トラブル・バスターのレビュー・感想・評価
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Netflix スウェーデン発 アクションコメディ クライムスリラー映画
Netfilx スウェーデン発 アクションコメディ映画
スウェーデン語原題”ATRUL” 。「台無し」という意味のよう。
主人公コニーがテレビ配送設置中にトラブルに巻き込まれる。あっさり有罪になり、刑務所で知り合った罪人に何かを手伝わせられるハメになる。
中盤には黒幕の存在が明かされる。そして、コニーはいかにして追跡を逃れつつ、証拠を探し出し、真実を公にする事が出来るのか?
ツッコミどころは満載であるが、コメディ映画なので…。
楽しい映画だった。
…………………
日本語版キャスト
主人公コニー:四宮豪、若手警察官ディアナ:有賀由樹子、上司警察官ヘレナ:園崎未恵、弁護士ハッセ:松川裕輝、罪人親分ノリンダー:玉野井直樹、スキンヘッド罪人ムッセ:木内太郎
プロの仕事
本作は、まるで『ダイハード』シリーズ4作品を1本に濃縮したような、
息つく暇もないスピード感とテンポが魅力の作品だ。
2分間のアバンから観客を物語に引き込み、
その後も猛スピードでストーリーが展開していく。
しかも、
この驚速展開の中でも、
主人公のまっすぐな(やや粘着質をほのめかし、それが離婚の原因?)
性格はしっかりと描き出されている。
本作の更なる優れた点は、
主人公の性格を、
直接的にセリフやシーン建てで、
表現するのではなく、
各シーンでの振る舞い、小さなしぐさ、
セリフ以下のつぶやき、
ちょっとした行動等、
さりげなく、
その、前のめりになりがちな、
性格を描き出していることにもある。
これは警官ではない主人公が頼りないながらも、
ストーリーを前進させるファクターの貢献にもなっている。
これは、
シナリオ作成において「見せ方」を重視する、高度な技術と言える。
この巧妙なキャラクター描写の裏には、
どのようなシナリオ作成のプロセスがあったのだろうか。
これはあくまで想像だが、本作の製作者たちは、
チェス盤のようなものを用意し、
それぞれのキャラクターを駒に見立てて、
複数人でアイデアを出し合いながら、
プロットを組み立てたのではないだろうか。
あるいは、小さなプロットをポストイットに書き出し、
壁に貼り付けて、前後、添削しつつ、
(小ハコ、ポストイット添削はよくやります)
全体像を把握しながらストーリーを構築していったのかもしれない。
このような多様な手法を用いながら、
サブテキストを豊富に盛り込み、
サブプロットを緻密に編み上げていく。
これは、
プロの凄腕シナリオライターとそれを支える強力なチームの
見事な仕事だ。
おおげさな言い方だが、
アクション映画の小さなパラダイムチェンジ、
コペルニクス的転回と未来の映画歴史家が言い出しても不思議ではない。
ワンダーシビックが、
スウェーデンでは現役か!
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