鹿の国のレビュー・感想・評価
全3件を表示
内容の薄い継ぎ接ぎドキュメンタリー
諏訪在住の者です。期待して観に行きましたが、内容の薄い説明不足の継ぎ接ぎドキュメンタリーで正直がっかりしました。メインは中世で途絶えた御室神事の再現なんだろうが根拠となる文献の解読や再現に向けた識者の説明の映像が殆んど無く信憑性に欠ける。破壊された仏像の修復についても諏訪に於ける神仏習合や廃仏毀釈の歴史についての解説が無いので(明治維新との言及はあったが)、知らないとなぜ破壊されたのか僧侶がなぜ今回諏訪大社を訪れたのか分からない。移住者の稲作シーンなんて必要あっただろうか。その尺を主テーマの掘り下げてに使って欲しかった。唯一印象に残ったのは実際に催されている諏訪大社の神事と諏訪の自然を撮った映像だけでした。
これは見ようによって神社側のプロバガンダに見えてしまう
鹿を殺すところも、映画なのだから、全てしっかり見せて欲しい。
「神事」の良し悪しを決めるのは一般人側の話だ。
私はどちらかというと、神事に寛容な方だと思う。むしろ伝統あるものをこういう時代だからと、無理に変えたいなどと思わない。一人一人がよく考えればいい話だと思っている。しかし、この映画の作り方では、“伝統は素晴らしい”ではなく、神社側が作らせたのか?と邪推してしまう。
余計なナレーションや音楽を入れず、鹿と人間との間に培われて来た共存関係を深く見たかった。神事を見せたかっただけ??
よく分からない映画だった。またドキュメンタリーから脚が遠のく作品を見てしまった。
せっかくいいドキュメンタリーがあってもこれではね。ドキュメンタリーは画作りじゃないんだよな、と再認識。
普通に良い作品ですが、これNHKスペシャルで良くない?
諏訪大社の祭事を撮ったドキュメンタリー。
諏訪の祭事の中でも特徴的な、鹿の生首を祭る「御頭祭」や、今は失われている「御室神事」などを中心に、稲作と狩猟、神道と仏教、在家と神職、など諏訪の美しい自然と、そこに生きる人々を描いた作品。
一番興味深かったのが、明治の廃仏毀釈から途絶えていた諏訪大社と寺方との合同イベントが復活している、ってこと。今後、神社仏閣も少子化に悩まされることだから、もっと広めるべきですね。明治時代のアホな政策なんて無視してok。
諏訪は、肉食が避けられるようになった江戸時代でも「鹿食免」というお札を出して狩猟を守ってきた伝統も興味深い。室町時代の神事だった御室神事の再現も面白かったです。
ただ、とても良い作品なのですが、これを映画にする意味って?NHKスペシャルでよくない?
まあ、そのおかげで観客層が増えたのかもしれませんが、物足りないですね。
全3件を表示