「観て良かった!誰かの為に寄り添える 人の繋がりとやる意味を知る。」金子差入店 The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
観て良かった!誰かの為に寄り添える 人の繋がりとやる意味を知る。
囲われた拘置所。訳があって拘留者へ親族より依頼されて差し入れ業を行う人。
それが 金子差入店である。
へぇ~ そんな職業が有るんだと言う思いが最初はした。
今日は「金子差入店」を観に行きましたよ。
出ている俳優陣はどなたも凄い!
大御所の方多目ですね。
最初 パッとチラシ見た時 主は濱田岳さんなのかと。
だが違った、丸山隆平さん(SUPER EIGHT)でしたね 良く見たら。
ちょっと心配したけど全く大丈夫。両脇に前後を大御所ベテランさん達が支えてて
そこの連携が功を奏したと感じます。
社会の抱えてる闇を描いており、加害者と被害者。そのどちらでも無い家族。
一見無関係に見えるが 加害者側への援助支援をお金を取って業を行うと
被害者から見れば その支援が仇となり、敵視されてしまう。
この関係性を見事に描いています。
つまり 人の心に抱えている弱さですね これは。
ちょっとした行動が理不尽になって行く様が描かれてます。
この差入する人に まさかの焦点を当てた作品が生まれるとは 立派な取り組みに感じますね。
こう言う視点的作品 好きですわ。
映画”正体”とかは 面白がってカッコつけてる感じするので好きじゃないですね。
(感じた所)
・出だし 主の金子真司が拘置所にいて、妻(美和子役:真木よう子さん)が差し入れしてる場面がある。
そこで 子供が生まれた事を知るのだ。
大半差し入れは許可されないが、情報だけは伝える事が出来る。
自分たちの子供を夫に抱かせたら、きっと命の大切さを知って真面目に生きて行くだろうと 妻の思いが有って そこは見事な狙いだったと思う。
ただ この場面、丸山さんが力入り過ぎて 誰か??分からんかった。
ここの流れ もうちょっとアシスト表現欲しかったかな。
編集が粗く切り替わるんで、その波にこっちが最初感情 乗れなかったです。
・どうしようも無い母(金子容子役:名取裕子さん)の存在。
お金をせびって来ては 若い男に貢いでしまう母親。
真司は母を絶対に絶対に許さない。心の底から憎んではいるのだが。
ある時 叔父(星田辰夫役:寺尾聰さん)から この家業の話を聞いた。
まさか身内のお前が拘置所に入って そこへ差入するとは思わなかった、
でも そうさせたのは、お前の母親の ”何か差し入れでもしてあげたら”
その言葉が有ったからだった。未だに代金は払ってくれて無いけども・・・。
ここの 話、実はジ-ンと来るんよね。
母の感情がやっぱり存在していた証拠なんよね。そう思う。
それを 真司は知って、憎む母の事を理解して 生きて行くのだと思うのよね。
人が憎く思う(成る)前は やっぱり相手は普通の感情の持ち主と思うのよ。
この思いが、学生を殺す殺人者(小島高史役:北村匠海さん)にもあって、
また 娘へ強制売春させていた母を殺す殺人者(横川哲役:岸谷五朗さん)にもあってなんだと感じますね。
最後に小島の話相手に成って行く~ 金子の姿をみて その理解を得たんだと思うんだな。
・拘置所の管理官への手渡し場面。
ここの 金銭渡して融通させていた場面は ダメですね。
現実問題、有るのか無いのかって言ったら 無しでしょう。当たり前ですが。
気心加えてたと成ったら大問題。作品だから良いけどもね。
でも これを駆け引きにして 二ノ宮佐知(役:川口真奈さん)を
横川哲に面会させる手にでるのだ。
金子のそうしなきゃ ダメだと言う思い、誰かの為に 何かをする。
その強い思いが そこに在ったと感じます。
中々 パッと見では避けられそうな作品テーマですが
ご興味御座います方は
是非 劇場へどうぞ!!
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