「芸術を目撃せよ」リュミエール!リュミエール! FMovさんの映画レビュー(感想・評価)
芸術を目撃せよ
(アマチュアの書く文章のため、不足や誤っている部分かあればご指摘いただきたい)
作中の言葉を借りると、エジソンは「形式」を重視し、リュミエールは「形」を重んじた。
1890年、エジソンは「キネトスコープ」を発明したが、それはあくまで一人のみで映像を楽しむものであった。
一方、リュミエールたちは「シネマトグラフ」という、大勢で映画を楽しむ機会を一般向けに提供し、映画鑑賞という文化を浸透させた。また、現代にも通ずる撮影技法を確立し、世界にカメラマンを派遣。それぞれの国の様子を撮り続けた。
リュミエール兄弟の遺した映画は、世界のありさま、時代の瞬間、そして大衆文化を切り取った貴重な記録であり、芸術である。
流れる映像ひとつひとつの、構図、演出、ピント、全てが完璧で美しく、また同じ時代を生きた音楽家、ガブリエル・フォーレの音楽もたいへん心地良い。
今この時代に、リュミエール兄弟の映画をまとめて観られることに、改めて感謝したい。
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