未練が断ち切れた」なんて描写は一切ないのに昇天できるの???という疑問は残りすっきりせず残念でした。
マチャアキさんが
Frenchwoman in Japan
カトリーヌ・ドヌーヴが主演で、監督がシンガポールの方ってことだけど、ほぼ邦画な印象。
うっすら面白いぐらいの映画で、ビミョーだな…と思って観てたんだけど、エンドロールの曲が良くて余韻が美しかった。
日本が舞台でフランス人の女優が1人ポツンといて『不思議の国のシドニ』を思い浮かべた。
話も似てますね…
でも、日本が舞台でフランス人の女優が1人ポツンといる映画って少し多い、
『KOKORO』も、日本が舞台でフランス人の女優イザベル・カレが1人ポツンと状態だし。
そんな Frenchwoman in Japan に順位をつけると…
『KOKORO』
『SPIRIT WORLD スピリットワールド』
『不思議の国のシドニ』
の順で、本作は2位です。
Frenchwoman in Japan とは Englishman in New York をパロっただけです©️スティング
竹野内豊さんは『タクシードライバー』でデニーロが着てたトラヴィスモデルのM65やタンカースジャケットを着てます。
アレ高いのよ(笑)
評価が難しい作品
予告を見た時に、設定が不思議で面白いなと思い観てきました。
制作が合作と知り、腑に落ちました。ストーリーとシーン風景が日・仏っぽさが醸されています。(伝えるのが難しい…)
考えて観る癖があるので、いろいろメタファーがあるのかなと思い観ていたのですが、恐らく無いっぽいです(なんかフランス的。ワンシーンの美しさ重視と言いますか。特に酒が謎。丁度、依存症の書籍を読んでいたので「慢性の自殺」なのかなぁ…?宗教も関係あるのか?後は犬のレオン?意味あるのか…?)
考えすぎの駄作??!
終盤、訳が分かっていないのに、抱擁シーンで感情が高まって泣いてしまい、本当に不思議な映画でした。
最後のプレゼントも??、エンドロール後も??
ともあれ、主役三人は流石の名演!竹野内豊の酔った演技は◎!カトリーヌ・ドヌーヴさんも不思議な雰囲気で良かったです。(個人的に気になったのは斎藤工の首痕は「ああは、ならんやろ!」)
映画好きな方、是非映画館でご観賞くださいませ!!
みんなアル中
死んだ父親からの遺言の手紙をみつけ、自身が幼い頃に出て行った母親にサーフボードを届けに行くアニメ映画監督の話。
過去2作のヒット作を作ったが、3作目の脚本が書けずに行き詰まり酒浸りの男と、サーフボードを磨くフランス人歌手が大好きな男、そして愛犬を看取るフランス人歌手をみせて始まって行くけれど…断片的、且つ、細切れで何をみせたいのか、どういうことなのか、全然わからないし掴まれない。
と思ったら、2人倒れた!?
本編に入り、亡くなったのは親父だけ、そして親父の持っていたチケットで、来日したフランス人歌手のコンサートにいく息子…からの、えっ?フランス人歌手も?しかも幽霊???
幽霊のせいで妙に軽い空気感になってしまっているけれど、かといってコミカルな描写はなく、淡々と息子のロードムービーですか…。
これなら幽霊2人全然いらないし、ゴリゴリのコメディとまでは言わないけれど、もっと軽くコミカルににした方が良かったんじゃないですかね…。
ハヤトの再生物語
カトリーヌ・ドヌーブ主演とのふれこみだが、
主人公は竹野内豊演じるハヤト。
ゆっくりと死に向かっていくハヤトが、
幽霊のクレア(ドヌーブ)&父ユウゾウ(堺正章)と
生と死を彷徨う中、スピリットワールドで
出会うことで、生きる力を得ていく。
ユウゾウとクレアは酒を飲んだ後に亡くなるので、
ハヤトもそうかなと予想していたら、
入水自殺をはかるのはちょっと予想外だった。
甥が今からサーフィンするとのくだりが伏線。
それにしてもクレアもハヤトも酒をガブガブ飲みすぎで、
そりゃあ命にも関わるだろう。ハヤトはアル中だろう。
でも、離れ離れだった母との出会いも、
ハヤトには生きる力を得たのだろうな。
カトリーヌ・ドヌーブを出演させるほどの作品なのかは
非常に疑問だが、ドヌーブが圧倒的迫力&存在感なため、
日本の俳優は霞んでしまった感があるのは否めない。
こういう作品もたまには良いと思った。
言葉の壁が見え隠れ。
昨日の徹子の部屋に
出ていた竹野内くん。ドボドボ酒を流してる途中、ちょっと飲んじゃう所がいいね。普通がいいな・・。
本当にゆーーっくりと自然治癒していく話で、淡々とし過ぎ、竹野内くんの隣は目立つ人ばかり、?とも思えたけれど、元歌手とか元ビーチボーイズとか仲々うがってるなと。しばらく日本に滞在したから、盆には還れたんですかねドヌーヴ。
大人の緩いファンタジー
過剰な足し算をすることによる逆効果
今週初日の鑑賞候補は『グランドツアー』にするつもりでしたが、いざシャンテの上映スケジュールを確認してみると、メーンであるSCREEN1は“先行上映”の『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』に譲られてSCREEN2へ追いやられている。と言ことで、同作について改めて作品情報を確認してみると、監督(エリック・クー)は私の知らない方。そこで今度はIMDbでの評価を確認してみると、レビュー総数は少ないとは言え点数は高くない。。とは言え、番組は劇場の作品に対する力の入れ方が反映されているものでもありますし、何なら『グランドツアー』だって正直言うと“半信半疑”だったこともあり、今回は劇場の判断を信じることにしました。(ちなみに、午前中の回はガラガラでしたけどね。。。)
と前置きが長くなっていますが、本作、そのギミックについて触れるとそれだけでネタバレになり兼ねない設定。私は今回もあらすじは読まずに観始めましたが、まぁタイトルから何となく“そっち系”であることは予想が出来ていたため、個人的には(その設定に)案外スムーズに入り込めました。で、この物語が何を言わんとしているかについては普遍的なテーマだと思いますし、私も自分自身の人生経験から(共感とは違いますが)ある程度の理解は出来ます。ただ、言い方を変えれば新鮮さはあまり感じませんし、ストーリーも諸々の状況が整うまでの前半は結構退屈。そして、(この作品に限らずよくあることですが、)劇中における創作物(音楽、アニメーション)のレベルが低く感じるため背景的な説得力も弱い。更に、堺正章さん(ユウゾウ)の独特な調子の台詞回しに対し、ドヌーブ(クレア)との会話シーンは「さぞ編集が大変だったろうな」と余計なことに気がいってソワソワ。他にも、細野晴臣さんのカメオ出演や、がっつりカットしても物語に何の影響もないシーンに斎藤工さんを起用するなど、贅沢(?)なキャスティングなどもファンにとっては見所かもしれませんが、私としては出演陣が豪華なだけ期待に反して物足りないとさえ感じます。
とまぁ、ケチばっかりになってしまっていますが、作品として出来が悪いと言うわけでもないし、何と言っても竹野内豊さん(ハヤト)の浮腫みっぷりは素晴らしく仕上がっていてそこだけは解像度バカ高い。何なら、テーマがテーマだけに想うところはもっと観客に委ね、キャストもストーリーも思いっきり引き算して“短編映画”にした方がよっぽど見応えを感じるんじゃないかな。ま、それじゃ興行的に難しいのでしょうけどね。。
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