リュミエール!リュミエール!のレビュー・感想・評価
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面白い!映画ではない
序盤は研究の一環というか、実験的な映像ばかりで少し退屈してしまい、期待していたのと違うなぁと思ったけど、有料上映が始まってからは、50秒と短いながらもストーリーや動きも増えて面白くなった。 ここでも娯楽芸術として観客の楽しみを追求するリュミエール兄弟と対照的なエジソンの話題が。 『エジソンズ・ゲーム』で金儲け主義なイメージを持ってしまったので、特に驚きはない。 後半に75ミリフィルムという聞いたことのないサイズと、巨大な客船の進水式の映像にはあんぐりしてしまった。 好みは分かれるかも指名れないけれど、映画の歴史を知る興味深い映画だった。
観たかったのはこれじゃない!!
10月29日、京都シネマにて観賞。 冒頭、4人の女性が思い思いに男性遍歴や恋愛観を語り合う。今で言うなら女子会か。 でも、なかなか自分が期待していたような内容にならない。 不安になってチケットを確かめる。 タイトルは『リュミエール』。 チケットのQRコード通さないと入れないから、シアター間違えてる可能性もないし…。 上映始まってるので、このまま見続けるしかないが、思わず心の中で自問。 (映画、間違えてないよね?!) …やっぱり間違えてました。 本作『リュミエール!リュミエール!』は、シネマトグラフを開発したオーガストとルイのリュミエール兄弟が残したフィルムをコラージュした2016年のドキュメンタリー『リュミエール!』(ほんとはこっち観たかったのに…。紛らわしいタイトルつけるなよ!)の続編。 初の上映作品と言われる『工場の出口』(1895)を中心に多くの記録フィルムが紹介されるが、そのいくつかに固定式カメラしかなかったことを逆手に絵画的な構図を取り入れていたことには驚き。 写真館を営んでいたリュミエール兄弟の父は元々は肖像画家。父親の絵画の素養や知識を兄弟が継承していたからだろうか、時間にして僅か50秒のフイルムに観客を惹き込ませるコツを二人が会得していたことがシネマトグラフの興行としての成功に繋がったのかも知れない。 『工場の出口』と同じくらい有名な『ラ・シオタ駅への列車の到着』(1896年公開)がほとんど使われなかったのは『リュミエール!』で詳しく紹介したから?やはりこっちも是非観てみたい。 残念なのは、字幕に気を取られて画面全体に目が届かない箇所が多かったこと。 基本的に洋画は字幕版でしか見ないが(俳優の本当の表現力が伝わらないから)、本作やアート系ドキュメンタリーのような作品なら逆に吹き替えの方がいいと思う。 作品の終幕にはF・コッポラが『工場の出口』を再現した映像が挿入されている。 こんなの要る?!と思ったら、2021に他界した映画監督ベルトラン・タヴェルニエ(前作『リュミエール!』の製作者)へのオマージュだった。 彼のほかの作品は知らないが、『ラウンド・ミッドナイト』(1986)は何度も観た大好きな作品。お悔やみ申し上げます。 ちなみに冒頭引用したのはフランスの名女優ジャンヌ・モローの監督デビュー作。 下調べせずに見に行った自分もバカだが、ドキュメンタリー『リリアン・ギッシュの肖像』(1983)と併映したり劇場も引っ掻ける気満々?! 自分のような「被害者」がほかにいないことを祈りたい。
貴重な記録動画ではあることはわかるけど、 ちょっとだけで良かったか...
貴重な記録動画ではあることはわかるけど、 ちょっとだけで良かったかな でも、ナレーション入れたりとかもあったし、 短いものの集まりだったので、 飽きなかった
芸術を目撃せよ
(アマチュアの書く文章のため、不足や誤っている部分かあればご指摘いただきたい) 作中の言葉を借りると、エジソンは「形式」を重視し、リュミエールは「形」を重んじた。 1890年、エジソンは「キネトスコープ」を発明したが、それはあくまで一人のみで映像を楽しむものであった。 一方、リュミエールたちは「シネマトグラフ」という、大勢で映画を楽しむ機会を一般向けに提供し、映画鑑賞という文化を浸透させた。また、現代にも通ずる撮影技法を確立し、世界にカメラマンを派遣。それぞれの国の様子を撮り続けた。 リュミエール兄弟の遺した映画は、世界のありさま、時代の瞬間、そして大衆文化を切り取った貴重な記録であり、芸術である。 流れる映像ひとつひとつの、構図、演出、ピント、全てが完璧で美しく、また同じ時代を生きた音楽家、ガブリエル・フォーレの音楽もたいへん心地良い。 今この時代に、リュミエール兄弟の映画をまとめて観られることに、改めて感謝したい。
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