「無理のある話」金子差入店 新れいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
無理のある話
■無理なところ一つ
息子の幼馴染みを残酷に殺害した犯人への差し入れは流石に普通できないだろ、そうつっこみたくなりました。
仕事って選んで良いと思いますよね。奥さんが苦しんでいる旦那を受け止めないばかりか、追い込んでいるようにしかみえない下り理解に苦しみました。
仕事へのこだわりとは話が違いますよね。人間は機械ではありません。身近の人に関わる犯罪者に関わるのは嫌なのがあたり前です。
もともと服役していたような精神的な弱さのある主人公ですよね。自身で自覚しているなら、逃げられる事は逃げる、避けられるストレスは避ける、というのがあたり前の学習能力であり、生きる工夫なんですよね。
奥さんが支離滅裂。これでは又犯罪者に成りうるよ。主人公がひたすら可哀想でした。
かりんちゃんのお母さんは、包丁持って入ってくる位なのに。なんでその差し入れできるのか、不思議でならなかった。そして犯人のお母さんもめんどくさいタイプだしね。だから主人公がいつか刺されるのかなって、最後までそこばかり心配して見てました。
■残酷シーンきつい。
重ねますが、かりんちゃんの殺害はきつい。かなり残酷シーン。そして後の母親殺害と殺害シーン激しい。
■もやる話一つ
母親に売春させられていた娘は、自分で殺したと言っている。それ抱えたまま生きて行けるものなのかな。
■時折素晴らしく感じたのは「家族団らん」シーン。懐かしく素晴らしくおもえる。手作り弁当。毎日の温かな食事。高校生少女との食事、団らん。温かかった。
いろいろ考えさせられる映画とは思います。題材は良いが、描き方が勿体ない印象でしょうか。
コメントありがとうございました。
自分も、監督自身は、世間の偏見を何とかしたいという気持ちから今作を11年もかけて脚本を書き、映画化されたとは思っています。ただ、偏見や差別は、受ける側の強いも弱いもなく、純粋にしている側が当事者です。なのに、最後どうして大きくなった息子に鉢植えを片付けさせて終わったのでしょうと思ってしまいました。家族の理解はおっしゃる通りで、そのメッセージは伝わりました。長々とすみませんでした。