劇場公開日 2025年1月17日

敵のレビュー・感想・評価

全309件中、1~20件目を表示

4.0老いたら身の程をわきまえろという圧力 ="敵”

2025年2月7日
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鑑賞方法:映画館

知的

「ただ生き延びるために生きるってことを、どうしても受け入れられないんだよ。」
「残高に見合わない長生きは悲惨だから。」
初老に差し掛かった私にこの台詞がぶっ刺さる。

ついこの前まで若手の部類だった自分なのに、急に定年のテンカウントが始まり、いつのまにか会社の期待も次世代に向けられるように。
狭い会議室で会議をした後など「おっさん臭」が残っていないか気になる。夕方になると発しているような、、毎日「石鹸」で身体を洗うのは必須事項。
定年後の仕事は「ツテから付き合いであてがわれないと」どうやら無いのだろうな。さもなくば若者といっしょにアルバイト?プライドが耐えられるか。(私は儀助と異なり耐えざるを得ないのだが)
身体も急にあちこち壊れだした。いつ何がみつかってもおかしくない。
若い女性に対する振る舞いも今まで通りだと「勘違いおやじのハラスメント」になり兼ねない。好意ではなく、単に私の立場に対して媚びているだけ、もしくは気を使っているだけであることを決して勘違いしてはならない。それこそ儀助のように「立場を利用したハラスメントですよね」と教え子から冷や水浴びせられかねないぞ。自戒せよ!

老いや死は少しづつやってくるのではない。気づいたらそこまできているのである。いつの間にか老いているのである。
それに対して自分の意識はまだ大学出て就職したときの気分。若手のまま。年を取れば中身も自然と大人になるわけではないんだな。はじめて知ったよ。
周囲の「老いたら身の程をわきまえろ」「慎ましく、ひっそり生きろ」という無言の圧力はこれからもっと強まっていくのだろう。

身体や見た目の劣化&周囲の扱いの変化 vs 自分の意識。このギャップが「北との戦闘」なのかもしれない。
気をつけないといけないのは「北による侵攻」はいつのまにか始まっているということ。

「イタイおっさん」と呼ばれぬために、身の程をわきまえ、シャワーも3日に1回と節約し、おしゃれなバーや食材やワインを嗜むなどはイタイ行動なので慎み、少ない年金と貯金でひっそり隠れるように生きて、ただ「来るべき北からの攻撃」に何ら抵抗せず早々に投降するのが正しい老いた者の在り方か。

なんだかくやしいな。
「ただ生き延びるために生きる」は私も耐えられない。私は人間であり、達観した仙人ではないのだ。

最後に儀助が北に向かっていった姿が脳裏に焼き付く。北との戦いに勝利することは決してない。でもだからといって。。
自分の生き方の矜持を考える。

吉川晃司の金言を置く。
「80までカッコつけて、『あいつ死ぬまでバカだったな』と言われたい。」
「元気でエロくないとしょうがないでしょう、人間は。俺は『理性は間違うけど本能は間違わない』と思っている。」

※前半はお腹が空いてくる。焼き鳥と蕎麦が食べたくなった。
※料理、洗濯物畳み、冗長なほどのキチッとした生活描写は何を現している?
※そういえば隣の席の観客が加齢臭、空咳、背中曲がりのコンボ。リアルに老いを感じた。
※現実と夢が錯綜する構成。何が現実で、どこから夢なのか、わからない。
※河合優美、ここでも登場!しかし魅力的な話し方。
※モノクロ映画は情報が限定されて集中できて良いな。
※長塚京三さんって、Wikiみるとパリ大学に6年間も留学していたと!フランス史教授の雰囲気も納得!
※SMAPの中井君、木村君と同じ年齢。だからかいつまでも自分も若いと思っていた。中井君の事件、、考えさせられる。。

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momokichi

4.0「敵」は誰ものもとにもやってくる

2025年1月18日
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ニコ

4.577歳の元大学教授に襲いかかる敵の正体は幻覚か、それとも。。。

2025年1月19日
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笑える

怖い

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清藤秀人

うーん‥‥?

2025年2月21日
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難しい

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や

3.5げんなりする

2025年2月21日
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悲しい

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吉泉知彦

3.5自分で意味づけができる作品

2025年2月20日
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笑える

楽しい

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邦画野郎

3.0なんだか良くワカリマセン

2025年2月19日
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鑑賞方法:映画館

難しい

認知機能不全症一歩手前の高齢者が、孤独死までの晩年の日常生活と
幻想を映像化したドキュメントテイストなドラマ、で合っているのかなあ?

