「医療✕ディザスターが成立する設定が◎」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション dimitorov0512さんの映画レビュー(感想・評価)
医療✕ディザスターが成立する設定が◎
何も考えずに見る前提で、前作に対してたるみのない展開かつ変な権力闘争もないので、非常に分かりやすいエンタメだった。CGもディザスターものだけあって、想像以上にちゃんとしていて嬉しかった。
間違いなく期待を大きく超えたのだが、以下駄言です。
気になる点は大きく三つ。
まず馴染みない人の多い火山噴火という災害に対するインプットが不親切な点。火砕流、噴石、火山ガス、火山灰など何がどの程度危険でどう対処するべきなのか。例えば避難訓練をはさむなどはベタすぎるかもしれないが、いかにヤバいかをすっと描いてくれるとありがたかった。
次に題材が「子供の憧れ」としてはすごく響くが、「大人の現実」としてはあまり響かない点。もちろん前者が意義だと言われればそれまでですが、離島医療のカバーとして、船舶とERカーを巡回させるのは素人目にも大赤字プロジェクトと思うのです。よってそれは国民への増税に直結すると。そこをロジカルにケアする着地点を見出だせれば素晴らしいが、作中でアンサーはなかったためノレなかった。輸送機案件も同様。
最後にエンタメ意識すぎるテンポ感も嫌だった。何か展開の節目があると、テンポを落として「はいチーズ」と言わんばかりのキメ顔もしくは集合写真カットが挟まるというテレビドラマ感がなんとも言えなかった。また、「たまたま今発作が」といった引き金に必然性を感じない展開も多々ありツメの甘さ的なところを感じざるを得なかった。
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