今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのレビュー・感想・評価
全37件中、21~37件目を表示
しわフェチという新ジャンル爆誕!?
前半1時間は面白くない。それ以降面白くなってくる。「シリアスなギャグ色」が強くなってくる感じ。
バイト仲間女のクソ長い告白でフラグ臭がぷんぷん。そして・・・来たか。安易に殺しちゃう展開!!
そして遺影の前で主人公、性癖告白!!ギャグだろこれ!!!!
最後に姉がビンタして「この変態!!」というオチだったらもっと評価上がったかも。
3人の演技が素敵でした!
出演者目当てで鑑賞しました!
思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送る小西。
学内唯一の友人・山根や銭湯のバイト仲間・さっちゃんとは、他愛もないことでふざけあう日々。
ある日の授業終わり、お団子頭の桜田の凛々しい姿に目を奪われた。
思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合する。
会話が尽きない中、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好き、って思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が胸に刺さる。
その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。
ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が二人を襲うー。
河合優実さんの演技が好きで観に行きました!笑
でも他の方の演技がよかったですね〜
萩原利久と河合優実さんと伊東蒼さんの3人の感情表現が素敵でした!
なんか気持ちがわかる感情がたくさんありましたね…
特に伊東蒼さんの長い台詞を聞いてて胸がギュッとなりました…
山根との喧嘩のシーンはそれは八つ当たりって思っちゃいました笑
1ヶ月半ぐらいかけて気持ち整理して謝ったのでよかったですけどね…笑
でもあの告白の次の日にまさかさっちゃんが亡くなってて桜田さんが姉とはびっくり!
最後は気持ち伝えられてよかったと思うけど遺影の前でいいのか?って思っちゃいました笑
あと映画を観て思ったのが青春してる!笑
ちょっと羨ましいですね〜
毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好きって思いたいという言葉が桜田と一緒で心に響きましたね
そういうふうに思える毎日を過ごしていきたいですね☺️
個人的に好きな映画でした!
でも人によっては微妙と思うかも…
いい映画をありがとうございました😊
かなり良い
繊細で、人付き合いが苦手な大学生。恋をすると街の色が違って見えて、いつも聴いている音が違うふうに聞こえる。繊細さんならではの感情を、俳優陣が本当に素晴らしく演じられていました。
たしかに台詞は長いけれども、繊細さんによくある口数の多さ。河合優実と伊藤蒼が本当に上手すぎる。長台詞なのにまわりくどくなく、逆にこの抒情的な台詞がスッと心に入ってくる。表情と話し方が素晴らしかったです。
萩原利久の暗さというか…周りに馴染めない(馴染まない)大学生感がリアル。
最近観た邦画の中でダントツ好きな映画になりました。
原作存じ上げずでしたが福徳さんがこんな素敵な話を書かれていたなんて。
もう一度観たいです。
ひとつだけ。河合優実が彼の悪口をつらつらと言っていたのは彼の妄想だったと分かった瞬間、ホッと一安心しました笑
好きなとこも苦手なとこも
萩原利久くん目当てで見ました!