それを見たからって何て事もないわけで、怖い夢を見たので映像もホラーに
なったり、サスペンスになったり、セクシービデオになったり、でも非現実だよね。
で、最後どうなるのか、一応期待して待ってましたが、これがもう???なんです。
ラストシーンのあの一瞬に見えたのは誰だったのか? 死んだ筈の誰か?
そして、エンドタイトルの終わりで音楽がフェードアウトする中、聞こえてくる
生活音(水廻り、台所?)は何の意味があるのか???
これは、観客各々が勝手に想像するしかないのでしょうか?
こういうハッキリしない作品は嫌いなんですよ・・
長塚さんのファンなので期待しましたが、原作を知らないのが裏目に出て
理解できずに終わりました・・( 一一)
仕方が無いので、原作を買って読む事にします・・

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デブサイコ

4.0還暦目前の鑑賞者の感想

2025年2月19日
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Toshiya

3.5敵とは…

2025年2月19日
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ショウジ

4.5時間をおいてまた鑑賞したい映画

2025年2月18日
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鑑賞方法:映画館

これは観るときの年齢によって解釈が大きく変わりそうな作品。

カメラは通常客観的な視点で映すが、この映画に映し出される映像は主人公の主観。夢を白黒で見る人がいると聞くが、これはそんな主人公が見た夢(混濁した意識?)なのかしらとも思えた。

Xデーを決めて生きる主人公。しかし普通の人間に、日めくりの様に薄くなっていく自分の人生を見つめながら冷静に生きられるものだろうか。もし出来たとして、不用意に大金を失い大幅にXデーが前倒しになるような事態を受け入れられるだろうか。

そんな事を考えていると、Xデーを決めるという行為自体に生への執着を感じる。そして、それが性への執着とも重なる所に妙な納得感がある。

本音と建前、認知と非認知、客観と主観のギャップ、時間による変化。様々なことから生まれた矛盾に責め立てられる。その姿はセクハラという言葉の広がりに恐怖した当時の男達の姿を思い出させる。

そんなドタバタの末に主人公が口にした「春が来たら皆に会いたい」と言う一言。これがパンドラの箱から最後に出た希望の様に感じたのは楽天的すぎるだろうか。

それにしても、自分で作った自分らしさという体裁の中で悶えた男の遺言が何とも押し付けがましい内容だったところに、人というものの度し難い独善性が現れているようにも思えた。

焼鳥とハムエッグがとても美味しそうに見えた。お蕎麦、胡麻はすり鉢であてるが山葵はチューブを使うところに、生活臭のあるリアリティを感じた。

最後、遺言を開封した後のシーンはどう言うことなのか、残念ながら自分には理解が追いつかなかった。

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komasa

3.5生活が若干乱れていくのが妙にリアル

2025年2月18日
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鑑賞方法:映画館

元大学教授のお年寄りが一人暮らしする姿が描かれる序盤。炊事、洗濯、掃除をキチンと行う姿に悲壮感はない。むしろ美しく見えるくらいだ。教え子たちに慕われているのも大事な要素。教え子とは言え美しい女性と自宅で2人で食事できるだけで、相当な上級老人と言える。こうしたシーンが淡々と進むのだが、長まわしが少ないからなのか、不思議と退屈はしない。
さぁ、敵はいつ出てくると思っていたが、意外と出てこない。敵が襲ってくるという妄想だけでなく、様々な妄想が登場する流れだった。お年寄りだし、これはもうアレだよなと思っていたが、はっきりと認知症とわかるつくりにはしていないところがニクい。それでも、カップ麺をすするようになったり、服装が若干ラフになったり、儀助の生活が若干乱れていくのが妙にリアルだった。
最後まで観ると、バーで出会う大学生や教え子の女性でさえ妄想だったのかと思うほど、何が本当のことだったのかがわからないつくりになっていた。最後もよくわからない終わり方だったし。でも、観終わった印象は悪くない。これから自分にも似たようなことが起きうると想像すると本当に怖い。そう感じる映画だった。皆、老いであったり認知症に対しては恐怖しか感じないのだろう。だから、年寄りが主人公の物語はこんな怖い話になりがちだ。もう少し穏やかでハッピーな物語が増えてもいい。

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kenshuchu

3.5死に際がSFチックすぎて残念

2025年2月18日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

知性溢れる77歳の主人公に死は切実な現実の問題。そのあたり少なくとも70代未満の人もしくは思考を放棄した団体組織役員等の超高齢者には想像することは困難。一人暮らしの中で死に至る過程で自由を無くしていく苦難を省略してしまったのは作品として冗長になることを避けるためか。
ともあれ死は非現実なSFの世界と捉えるなら主役の演技力に支えられた興味深い作品だった。一つ付け加えるなら今後ともこうした一個人として死に立ち向かう知的高齢者の作品の創出を期待したい。

