「これくらい、素直に怒りたい」劇場版総集編 ガールズバンドクライ 前編 青春狂走曲 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
これくらい、素直に怒りたい
総集編という形で一気に見せてもらえると、「仁菜がいっつも切れてるな」という印象になるのだけど、だからこそこの作品の反骨精神みたいなものがより強く伝わる形になっていた。この作品は劇場向きだろうなとテレビシリーズ見てる時も思っていたのだけど、一気に駆け抜けていく映画という枠組みの方が作品の魅力を伝えられるんじゃないかと感じていた。あとはシンプルに良い音響環境で鑑賞した方が絶対にいいというのもあって待望の劇場版である。
ライブハウスでのライブシーンなんかは、やっぱり劇場で見ると臨場感が全然違う。映画館の暗闇とスクリーンの中の観客席の暗闇がリンクして、映画館全体がライブハウスになったような体感を味わえる。
仁菜は怒ってばっかりなんだけど、この社会には理不尽なものがたくさんあって、いろんなものに対して「仕方ない」と受け流さないで立ち向かうその姿勢は、本当に見ていて気持ちいい。あんな風に素直に怒れないですよ、僕は。
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