「プロデューサー、ショーランナーのパラダイムチェンジ」CTRL 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)
プロデューサー、ショーランナーのパラダイムチェンジ
PC上の世界を舞台に、
AIがニセの暴走、
世界中で同様の現象が起きている可能性を、
示唆するような内容の作品だ。
「search/サーチ」や
「THE GUILTY/ギルティ」のように、
限られた空間での物語展開ながら、
テンポの良い演出と、
AIと個人データというテーマの深掘りによって、
観客を惹きつける。
特に本作が革新的なのは、
映画制作、興行の根幹を揺るがすような試みを行っている点だ。
デジタルカメラ、AVID編集機が登場して以降、
映画制作はデジタル化が進み、
本作ではその流れをさらに推し進め、
場所や予算に制約されることなく、
AIを活用した一人での映画制作と、
興行を個人でも可能にするという、
youtube、インスタ等SNS配信との差もあり、
本作の構造そのものがインフルエンサーそのものが、
映画監督、ショーランナーにとってかわり、
既存の映画業界の枠組みを超えた新たなビジネスモデルが生まれる可能性も示唆している、
これはリュミエール兄弟以来の大きなパラダイムチェンジだ。
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