金子差入店のレビュー・感想・評価
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綺麗にまとまりすぎてる
北村匠海がすごいらしいと聞いて観に行ってきた。想像以上にすごかった!作品自体は、初監督作品にしてはすごい!!!でも、なんだろう、主人公家族がいい人達すぎるからなのかな、いまいちリアリティ感がなかった。泣くシーンで泣けなかったのが残念。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ “おかしいのは世の中の方よ”まさに正論。やっぱり女は強い。男はすぐ粉動されるからダメだね。それだからドラマになるわけだけれども。「差入れ屋」を取り上げたアイデアの勝利。
①最初に思ったのは“真木よう子、鼻いじった(整形した)?顔、ビミョーに変わってない?”ということ。「整形疑惑の芸能人」を扱ったYouTube の見すぎかも知れないけれども。
しかし、観ているうちに気にならなくなった。「差入れ屋」という稼業をしている一家のぶれないオカミサンとして背景に溶け込んでいるようで要所要所で存在感を発揮する。やはり並みの女優ではない。
②かなり凄惨な事件を扱いながらも陰惨な印象が残らないのは善悪どちらにも偏って肩入れしない脚本と演出のお陰だと思う。
③差入れする相手である収監者にこんなに肩入れしてたら商売にならないとは思うけれど、映画にする為には少し話を膨らませないとね。
④本作には色んな母親が出てくる。名取裕子の男にだらしない自堕落な母親役には少々驚いた。若い頃はすました役柄が多かっただけに。でもそこは年の功か。見事に違和感なく演じていた。ラスト、こんな母親でも少し母性は残っていたのを寺尾聰の台詞で間接的に語ったのが良かった。会わずにアパートのノブにイチゴの入ったビニール袋を掛けただけにしたのも良い。上の台詞を直接本人の口から言わせたりアパートの入り口で会ったりしたら雰囲気ぶち壊しになっただろう。余韻ある語り口はどんな映画でも宜し。
殺された女の子の母親。演じたのがあまり顔馴染みのない女優のさんだと思っていたらNHK朝の連続小説『風のハルカ』のヒロインの子だったとは。当時毎回観てたのに。面影全くなし(私が忘れてただけなのかも知れないけど…)。役に戻ると、この母親も被害者なのでこんなことを書くと冷たいようだが、私は子供がいないけれども、もし父親ならこんな小さい娘を夕方一人で塾へなんか行かせずに必ず付いていくか送り迎えするけれどもね(いくら日本が表面安全な国でも)。リアクションが被害者の母親が取りそうな範囲を出ていなくて、この母親役が一番平凡。
“ああ、この子そのうち通り魔が何かに襲られて死ぬんだろうなァ”と最初からわかってしまうところが、最初からそういう意図だったのか、それとも脚本と演出の弱さなのか。
娘に客を取らせていた信じられない毒親を通り越して鬼畜のような母親。多分悪いとも罪の意識もなさそうだから殺されても当然ぐらいだけれども知らない女優さんだけれども殺され方も含めてインパクト大。でも実際にこんな父親(こちらはどちらかというと性的虐待の方だけど)・母親がいるから絵空事ではない。
どんな映画のどんな役柄でも安定感抜群の根岸季衣扮する母親。最も難役であろう(だからこその配役だろうけど)。
息子に罵倒されても何も言わず固まっている姿に始まり、マスコミへの対応の二面性。完全武装して金子差入屋に来て“他人の子供を殺めるなんて”と泣き崩れて可哀相な母親の姿を見せたと思ったら(帰り笑顔だったところを見ると、可愛いのは自分の子供だけで殺された子供のことは何とも思っていないらしい)、“差入れをするのは当然の権利です”という言葉尻をとらえて「権利」ということばを盾に急に攻撃的に豹変する姿(こういう人居るけど)。最初は人目を気にして完全武装して金子差入店を訪れたのに、最後にあった時はキレイなベベ着て化粧までして平然と顔をさらしている。かなりエキセントリックは な性格で息子がああなったのも貴女のせいじゃないの?と言いたくなる。表面は辺りいっぺんの台詞だけなのに佇まいだけでそんな母親像を活写する流石は根岸季衣。