おそらくクセ強な原作とクセ強な監督のコラボだったので好き嫌いのある作品だと思います。
それなりに好きな作品だと思えたのは監督の力かもなって思いました。全部言う感じがあんまり好きじゃないので、いちいち全部言うセリフの多さはしんどかった。
でも、監督が端折るとこは大胆に端折りまくってくれるおかげで楽しめました。
それに全部言うことに対するダルさをさっちゃんの告白シーンと、ちょっとダルいなって思ってそうな小西が回収してくれてて、あれは本当に良かった。やっぱりあのシーンが一番好きです。(最後に小西も長々と一方的な告白してて、お前もかい!!ってなりましたが)
ただ、後半の展開は納得はするし辻褄も合ってるけど邪魔な感じはした。そう言うの入れられるとなんかブレる。こんな言いたいこと全部言いたい系の作品なら、もっと何も起きない話で良かったと思う。
でも、桜田さんの妹を亡くした時の気持ちはセリフ中では一番刺さりました。それでも別の展開で入れて欲しかったかな。
最後の小西のセリフも、半分爆音で聞こえないくらいの演出にしちゃっていいのでは監督!!って思ったけど、流石に原作のある話だし、セリフカットはできなかったのかな……
他の人の感想見てて、そっか、私は片想いしたことないから刺さるとか痛いとかは感じなかったのかなって思いました。片想いって本当エゴでしかないな。
とりあえず主演ファンとしてはもう一回見たい!!😂
河合優実・伊東蒼・萩原利久の独白シーンが圧巻
前半と後半で全く色合いの違う作品になっている。
ポスタービジュアルだけだと完全にミスリードさせられ、
よもやこんなにヘビーな作品だとは思いもよらなかった。
前半は、やさぐれていない河合優実による花の演技が秀逸で、
完全にラブコメ作品なんだなと誤認させられた。
こういう河合優実は近年見たことがなく、超新鮮だった。
前半が幸せなラブコメモードだったのが、
伊東蒼演じるさっちゃん(咲)による独白シーンから雰囲気が一転し、ヘビーモードへ。
萩原利久演じる小西の鈍さに、私自身苛立ちを覚えるものの、
好きな人(ここでは花)がいたら、さっちゃんに興味を持てないのもわかるしリアル。
スピッツの「初恋クレージー」をさっちゃんが勧めても聴かない(憶えてすらいない)が
TV の音量を最大にしてみて・・という花のリクエストには応えようとする
その扱いの差が実にリアル。
小西の妄想から桜田花の悪態(バイト先で小西をディスりまくる)が、
なるほど、これができるのは河合優実しかいないなと感じたので、
この配役には納得しかない。実にぎょっとしたシーン。
そして花の実家での独白シーン&小西の独白シーン(初恋クレージーに被せながらなので
花には聞こえていないようだ)が圧巻だった。
まさかさっちゃんが亡くなるとは思ってもみなかったし、
花とさっちゃん(咲)が姉妹だとは想像すらしていなかったので、
見事にやられた!という気持ちになり、実に余韻がたなびく作品になっていると思った。
黒崎煌代演じる山根、古田新太演じる佐々木も良い味を出していて、
作品の深みを出すことに貢献していた。
主人公小西には全く共感できないが、俳優陣の演技は本当に素晴らしかった。
パンフレットには3人の独白セリフが掲載されていてうれしかった。
クドくてごめん、でもアレ。
大学の授業で一緒になり気になる存在となった桜田花と、銭湯のバイト仲間さっちゃんと、桜田花に恋をした日傘がデフォな小西徹の話。
少し人苦手で他人とは距離を取り見下すがリンクし、出席カードで互いの名前を知った徹と花の距離が近づき始める…。
作品レビューを見たら全体評価高っ!?
常連さんの評価にちょっと私ズレてます?!
と感じながらもレビュー。
今週の新作で気になる作品だった本作、フライヤーの雰囲気とタイトル120点、俳優の萩原利久君、河合優実さん、伊藤葵さんと好きすぎるキャスティングで期待値上げて観たけれど。
無駄、謎な演出と徹と花の中身のない会話、クドくて長すぎる会話時間、あの長いセリフを聞いてる俳優さんの心情、出来上がった作品を観た俳優さん達の心情が気になった。
まさかの姉妹?!咲の線香の席で犬のサクラに豹変からのクスグリは笑っちゃった(笑)
なぜ突然そんなドアップ?!
初恋クレイジーとさっちゃん
※多少のネタバレあります
大好き大九明子監督の最新作!
