劇場公開日 2025年2月28日

「自由を勝ち取る」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN よっしぃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自由を勝ち取る

2025年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2016年に歌手として初めてノーベル文学賞を受賞した
ボブ・ディランの若い日を描いた伝記ドラマ。
1961年の冬、わずか10ドルだけをポケットにニューヨークへと降り立った
青年ボブ・ディラン。
恋人のシルヴィや音楽上のパートナーである女性フォーク歌手のジョーン、
そして彼の才能を認めるウディ・ガスリーやピート・シーガーら
先輩ミュージシャンたちと出会ったディランは、
時代の変化に呼応するフォークミュージックシーンの中で、
次第にその魅了と歌声で世間の注目を集めていく。

といったあらすじ。

ボブ・ディラン、正直名前は知っているけど、音楽は知らず。
ノーベル文学賞を受賞したのを知っている程度。
この類のスターやアーティストの伝記映画は、頂点への上り詰めるまでと、
その後の凋落をドラッグなどと絡めて描かれることが多いのだが、
本作は違った。

周りから評価され、才能を認められ、のぼっていき、
「フォークの貴公子」と呼ばれ、一世を風靡するが、
成長とともに変化することも、エレキを片手にロックを歌うことも許されず、
ファンを含め周囲から型にはめれている自分に悩み、苦しみ、
1965年のニューポート・フォークフェスティバルでついに爆発。
エレキを持ち、「ライク・ア・ローリングストーン」など3曲を演奏、
ブーイングを浴び、ピートらを裏切るも、
音楽の自由、そして自身の自由を勝ち取ったのだろうか。

映画ではここで終わるが、彼の人生においてはここがターニングポイント、
このあと、「ライク・ア・ローリングストーン」はヒットしたとか。

ボブ・ディランを演じたティモシー・シャラメさん、チョコレート工場以来でしたが、
完全になりきっていましたね。本物を見たこと、聞いたことはないけど、
歌もギターも素晴らしかった。

恋人のシルヴィを演じたのはエル・ファニングさん、オーロラ姫だよね。

歌手のジョーンを演じたのはモニカ・バルバロさん、どこかで見たなと思ったら、
トップガンマーヴェリックの女性パイロットじゃないか笑

映画の中で流れた音楽はやや古いが、いい音楽、なによりも歌詞がいい。
「時代は変わる(The Times They Are A-Changin')」の歌詞がささった。

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よっしぃ