⑤北村匠海。『君の心臓を食べたい』の時は“わあっ、ヘタクソ!!”と思ったし、『とんび』『悪い夏』の時もも一つだったのに、NHK朝の連続小説『あんぱん』を観ていたら知らぬ間に上手くなってると思っていたら、本作でも微妙な顔・首の動きと目の演技とで最初は北村匠海とはわからないほど役になりきっていて、役者ってある時期を境に化けるもんだな、とつくづく思った。
“貴方の価値観で僕をはからないでください(だったかな?)”という台詞自体はこれまた正論だけれども、彼自身の価値観にはモチロン共感も共鳴も出来ないけれども、最後に(観客にとっても)不思議だった右目の秘密がわかったとき少し彼の内面が覗けた気がした。
ただ、何故殺人を犯したのかとの金子の質問に対して「働きアリの法則性」を持ち出して来たのか、がよくわからない。彼が犯した犯罪の説明にはならないと思うのだが…それが偏向した思想の流れから産み出されたものだとしても。
⑥岸谷五朗。最初に登場したときの、如何にもその筋の人らしい目の演技が凄い。
ただ、初めて口を開いたときキレイな標準語だったのに少し違和感。エリートヤクザだったのかな。
A)極道であること B)二ノ宮佐知が何回門前払いされても面会申請を続けたこと C)二ノ宮佐知がずっと口を利かなかったこと、これらが真相に辿り着くのを難しくした筋立ては中々良かったが、真相がどこかで観たか聞いたかしたものと変わりがなかったので正直衝撃度にかける。
ただ、母親が死んだとき二ノ宮佐知がうっすらと微笑んだところが本作で最も怖く又最も心動かされるショットだったかも知れない。
このエピソードが本作で最も作り物臭いし、岸谷五朗扮するヤーサンが唐突に良い人になるのもやや不自然だけれども、片や人生の大半を世間の日陰者で過ごしてきた人間が一生に一度人の為に自分を犠牲にしたことと、何不自由なく生きてきて(親からの偏った育て方があったにせよ)偏った価値観をとらわれて大量殺人を犯した若者とを対比させたいための作劇なのかも知れない。
また、本作を貫く主題から考えると“世間”というものが作り出した「モンスター」という意味付けもあったのかも。
二ノ宮佐知が自白しないことも、金子が真相を知りながら警察に告げないことも通常の考え方したら(良識ってヤツ?)罪だけれども、彼女が母親にされたこと、人生が始まったばかりであること、を考えるとこれはこれでで良かったのかもと思わせてくれる。
二ノ宮佐知も、自分が本当のことを言えば、自分を守ってくれた大人達(金子は彼女とヤーサンの前で“墓場まで持っていく”とまで言ってくれた、ヤーサンの耳には“言って!”“ごめんなさい”という最後の叫びが届いたのかどうか…)に多大な迷惑をかけること、想いを踏みにじることを理解したのだと考えたい。
⑦こういう商売をやっている主人公を前任者の叔父(寺尾聰)のような温厚な人物ではなく、何かとキレやすい人物に設定したのも良い。親近感がもてる。私も世間には温厚な人間だと見せかけているが、実はキレやすい。主人公の様に頭に血が上ると思わす手が出る事が過去にまま有った(幸い刑務所に入るような暴行まではしなかったけれども)。
だから主人公の成長物語にもなっているのも好感が持てる。
⑧最後の最後、割られた鉢植えと黙って片付ける金子の下半身だけの姿を写して、変わらず狭量で陰湿な「世間」というものと、それに負けずに差入れ屋を続ける金子の意思のようなもの、金子差入店の日常は変わらない、ことを一瞬のシーンで物語たって見せる良いラストだったと思う。
東京リベンジャーズの絡みでしょうか‼️❓
監督初めてで初脚本、だからとゆうわけでもないだろうが、脚本と演出はよくわからない、なんでサイコパスの7人殺しが不幸な過去ですらない、児童売春防止に強盗殺人偽装とか、主人公の前科の傷害の中身がうやむやとか、思い付きを映画にした様にしか思えない。ただ、出演陣は豪華だ、リベンジャーズの助監督が監督になりリベンジャーズの主演にサイコパスの役を頼んだのだろうか、演技を観るだけでも満足です。ただ、主役の彼は、叫んでるだけの人では無いです、機微を演じれる人なので演出が残念です。サイコパスの親もサイコパスでなるほど。最後に、あの女子高生役の女優さんの名前川口春奈と勘違いしてました。考えたら深いかもしれないけれど、私には刺さりませんでした、ただ、俳優はみんな良い演技でした、ありがとうございました😊😭