これまでのどの作品ともテイストがちょっと違うな、と大九監督の最新作を観る度思うけど、今回のもそうだった。ひとつひとつのカットはある監督のある作品を彷彿とさせるような感じで、あの不思議な雰囲気は良かった。
観始めは、面白そうで、面白くなりそうで、でもぐっと鷲掴みにされるところがなかなか…ないような…と思いなんとも言えない感情だったのだが…
観た人みんなそう思ってると思うけど、
伊東葵演じるさっちゃんの長尺告白シーン・河合優実演じる桜田さんの空白の期間のことを話す長尺シーン・萩原利久演じる小西の大音量のスピッツの中で頑なに言葉にしなかった自分の気持ちを話す長尺シーン。この3つのシーンとその見せ方は心鷲掴まれた。
ラストシーンや、最後さえ良ければそれは良い映画だなんて言う意見があり、それは多分ケースバイケースなんだけど…。私個人的な意見としは、この映画に関しては物語が展開してくところからラストにかけてが盛り沢山でめちゃくちゃ良いシーンが続き、とても良かったなぁと最終的に思ってしまった。
さっちゃんが随所でやたら小西へ推してたスピッツの初恋クレイジー…。どこかで挿入歌的に流れるんだろか、それとも劇場を後にした時に各自で聴いてねシステムなのか…どうなんだ…と思ってたけど。こうきて、こうなり、こう展開されますか…と。ずるいよ…良い意味でずるいって…。
小西と桜田さんだけじゃなく、映画を観た我々の心の中にもスピッツの初恋クレイジーとさっちゃんの組み合わせは永遠に生き続けるね。素晴らしいラストシーンだった。
主演
大学生の日常と恋と考え方と生き方とその他諸々。
映画の中で入り込むキッカケや鑑賞後も印象に残ったまま余韻に浸れる場面、思い浮かべられる演技をしていた人が主演なら、間違いなく伊東蒼と思う。
風呂場の、もう相手以外分からん人いないだろっていう喜怒哀楽。ついつい出てしまった本人も思いがけないと思う告白。
主人公と言われる二人のぼんやりしたやりとりなんかよりずっとずっと心に残ってる。きっと二人の掛け合いがもっともっと輝いて見えてたら印象変わってたはず。チョット惜しいなと。。。
とても面白かったです。
好きとは
生きずらさを感じる若者が他者との
共鳴と崩壊を繰り返して前に進んでいく。
皆、お団子ヘア、傘、方言等の
其々の防御方法で心と精神を維持してるとは。
『好き』という言葉がどれだけ重く、難しい
のかを様々な角度から突き刺してくる。
自分の感情を誰かに伝えるぎこちなさって
とても人間らしく愛おしさを感じる。
ヘアメイクや衣装のこだわりも分かる。
サクラと山根君は和み。
河合優美さんの演技を観に行ったが
伊東蒼さんのセリフ回し、感情表現
天真爛漫な姿、泣くシーン等々
桁違いの演技力は凄かった。
古田新太さんとの共演を見て『空白』
を思い出した。あの時も交通事故だったなぁ。
次回は違った役どころで会えると良いね。
大九明子監督と役者の方々が特別な
化学反応をお越した瞬間をを垣間見れた
事に感謝。
伊藤 蒼さんを見に行きたまえ。途中で白けてしまい、後半はウトウトしてちゃんと見てないので、映画の内容について良し悪しは語れない。それでも伊藤蒼ファンは彼女の演技を見に行くだけで元が取れます。
伊藤 蒼さんは、知名度絶賛爆上がり中の河合優実さんほどの知名度はないが、その演技力は河合優実さんに勝るとも劣らない。今回は主演・萩原利久くんのバイト仲間という重要な役どころを演じ、期待どおりの名演を見せてくれた。
伊藤蒼さんは子役でデビューしてるから、19才とはいえキャリアは長い。だけど僕は、2023年の映画 「世界の終わりから」(紀里谷和明監督)で初めて知ったので、たった2年前からのファンだ。
少し可哀想な境遇の役のときの、「下がり眉毛の困り顔」にやられた男子は(オジサン、じいさん、女子も含む)は多いはずである。
ところで、知り合いに萩原利久クン推しがいて、利久クンのTVドラマと映画を見るように頼まれているので必ず見ることにしている。僕としては河合優実と伊藤葵が見れて良かった。
