「映画館か配信か」ナイトビッチ 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)
映画館か配信か
サーチライトピクチャーズ作品。
昨今、よく言われている、
映画館か配信かというよりも、
サーチライトピクチャーズの良品に、
映画館は駆逐されるかもしれない、
と予感させる作品のひとつ。
エイミー・アダムスの気持ちの変化が、
追い込まれていく表情が、
短く鋭いカットで次々と重ねられていく。
重ねることで浮かび上がるのは、
決して映画的なエンターテイメントとして片付けられない、
現実の重さだ。
ストーリーは予想を裏切り、
予期しない展開を見せながらも、
確実にその深刻さを観客に突きつけてくる。
アル・ヤンコビックの音楽も非常に意外であるが、
なぜか非現実的ながら主人公の境遇に共感を覚える瞬間がある。
作品に不思議なリアリティをもたらしており、
観客を納得させる力があり、
危なかしさも含めて、
しっかりと背負っているエイミー・アダムスはさすが。
清楚な役から、
「ヒルビリー・エレジー」のような、
文字通りの〈bitch〉役も凄い!
というしかない。
子育ての良い面、ダークな面、
野生と理性、
動物と動物(人間)、
これまでも、これからも、
「野生の島のロズ」と続けて観れたのは良かったかも。
コメントする