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林住期ルサンチマン

4.0深く考えさせられる

2025年2月17日
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鑑賞方法:映画館

とりあえず観た直後の感想としては、とにかく面白かった😂どこまでが現実でどこからが夢なのか、想像なのか?わからないが、そこは重要では無い気がする。その事を考えてると、まてよ?でもそーゆー事は?えっ?って事は?…とどんどん考えが膨らむ。きっとそーゆー事だろう。主人公は自分の死に際を考えて視野に入れて生活をしている。そんな時に彼の頭に浮かぶのはいったいなんなのだろうか?そして、敵とはいったいなんだったのか?考えれば考えるほど……🤔謎は深まるばかり。ただ、1つ思ったのは、この話は自分にも言えることで、自分自身も過去を振り返ると負い目や後悔、過ちを繰り返してるわけで、今後の人生どうして生きていこうかなと考えてしまった…まだ早いが自分が歳を重ねた時に死に際どうするのかと思う時がくるのかもしれない🤔💭

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映画大好き神谷さん

4.0老いゆくひとの生の姿

2025年2月16日
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鑑賞方法:映画館

なかなかの力作。
多くの人が抱えている潜在的・顕在的な不安を、独特の物語世界をもとにして映画で表現した作品——ということでいいでしょうか。

とりわけ中年以降の男性には(あるいは女性にも)切実に響くのではないでしょうか。

容赦なく迫り来る老いと、その先に待っている死。生きている限り誰もそこから逃れることはできません。
老境の生活の不安、将来の不安……。

この作品には、生々しいともいえる生の姿が描かれていると感じました。
生きるって、人間の生って、残酷だなぁ。
「敵」というのは、人間の「生」そのものなのかもしれないなぁ、なんて考えたりして。

何度も映し出される料理と食事のシーンが印象的でした。
食べるということは、まさに生きるということ。
それから、「音」も。主人公の発する様々な生活の音。生きているということは、音を立てるということなのだと今更ながら思った。音を立てなくなったとき、ひとは死ぬのだな、と。
情報量を絞ったモノクロの映像で表現することによって、それらの「音」が際立っていると感じました(これも監督の狙いであることは確かでしょう)。

主演が長塚京三というのもよかった。熟練の役者の演技は、安心して鑑賞ができました。

追記
それにしても、河合優実ちゃん。これだけ多くの監督がつかいたがるということは、やっぱり「持ってる」んだろうなぁ。相当に。
まあぼくも『サマーフィルムにのって』で彼女の魅力の虜になった一人ですが。いずれにしても“選ばれたひと”であることに間違いはないですね。

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peke

3.5敵は何処に?

2025年2月16日
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Yohi

4.0老いの恐怖をシュールに再現

2025年2月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

怖い

 前半は儀助の生活を淡々とスケッチする日常風景で構成されている。一昨年に観たヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」を彷彿とさせる作りで、特に大きな事件が起こるわけではないのだが、丁寧な描写の積み重ねに儀助の人間性、周囲との関係性が窺い知れて興味深く観れた。
 自炊にこだわり、コーヒーミルで豆を挽き、原稿を書き、時々行きつけのバーで酒を飲む。何の変哲もない日常だが、キャリアを終えた人間の暮らしとしては十分すぎる幸福ではないだろうか。何とも羨ましく観れた。

 しかし、そんな平穏な日々も、元教え子の靖子の登場によって少しずつ変わっていく。冷静で理性的な儀助が年甲斐もなく彼女に惚れてしまうのだ。よく”男は幾つになっても…”なんて言うが、まさにそんな感じでこれには苦笑してしまった。

 ただ、ここまでならただのスケベオヤジの他愛もない妄想で片付けられるのだが、問題はここからである。儀助の妄想はどんどん恐ろしい方向へと膨らんでいくのだ。

 もう一人、歩美という女子大生が登場してくるのだが、彼女もまた儀助の人生を狂わせるファムファタールとしての役割を持たされたキャラである。先の靖子についてはまだ妄想の内に己の欲望を具現化するだけで済んでいたのだが、彼女に関してはいよいよ現実と妄想の境目が見えなくなり、ついに実害を被るまでに至ってしまう。高齢者を狙う詐欺はこういう風に行われるのか…などと思ってしまった。この辺りから、この映画は虚実の曖昧さが加速してしく。ほのぼのとした前半からは想像もつかないような恐ろしいトーンが横溢し始める。

 本作は筒井康隆の同名原作(未読)の映画化である。現実と妄想、悪夢、幻想が交錯した後半の世界観は、いかにも筒井ワールド的な不条理劇となっている。リアリティを重視した前半の日常描写とのギャップが上手く効いていて、予測不可能な展開の連続に興奮させられっぱなしだった。

