「良かった」金子差入店 頑張れ福浦さんの映画レビュー(感想・評価)
良かった
今年観た映画の中で一番いい作品に思えました。
正直、この映画を観たくて観た訳じゃなくて、休みの日に映画を観ようと調べたら他に観る映画が無かったので観ました。
少しこの映画に関して、家族にいやな出来事が起きると言う情報があったので、その手が苦手な自分は不安でした。
そして、いきなり赤ちゃんが泣いている場面からで、初めから虐待かとギクリとしました。
しかし、初めの刑務所で面会シーンの男女が、後の店の店主と奥さんとは気付きませんでした。
あの気の弱そうな旦那さんが、暴力沙汰で刑務所に入っていたのが、その後差入れに行った殺人犯の話で知って、始めのシーンで面会の女性に暴言を吐いていた男が同一人物とやっと気付きました。
自分が母親から、愛情無しに生きてきたので自分の子供は愛情をかけているのでしょう。
子供がいじめを受けて、知った途端に学校に行くのも自分はたいしたものだと思えました。
更に、この奥さんが旦那さん以上に立派な人です、
常に旦那さんのフォローをして、旦那さんを認めて旦那さんを真に尊敬しているのが分かります。
そして、その奥さんからの言葉から自分が自分の仕事で、関係の無い女の子の思いを職を失う覚悟で叶えてあげる場面は正直泣けました。
岸谷五朗のヤクザも良かった、ヤクザの世界で仕事をして、刑務所から出てくればそれなりにいい目に会える所が、組自体が無くなって、頼るべき女房は売春婦になり、我が子まで売春を強要させていた、絶望な気持ちになるのも分かります。
あの女の子は、岸谷五朗が自分の父親だとは知らないと思いますが、自分を地獄の生活から救ってくれた、そして、殺人の罪を被ってくれた恩人だと思っているんでしょう。
もう、生きる希望も無くしている岸谷五朗も、あの女の子の生きて下さい、ずっと待ってますの言葉は岸谷五朗に生きて行く希望を与えて、出所したら良い人生を送れるんじゃないですか?
あの差入れ店の旦那さんみたいに。