ブラックドッグのレビュー・感想・評価
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砂漠の美しさと心の温もり
この映画が好きだ。胸を掴まれた。『ブラックドッグ』は、ゴビ砂漠の寂寥と過疎化した町の廃墟を、青みを帯びた静謐な美しさの映像で捉える。寡黙な男と、狂犬病を疑われた野良犬の出会いは、乾いた世界に温かな希望を灯す。街に若い女性がほぼ登場しないのも、取り残された地方の現実を静かに映し出す。
特に心に残るのは、砂漠で車が横転し、寒さに凍えるランがシンを檻から出して運転席で寄り添うシーン。言葉はないのに、孤独な魂同士の絆が胸を打つ。虚無的ではなく、どこか人間的な温もりが漂い、ラストの「人生をもう一度やり直す人のために」という言葉に全てが集約される。グァン・フー監督の詩的な映像とエディ・ポンの抑制された演技が、観た後も心に残る傑作だ。
ただただ、無の2時間でした
犬と主人公が心触れ合って…の感動ストーリーの作品かと思って観たら、全然違って、ただただ退屈な話が延々と続くだけという😓
この作品をハシゴに組み込みために、わざわざ遠出して、スケジュールも無理しただけに、後悔先に立たずとはまさにこのことでした😩
もちろん(笑)、寝落ちしましたが、それにしても、主人公の青年が喋らなさ過ぎも、退屈に拍車をかけているかと😣
内山某作品(また出た😁)のように頭痛は催さなかったので、そこで+0.5はしましたが、何度、途中退席したいと思ったことか😮💨
文学的な作品を求めている人にはハマりますが、エンタメを求めに行くと、痛い目に合う作品でした😵
後の2本、ファンファーレと宝島でこの失敗は取り返すぞ😅
なんと、ピンク・フロイドの曲が (09-25追記)
事前知識を、まったく入れずに観たのですが、なんとピンク・フロイドの『ザ・ウォール』から数曲が使われていてビックリでした。曲は使われていないものの『アニマルズ』の犬と羊も登場。
2025-09-25 追加
実はこれはピンク・フロイドのオマージュではないかという気がしてきました。
・壁にザ・ウォールのポスター
・キーイベントの日蝕はThe Dark Side of the Moonの"The Sun is Eclipsed by the Moon"
・バンジー取壊しの跡に見える中国太鼓
・バイクにFloydと書いてある
・トラが檻から放たれるのはTigers Broke Free
・主人公はザ・ウォールのPinkと重なる
エンド・ロールでSony Musicがクレジットされているのが見えました。
人間と犬の友情
落ちる
オンライン試写にて観賞。
冒頭ゴビ砂漠の丘陵から無数の犬が現れトラックが横転するファーストカットが圧巻!人を殺して出所した孤独な男と人に殺されそうな孤独な黒い犬。不思議な友情に心が温まる。何度落ちても這いあげれば人生は続いていく。納得のパルムドッグ。
これ私は好きな映画だったんだけど、まず主人公ランが喋らない。序盤あまりに口数が少ないのでもしかしたら喋れないのかな?って疑うぐらいだったんだけど、そういう男だったんだと途中で気付いた。人を殺して刑務所に入っていたんだけど、元々相手も悪かったのでは?って遺族の言葉でわかったり。あらゆる出来事に細かい説明がないので、退屈に感じる人もいるかもしれない。
ランと黒い犬の関係って面白くて、始めは捕まえようとして噛まれて、そしたら今度は一緒に隔離されて、しまいにはお互いをわかり合う関係になるっていう。でも、これがなんだか心に沁みて言葉なんて必要ないな…って思えたりして。
ランがバイクで落ちる描写も観てるとハラハラするんだけど、当の本人は淡々と這い上がってきてまた進んでいくのでホッとしながらクスッと笑えちゃうのもよかったな。
希望も感じるラストで、失敗してもつらい事があっても、人生は続くしその先にいいこともきっとありそうだなって思えてよかった。
グザヴィエ・ドランも絶賛したこの作品を観れてよかったし、ランを演じたエディ・ポンがあの黒い犬を引き取って一緒に暮らしていることを知って嬉しかった。速攻でインスタフォローしたよ!
中国映画としては珍しいかな?(オンライン試写会は全てネタバレ扱い)
今年182本目(合計1,723本目/今月(2025年9月度)1本目)。
fansvoiceさまに感謝を。
中国映画というと、例のごとく検閲済みというようなものが出ますが、犬と一緒にあちらこちらを移動するというタイプのストーリーで、会話も少な目な部分が多々あります。この意味で、セリフ少な目で細かいところは個人で考えてねというフランス映画のような印象を受けました。
理解が難しかった点としてやはりあげざるを得ないのが、字幕が不足しているところで、北京を頂点にいろいろな街並みが出ますが、それらのお店等の看板の翻訳が大半ないため、何をしているのか映像から推測するか、漢字文化圏であることから推測する必要があり、この部分も手伝って、余計にフランス映画っぽくなってしまっている気がします(ただ、そのあとの監督さんを迎えてのYoutubeでのトークショーでは、最初からそのようにフランス映画っぽい展開を想定して作られたということ)。
この点まで了知してみるなら良いですが、そうでないと、一般的な中国映画ではちょっと見ないタイプなので、そこそこ評価が荒れそうかなというところです。
採点は以下まで考慮しています。
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(減点0.3/日本で見るにあたってある程度、漢字の推測力を要する)
もちろん、字幕がない場合に、同じ漢字文化圏である日本において「部分的に」行うものであり補完的なものですが、字幕が中途半端であるために、そうせざるを得ない(もちろん、実際の上映でも英語放映なんてないでしょうし…)部分が多々あります。
この部分も手伝って、フランス映画っぽい部分が多々含まれていて(ただ、それは上述通り意図されている)、かなり理解が難しいなという印象です。
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カンヌ国際映画祭、東京国際映画祭、横浜国際映画祭!
国際映画祭に一般人が行けるとは思わず、以前、見逃し、一般映画館にも来ず、見れなかった経験から、今回は、東京と横浜に行き、見てきました。
格式が高く、私に理解できるか不安でしたが、大丈夫、付いていけました!
ほとんど、話さない役に挑戦したエディ。感情を見ている側に伝えるのは大変だったと思う作品でした。
ワンちゃんとの心の通わせ方も微笑ましかったし、自分の役の設定と周りとの付き合い方のもどかしさ。でも見てくれている人達もいるから、前進する希望は忘れていない。
個人的に、殴られたり、落ちたりすると、心が痛かった私ですが。(笑)
国際映画祭へのきっかけになれました。嬉しい事に、9月には一般上映してくれるみたいなので、又、見ようと思います。
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