差入店という仕事…⭐︎
拘置所・刑務所などに収監、収容されている受刑者などに代理で差入れする仕事があることをこの映画を見て初めて知った。
冒頭から時間が前後するので、少々疑問符?を何度も感じるけど全体的に重苦しい物語。
差入店を営む丸山隆平演じる金子真司の息子の幼なじみの女の子が殺されてしまう事件から
話しが語られていく。
差入店という仕事に対する偏見などが事件によってどんどん浮き彫りにされていき、
金子の息子がイジメにあったりとそうだろうなというパターンの展開。
そんな中、妻役の真木よう子の聡明さ冷静さが素晴らしく、叔父役の寺尾聰も良い味を出している。
他にも甲本雅裕、根岸季衣、岸谷五郎、名取裕子など芸達者揃いの配役で飽きさせずに見せる。
でも、なんと言っても個人的には特殊メイクで犯人役になった北村匠海。
最初似ているけど違うか⁈と思うくらいサイコパスな演技。
最後まで見ても、テーマらしきものがあまり感じられずに犯罪映画か親子の映画か結局何が
描きたかったのか良く分からずちょっと印象がうすくなってしまった。
ずっと考えてしまう
いきなりラストの感想になりますが
エンドクレジット後の植木鉢のシーン
これからもずっと他人の悪意や偏見はなくならず続いていくのだろうけれど、それをいちにち一日片付けながら、強く生きてる息子くんの足だけの描写が秀逸だと思いました。
お花も絶えることなく。
重いと見せかけて実はハートフルな物語なんじゃないかと思っていたのですが、そんなことはなく、重いものは重いまま、解決しないことはしないまま、しばらくはずっと考えさせられる余韻を残す物語でした。
なので力強いエンディング曲はミスマッチかなぁ?と感じました。
希望、にボリュームはあまり必要なくて、ほんとに鉢植えのシーンくらいの希望の暗示が良いなと。
北村匠海さんの悪役はよいですね。サイコな役柄は逆にカッコよくなってしまう映画もありますが、そうしなかった。それがとてもリアルで、訴えたいことが明確で、良かった。だってすごく薄っぺらだった。深い闇というよりは、中2病だった。片目は虐待の暗示ですらなかった。
それでないと理不尽さに説得力が出ませんから。
色々な形の理不尽が散りばめられたモヤッとする映画です。褒めです。
岸谷五朗さんが久々にバリっとかっこよかったです。
子どもは親を選べないが
この映画にはいくつもの親子が登場するが、子どもは親を選べないことを改めて思う。しかし、毒親だとか、親ガチャに外れたと言っても、自分の人生を変えることはできない。親子を含む人間関係の悩みや問題を断ち切るのは、人の優しさや思いやりである。佐和の親を除き、どの母親も子どもを大切に想っているのに、何が彼女達の歯車を狂わせるのか?美和子の考えや行動も、一歩間違えば、和真を不登校や引きこもりにも、犯罪者にもする危険性をはらんでいる。
北村匠海だと初めは気づかず、NHKのあんぱんとは全く違う役柄。最近の事件のニュースを聞いて、こういう人は増えていくのだろうと思うが、本当に怖いのは善人のフリをして、植木鉢を壊していく人たちかもしれない。
逆境の中で誰と出会うか
幼少期から虐待を始めとする難しい養育環境で育ってきた人たちの中に、感情のコントロールが困難な人は決して少なくない。
主人公の金子もきっとそうなのだろう。あの激しい感情の起伏は、人によっては理解できないのだろうが、逆境的な環境を生き抜いてきたとすれば当然とも思う。
そして、たとえ逆境的な環境で育ったとしても、その後の人生でどんな人に出会うかによって人は良くも悪くもなれるのかもしれないな、と。
差入店という仕事も興味深かった。加害者に対する支援、援助はなかなかに受け入れ難いものだが、加害者が再び罪を犯すことなく更生するには、ある種の権利を保障することも必要なのかもと考えさせられた。だからと言って小島の母のように権利を振りかざすことを良いとは思わないが…
思いのほか重たいテーマだったが、見て良かったとは思う。
淡々と生きていくということ
刑務所の近くに住んでいる。敷地のすぐ横に一軒の差入店がある。入口はいつも閉ざされ、窓もカーテンがかかっているが隙間から飲料の段ボールや雑誌のラックが見える。客は見たことがない。おそらく差し入れの注文などは電話で済ますことが多いのだろう。
