「ボブ・ディランとティモシー・シャラメの魅力の相乗効果」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN hkr21さんの映画レビュー(感想・評価)
ボブ・ディランとティモシー・シャラメの魅力の相乗効果
ボブ・ディランという名前と有名な数曲しか知りませんが、
それでも、魅力的なアーティストということは、インプットされておりますし、
ティモシー・シャラメとエル・ファニングという大好きな俳優が出ているということで、
期待度MAXで臨んだ結果、全く裏切られることなく、
まぁ、終始スクリーンに釘付けでした。
ミネソタ出身の無名のミュージシャンだった19歳のボブ・ディランが、
時代の寵児としてスターダムを駆け上がり、
世界的なセンセーションを巻き起こした1961年から1965年に絞って描かれており、
過度に演出されたサクセスストーリーや栄枯盛衰の描写ではなく、
監督の個性の出た映画作品になっているな、と思いました。
ボブや、周りの人たち(特にシルヴィやジョーン、ピート)の心の動き、
音楽シーンのガヤガヤな出来事など、スルッと違和感なく入ってきました。
個人的には、ニューポートフォークフェスのミーティングシーンは、
フジロックの現在を思って、ちょっとキリキリしました。
フェスを立ち上げた人たちの初期の思いの大切さと、
変わっていかなくてはいけないタイミングがあること、
それは、フェスでも、音楽でも、人でも、いろいろなシーンや事柄で当てはまるところであって、
その変わっていく様を、フェスのトリでボブが体現したシーンは泣けました。
その時のピートの複雑な気持ちにも。
そして、今回話題になっている
ティモシー・シャラメが自ら楽器を演奏し歌っているシーンの数々⋯
これは想像を超えて本当に素晴らしかった!!
えっ、この人、ミュージシャン?
俳優たちがなのか、ティムがなのか、とにかくスゴイっ!!!
生ライブが観たいレベルでした。
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