あと、映画についてだが、前半はとても面白かったが、中盤のサッチャン(伊藤 蒼)の死でスッカリ白けてしまい、そこからは興味がなくなってしまった。大切な人を失った小西(萩原利久)を描きたかったのかもしれない。それが原作どおりなのかどうかは分からない。
僕としては、サッチャン(伊藤蒼)が小西(萩原利久)にサヨナラを言い、小西が桜田花(河合優実)に食事の約束をすっぽかされたあと、あーでもない、こーでもないと3人がこじれるのが見たかったのだが、サッチャンがサッサとお払い箱になってしまったのでガッカリした。
僕は最近、この「大切な人が突然消えてしまう」バージョンに食傷ぎみであることも白けてしまった理由だ。
そして、後半におそらく物語にとって重要だとお思われる利久クンと河合優実の長いセリフが有ることは知っていたのだが、集中力が続かず時々ウトウトしてしまった。
残念ながら、そーいうワケで、2人の長いセリフもボーッとしてたので余り覚えていないから、僕には映画についてあれこれ言うことは出来ない。
ウトウトしてしまったので多くの疑問がそのままである (^^)。
例えば、小西が桜田花に食事の約束をすっぽかされたあと、桜田花が小西の悪口を言う明らかに小西の妄想という場面が有るが、あれはその後のドラマの展開に何か関係があるのか、それともただ原作者の実体験ということなのか?
また、終盤、桜田花とサッチャンが姉妹であることが分かるが、生前サッチャンは小西が好きな相手が自分の姉だと知っていたのか、逆に桜田花は妹が好きな相手が小西であることを知ってたのか?
とにかく、目をつむって寝てしまったワケではないが、サッチャンが死んで以降は大分ウトウトしてた。終盤2人が姉妹であることが明らかになったときには一瞬ハッとして頭がスッキリ目覚めたが、しばらくしてまたすぐ夢うつつなボンヤリした頭で映画を見ていたので、多くの疑問がそのままである (^^)。
伊藤蒼さんのサヨナラの長セリフの場面を見れたので良かった。伊藤蒼ファンとしては、あの場面を見るだけでもこの映画を見る理由になる。あの名場面はそれだけの価値がある。
台詞が素敵!
正直、ところどころ演出がくどいと感じる部分もありましたが、それを補って余りあるほど俳優さんたちの演技が素晴らしくて、気づけば物語に引き込まれていました。特に登場人物の女の子たちは可愛らしくて、つい見惚れてしまったし、あんな子になれたらな…と少し憧れてしまうほどでした。中でも印象的だったのは、さっちゃんの告白シーン。真っ直ぐで、胸がギュッとなるような台詞に心を掴まれました。「こういう風に、傷つく覚悟で自分の気持ちをちゃんと伝えるって、すごく勇気がいるけど大事なんだな」と強く思わされました。
また、この映画はただの恋愛映画ではなく、「死」と向き合う場面も描かれていて、それがまた物語に深みを与えていました。大切な人が急に居なくなるかもしれない現実の中で、何を伝えられるのか、何を残せるのか、そんなことを考えさせられて、「後悔しないように、ちゃんと気持ちを伝えよう」と感じました。
そして劇中に流れるスピッツの「初恋クレイジー」が、とても良かったです。タイミングも歌詞も、まるで登場人物の心に寄り添うようで、シーンの余韻をさらに引き立ててくれました。観終わった後はきっと、あの曲を帰り道に聴きたくなる人が多いのではないかなと思います。
恋する気持ちと、人生の儚さ。どちらにもちゃんと向き合いたくなるような、そんな映画でした。
映画史に残る独白
まさに映画史に残るべき伊東蒼の独白で胸を打たれてたら、ラスト近くの河合優実による独白といきなりのどアップ、そしてラストの萩原利久による独白。
気の利いた台詞も多く、原作買おうかと思ったけどまずパンフレット買ったら、この三人の独白が全部載ってた。
有り難い。
でも人物相関図が載ってるから絶対に観る前に読んじゃダメ。
松本穂香が出てたのはジャルジャルつながりかな。
それにしても伊東蒼には銭湯がよく似合う。
推せる映画との出会いはセレンディピティ