刑務所の中にいるもの(加害者)と、外にいるもの(被害者やその身内、加害者の身内)をつなぐ役目の話である。弁護士もそうなのだが「差入屋」という耳慣れない、そして弁護士より立場が弱い職業を持ち込んでいて面白い。おそらく実際の差入屋の機能をかなり膨らませていそうだけど。
事件としては2つ。金子の息子の同級生を殺したサイコキラー小島高史(北村匠海)の事件と、自宅で売春をしている女を殺したヤクザ横川哲(岸谷五朗)の事件である。小島の事件は彼の母親が、横川の事件は被害者の娘が、それぞれ面会を申し入れているがいずれも拒否されており金子にお鉢が回ってきて苦悩することとなる。
小島の母親こず江(根岸季衣)の言動が凄まじい。世間への申し訳なさと息子への愛がないまぜになっており、同情をみせた(と理解した)金子に対して極めて高飛車な態度をとる。このことを初めとして、この映画では、被害者側が、加害者側が、さまざまな顔を見せる。犯罪は取り返しがつかず殺されたものは戻らない。だから被害者と加害者は永遠に折り合わず、許す、許されるということもないし、報復することもできない。結局、被害者も加害者も、折り合いがつけられるのは自分に対してだけなのである。
金子自身、迷惑な母親を抱えており、また自分の職業のために息子が学校でイジメにあう。(これは本当にあり得るのだろうか。設定のための設定である気もするが)だが彼は小島に対しても、横川に対しても、職分を果たそうとする。それぞれへのやり方は違うとしても。多分、自分の心に正直に、でも淡々と生きることに自分として折り合いをつけた心境からだと思う。
エンドクレジット後に、金子差入店の前に置いてある白いパンジーの鉢植えが割られている場面が挿入されている。白いパンジーの花言葉は「心の平安」。まさしく金子の心境である。でも、それが割られているということは、世間との戦いがまだ続くことを暗示している。やりきれない思いであった。
父性が救う
こんな職業があるんですね
更生後の前科者がするにはうってつけの仕事です。
真司とその母、小島家の母と高史、美和子と和真、そして二宮佐知とその母
子供は母の影響にどっぷりつかって成長するんだとつくづく思った。
影響を受けた子供がどんな風に消化して成長するかは、子供の個性と子供自身の思索と、周囲によるだろう
毒母のせいで闇に落ちかけたコドモたちを救ったのは、大いなる父性を持った大人たち。
真司には叔父・星田、二宮佐知には横川、そして真司と意外なことに弁護士の久保木。
毒母では当然なくむしろ賢母(かつ良妻)だが、きれいごとばかりの聖母のような美和子に個人的に違和感。
社会が悪くても自分のほうで折り合いをつけるべき、という考えは現実的なようだがせめて子供は守ってやらなくては。息子がいじめられているのを知りながら何もしないどころか相手の肩を持つような発言に、思わず「はぁ!?」と声出てしまった。息子がいじめを苦にしていたのではなく、いじめられている弱い自分を恥じていたのを見抜いていたからなんだろうか。いじめを知った父の真司はなりふり構わず学校に怒鳴り込む。やりすぎでひやひやするが、学校は事なかれ主義だから多分大事にはしないだろうし、結果的に息子へのいじめが公になったし、いじめっ子たちはビビッてもう和真に手出ししないのではないか。
父親である真司は、行動で息子を守った。
小島母が叫ぶ、「私は20歳まで息子を『育て上げ』ました」
確かに、彼女があんな風に育て上げたんだと思う
世の中には親がどれほど手を尽くしても矯正できないサイコパスな子供はいるが、高史は母親が育てたように育ったと思える。
密室で母に育てられたらしい小島高史には、父性を持った人と会う機会がなかった。
社会が悪いのか、自分の責任なのか、ケースバイケースで一概に言えるものではないし、どちらに責任があるにせよ、大事なのは、ではどうしたら良いか、のほうだ。
父性は、コドモを社会的にうまく生き延びられるように育てる、導く、手助けする、もののように思える。どうしたら良いか、を伝え、実践するのも父性ではないか。
多分、社会経験によるところが大きいと思うので、母親が父性を持っている場合もあると思う。
