「変わった視点からの犯罪ドラマ」金子差入店 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
変わった視点からの犯罪ドラマ
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差入店って何屋かと分からず気になって鑑賞、いきなり大声暴言のセリフ頻出は思わず耳を塞ぎたくなる不快な演出でちょっと引いてしまいました。
差し入れは仕事仲間や依頼先などに感謝や慰労の目的で茶菓子や飲食物を寄贈することでしょうが、金子差入店は刑務所の服役者への差入店、刑務所は受付は平日昼間だけで飲食物はダメですし品物や量にも制限があるので専門店があるのでしょう、ただし、映画の様な手紙や面会を代行するサービスは行っていないそうです。
脚本・監督の古川豪氏が「差入屋」という職業に出会った経験から着想を得て、11年もの歳月をかけて執筆した完全オリジナル脚本、初の長編監督作品だそうです。当初は犯罪ものに恰好のネタと思っていたが自身に子が出来たこともあり家族ドラマの要素が高まったとのこと。
主人公の金子も暴行で3年の務所暮らし、前科者には就職が難しいこともあり叔父の経営する差入店の後を継ぎ夫婦で差入業に勤しみます。職業柄ご近所さんの評判も微妙で奥さんや子供の学校でのいじめなど問題を抱えています。
近所で息子の同級生の幼い女子が殺された事件の被告への母親からの差入れ依頼や、家庭売春絡みで母を殺された娘の犯人への面会支援など仕事柄のサスペンスが絡みますから、ちょっと変わった視点からの犯罪ドラマでした。
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