基本、原作を知らないものを観る派(観て原作を読むことは割とある)なので、原作好きの評価は知らん。
観る前にパンフを買ってチラ見する派の人は人物相関図にネタバレあるので注意っす⚠️
推せる映画との出会いはセレンディピティ感じる(使い方間違ってる気がしてます)
上半期1位かも。会話も主要人物3人それぞれの長ゼリフも良かったなー
まず、始まりがしばらく静かなイントロっぽい感じで始まるのが、もう好きだった。そして、その印象は間違いでも勘違いでもなかった。好き。
映画(元も小説)ですから、作り物っぽさを強く感じる部分はあるけど、学生時代の人間関係や恋愛がらみでの心の動きようは、とても懐かしかったり妬ましかったりするくらい現実感あって、小西と桜田さん、小西とさっちゃん、小西と山根それぞれの関係性やその間での会話はとても生きていて、楽しいしドキドキするし苦しくなったりもするものだった。
そして、その極め付きが会話ではなく、主要人物3人それぞれの独白、長ゼリフ。いやーすごかった。特にさっちゃん(伊東蒼さん)のそれは上半期最優秀主演女優賞もの。繰り返し観たい。
タイミングさえ合えば何回か観たいから、上映館増えてほしいな。少ないよー。
すぐ忘れるので、なる早でXに書き込み、そのコピペをいじる形式で以上感想。
もう少し落ち着いてどこが好きだったか書きたいけど、そう思っているうちにだいたい忘れる
追記)他の方のレビューを読んで、桜田さん(河合優実さん)のそれまでからは想像もつかない衝撃発言シーンを小西くんの妄想だと思っていない人が何人かいることに驚き。あの場面ですぐにそうとはわからないけど、そうなんじゃない?って疑いながら観るのはそんなに難しくなかったと思うし、ラストの家での話で真相は明らかになっていたのでは?すごくわかりやすくなってはないのか…。
もう少しわかりやすい方がいいのかもだけど、わかりやすさは映画をつまらなくもするので紙一重かと。
と、この追記をしたので、ネタバレレビューに変更します
予想外の展開に驚くが、釈然としないものも残る
いくつもの偶然の出逢いを通じて意気投合したコミュ症気味の大学生の男女と、男のバイト友達のバンド女子との三角関係の物語なのかと思っていると、予想外の事態となって驚かされる。
貧困に喘ぐでも、精神を病むでも、やさぐれているでもない、等身大の女子大生を自然体で演じる河合優実には瑞々しい魅力を感じるが、それでも、知り合った男をストーカー扱いしてこき下ろす姿には、彼女らしさが感じられてホッとしてしまった。
ただ、それにも増して強いインパクトを残すのは、バンド女子を演じる伊東蒼で、好きになった人に好きな人ができたことを知り、彼への恋心を延々と一方的に告白するくだりは、この映画のクライマックスと言ってもいいだろう。河合優実や萩原利久にも、終盤に、長い独白のシーンが用意されているし、それは、それで、見応えがあるのだが、それでも、最も胸に響いたのは、失恋の悲しみや、相手への気遣い、あるいは自分への励ましの気持ちが痛いほど伝わってくる伊東蒼のこのシーンだった。
ただ、映画が大きく転調する契機にもなっているこの告白の後に、伊東蒼が辿る運命には、釈然としないものを感じざるを得ない。
確かに、主人公たちが、更なる、決定的な『偶然の出逢い』を果たすためには、こうした展開が必要だったのかもしれないが、それでも、何も、命まで奪わなくても(例えば、怪我で入院していただけでも)良かったのではないかと思えてならない。これでは、2人の恋を成就させるために邪魔者に退場してもらったみたいで、「ご都合主義」と「お涙頂戴」が感じられて、何だか興醒めしてしまった。
それから、先ほど「河合優実らしい」と書いた毒気たっぷりのシーンだが、彼女が、妹を亡くした状況で、あんなことを言うとはとても思えないので、あれは、萩原利久の妄想だったということを、(河合優実の名誉のためにも)もっと明確にしてもらいたかったと思ってしまった。
好みに関わらず、絶対に見たほうがいい!