胡散臭げな弁護士の久保木が、「良心」に沿って仕事をしていること、そして警察(検察?)との間で、二宮佐知の事情をくんで、売春の件には触れないことで了解したとか、その昔の八百屋お七の「お前はたしか14歳だったな」みたいな人情判断があるなら、公的機関も人間も捨てたもんじゃないと思いました。
佐知の横川への面会が門前払いだったのは、面会した佐知が余計なことを言って彼女が追及されないようにという配慮だったんではないか。
もしそうなら、他人や社会は意外と温かいなと思いました。
丸山くん、好演。
真木よう子さん、いつもとイメージが違ってて似ている他人かと思いました。
役作りのためなんですかね
岸谷五朗の横川の漢気に、惚れました。
地味めのタイトルとは裏腹に、強烈に気持ち揺さぶられましたー。
2025年劇場鑑賞6本目は「金子差入店」〜差し入れるのは小さな希望〜、観て来ましたー。地味めのタイトルとは裏腹に、強烈に気持ちを揺さぶられる重厚なヒューマンサスペンスです。
刑務所や拘置所で勾留された人への差入を代行する「金子差入店」。
犯罪加害者とその家族にほんの少しの支えとなって寄り添う「代行屋」金子真司(丸山隆平)。金子自身も犯罪加害者として勾留経験を持つ。時に自分の仕事の意味に疑問を持ちながらも、小さな希望を届けたいと淡々と仕事をこなす。
もって行き場のないやり切れない気持ち、救いようのない加害者の態度やその家族の対応に翻弄される。ある犯罪者への差し入れをきっかけに、自分の妻や子供までが誹謗中傷に晒される。その激しい葛藤に観ている私の気持ちまで大きく揺さぶられました。一体自分は何のために、誰のためにこんな事をやってるんだろうか? そのやり切れなさに、観ていて本当に気持ちが辛くなりますです。
真木よう子さん、北村匠海さん、岸谷五朗さん、寺尾聡さん、共演者の役者さん達の素晴らしい存在感が作品をさらに引き締めています。
あー、しんどかった。今日はミッションインポッシブルにしとけば良かった。笑笑。
真木よう子さん…いぃですねぇ。
知らない世界が観れました
店主の妻の強さに救われました
丸山さん演じる金子真司は拘置所に差入れを届ける差入店の店主。彼を信じて支える真木さん演じる妻美和子。真司、そしと彼の母に対する美和子の包容力と強さは母として尊敬します。
この映画に母親が5人出て来ますが、いわゆる毒親が3人。自己愛が強く男に依存する母。殺人犯の母、娘を売った母。
母に愛されなかった子どもの孤独と絶望。
「母」がこの映画のひとつの大きなテーマ。
真司の過去を全て包み込み、世間に何と言われようと自分のすることに誇りを持て。悪いのは世間だ。偏見や嫌がらせにも屈しない、被害者にならない美和子の強さに真司も彼と関わる人々も救われます。この愛情の連鎖がもうひとつのテーマだと思います。
人は弱さとどう向き合うか。どう支え合って生きていくか。観終わってそんなことを思う、良い映画です。主題歌の「抱き合えばわかる」「信じる以外に希望はない」が響きました。
投げ捨て感
拘置所や刑務所への差入を代行する金子差入店の店主と家族、そして彼らに関わる人たちの話。
赤ちゃん預けて面会の過去から始まり、あっという間に時間が経過してる?からのあれ店名違うの?と思ったら金子差入店???
ちゃんと観ていけばわかるけれど、こういうわかるから良いだろ的な感じあまり好きじゃない。
そしてクソ母親と嫁の行からのその言い分とか、序盤から悪い意味で個人的感覚とズレが…。
なんだか話しも横にのペっと広がってテンポが悪いし、作り手のこうすれば響くんだろ的なものを感じるし、その割に前述の様なズレを他にも結構感じるし投げっぱなしも多いし。
そして、オリジナル脚本とのことだけれど、どうも既視感が…拘置所の制服ガールの行とかはそんなにある題材でもないと思うけれど、それでもやっぱりどこかで観た気が…。
一つ一つの話しの題材は悪くはないけれど、上手く繋げられていなくて盛り沢山だから長く感じるし、ぶつけた感情をあっさり引っ込めたり流したりで以降触れずというところが多くて、あまり響かなかったかな。
それにしても、滑舌悪過ぎるのはもう少しがんばれってくれ。
毒親
世間が悪い
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