劇場公開日 2025年1月10日

「新時代のエマニュエルさん」エマニュエル カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5新時代のエマニュエルさん

2025年1月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

元祖を演じたウブで華奢で少年のような体つきのシルビア・クリステルと比べ、本作はハッキリとした顔立ちとガッチリとした体格で意志の強そうに見えるノエミ・メルランが主演。

様々な性の達人から指南され女性としての悦びを覚え自己を解放していく終始「受け身」のオリジナルとは違い、意図的、積極的にアプローチする現代的なエマニュエルさんには官能描写に込められた監督の「伝えたかったこと」を見つけることはできなかった。

エマニュエルに手解きする香港人達と大柄な白人女性のノエミ・メルランとではサイズ的にバランスが悪く、個人的な見方になるが、展開自体に説得力を感じることができなかった。

松山ケンイチの劣化版のようなケイ・シノハラにはミステリアスでセクシャルな魅力が一切感じられなかった。

香港は中国に返還される直前から15年間くらいまでは仕事で毎年合計30日程度滞在していたが、高級ホテル(滅多には泊まることはなかったが)のサービスは至れり尽くせりで王様のような気分を味わうことができ、歓楽街に赴いても王様のようの遊ぶことができる植民地文化の名残を思わせる良い時代で、懐かしく感じた。

カツベン二郎