誰もが納得できる映画なんてないけれど、絶対に映画館で見ておいたほうがいい映画。
(ラストシーンのあの感覚はテレビやPCでは絶対に味わえない)
三者三様のひとり芝居のような長い告白。
そこに至るまでの展開がいまひとつ乗り切れなくて、序盤は、この先いったいどうなるんだろうと少し不安になっていたのに、終わってみれば深呼吸してリセットしたくなるほどスクリーンのなかに入り込んでいました。
演出、カメラワークの技巧による攻めを真正面から受けて、倍にして返す役者たち。〝侍〟の真剣勝負にも一歩も引けを取らない迫力です。
それぞれに何度も反芻して味わいたくもあるし、切なくもあるし、鑑賞者自身が作中人物に代わってそばにいて受け止めたくなる。
・助走なしでは伝えられへんわ
・私と同じだけ悲しがるな
・みんなずぶ濡れろよ
・今から最低最悪のことを言う
一般的に、ネガティブな感情や言動は他者に対して攻撃的であったり、不快な気持ちにさせられることが多いけど、「それが〝真っ当な怒り〟なら、そして、どうしても伝えたい人がいるのなら、全部吐き出してもいいんだ」そんな風な気持ちにもなりました。
あの時の伊東蒼さんの〇〇が…
あの映画での河合優実さんの〇〇が…
というような会話で一緒に盛り上がれる人がたくさんいて欲しい、と切に願います。
*同志社大学や関西大学のキャンパスやその周辺で撮られているので、馴染みのある方はそれだけでも愛おしい作品だと思います。私は関東の人間で、それだけで悔しい思いをしています。
さっちゃんに優しく
初鑑賞は昨年10月の東京国際映画祭
このレビューはテアトル新宿での先行上映(4月18日)鑑賞後に投稿してます
大九明子監督作品の劇場鑑賞は5作品目
初鑑賞時は原作未読で内容も全く知らずに鑑賞
やはり大九監督だと満足はしたのですが、ストーリーは自分向きではなかったです
中盤の名場面「さっちゃんの長セリフ」のあとの急展開にはキツくてついていけない自分がいました
これは原作があるので仕方ないとは思うのですが(原作ファンの皆さんには🙇♂️)
上映後に登壇された監督へ観客から「映画では原作のラストがカットされているのはなぜ」という旨の質問があり「あの状況を経験したあの2人が原作通りの結末を迎えるとは思えなくて原作者にも話して映画では描かなかった」旨回答されていました
気になり後日調べたら原作のラストは2人の結婚式とのこと
これだとハッピーエンド派の自分でも全くついていけない作品になってしまうので正直ほっとしました
そして今日半年経って冷静に2回目の鑑賞
やはりMVPはさっちゃん演じる伊東蒼さん
そして今思っています(妄想です)
さっちゃん死ななくても映画としてしっかり成立するじゃないかと
ここも変えて欲しかった
そして「スピッツ」を愛する皆さん絶対です(笑)
全37件中、21~37件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。