 監督、脚本は吉田大八。元々こうしたシュールなユーモアを作り出すのが上手い作家なので、筒井康隆の世界観との相性は合っているような気がした。思えば、出世作「桐島、部活やめるってよ」は不条理演劇の代表作と言わる「ゴドーを待ちながら」を意識した作品だったし、「紙の月」の宮沢りえはお金という幻想に憑りつかれたヒロインだった。現実と幻想が織りなすシュールな世界を描くことに、吉田監督はかなりこだわりを持っているような気がする。

 しかも、本作は全編モノクロというのも大胆なところで、監督のこだわりを感じる。一つの考え方として現実と妄想をカラーとモノクロで表現するというやり方はあったと思う。しかし、敢えてそうせずモノクロで通している。その方が虚実の境界があいまいになり、観客が儀助の視界を追体験できるという理由からこうしているのかもしれない。いずれにせよ、人生の終末をこうした不条理なトーンで切り取った所に新鮮な驚きと興奮を覚える。

 そして、本作は儀助を演じた長塚京三の巧演が光る作品でもある。これまではどちらかと言うと脇役が多い印象だったが、主役で伸び伸びと演じさせると、これほどドラマに深みをもたらす俳優だとは思わなかった。79歳になるということだが、晩年にこうした作品に巡り会えるというのは役者冥利に尽きるのではないだろうか。

 さて、タイトルになっている”敵”の存在だが、自分はこの”敵”がいつ登場するのか興味津々で観ていた。ただ、これが中々登場してこなくて悶々としてしまった。正直な所、少し勿体つけ過ぎな感じがしなくもない。もっと早い段階でその片鱗を匂わせていたら、更にスリリングに観れただろう。作劇上で不満が残ったのは、この1点である。

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ありの

4.0

2025年2月15日
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鑑賞方法:映画館

『敵』。面白かった。

終始モノクロで描かれる手法は、作品にとても合っていると思った。主人公の渡辺儀助は一人暮らし。きたるXデー(寿命)に向かって、貯金残高を計算し、ご飯を自分で作り、たまには友人と酒を飲み、それなりに丁寧な暮らしをしているように見える。だが、「敵がくる」というメールが届いてから、彼の生活はどんどんおかしくなっていく。

「敵」とはなんだろう? 私は「欲」だと思った。

妻に会いたい欲、
誰かと一緒にいたい欲、
教え子と寝たい欲、
何もかもが暴露されてほしい欲、
誰かに頼りにされたいという欲、
隣人がうるさくて早く死んでほしいという欲、
本当は寂しくて早く死にたいという欲、
欲があることを認めたいという欲……。

彼は自分自身を「真摯」で「誠実」で「真面目」だと勘違いしているがゆえに、これらの欲に襲われる。欲は次々と襲ってきて、彼に欲を認めさせようとする。

そう考えると、本当の敵とは「自分自身」だったのかもしれない。欲を認めず、跳ね除けようとする自分自身が敵だった。そう思えば、彼の余生そのものがまるで夢のようで、だから色彩を持たなかったのも納得できるような気がする。

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ともや

4.0この監督の味

2025年2月15日
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鑑賞方法:映画館

退職した元大学教授の一人暮らしの日常がモノクロームの映像で坦々と描かれていきます。何か起こるはず、と構えて見ていてもほとんど何も起こらない。眠気を誘うような心地よさを感じながら見ているうちにほんのわずかずつ不穏な空気が漂いだします。終局に向かって夢か現実かわからなくなるという体験を主人公と一緒に味わいました。過剰に不安を煽らない撮り方に好感を持ちました。ほかの監督が撮ったら全然違う作品になっていただろうと思います。ラストシーンの意味がわからなかったのですが、それも独特の余韻につながりました。

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むっち

3.0淡々とした日常が狂う

2025年2月15日
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知的

リタイアしても、独り身になっても、あのように自炊して、身の回りを綺麗にして生きたいね。

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Moto0615

4.5なかなかにすごい作品

2025年2月14日
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鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

興奮

「敵」が姿を現す前の段階で、モノクロの画面に引き込まれた。
本当に、俳優・長塚京三がこういう日常を送っているんじゃないか、と思うくらい自然な立ち居振る舞いを見せるのだ。
敵がどうだ、こうだ、というのはほとんど意識する必要はない。
描かれる、老仏文学者の妄想と行動が実に深みがあるのだ。
「敵」が出てくると、逆にそれまでの静かな流れがひっくり返される印象がないでもない。だが、その部分は前半の流れを台無しにするようなこともなく、味付け程度と思ってよい。
全体から見れば、たいへんに良い出来栄え、と感じた。
★5つつけてもいい、と思わないでもないが、パンフレットがペラペラなのに1000円もするのが気になって、それで★半分マイナス。パンフレットは立ち読みして買わなかったけどね。
平日昼間で、封切りから1カ月近くたつというのに客入りは半分以上あったと思う。
未見の人は、ぜひ急いで見に行ってほしい。

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町谷東光