金子差入店のレビュー・感想・評価
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エンドロール後に語られる現実が大切なのかも🧐
刑務所や拘置所への差し入れを代行するご職業のことを「差入屋」というらしいです。まずそのようなお仕事があったことに驚きましたし、そこに着眼して映画化したのはとても面白いなぁと思いました。「東京リベンジャーズ」シリーズなどの助監督を務め、本作が長編初監督作となる古川豪監督が自らのオリジナル脚本でメガホンをとった作品とのこと。監督の今後の作品も楽しみです♪
ストーリーは盛りだくさんで、観る人がみるとそれぞれがやや中途半端に感じられるかもしれません。賛否分かれるところだとは思います。前科持ちの丸山くん演じる金子真司の仕事は、刑務所や拘置所への差し入れを代行する「差入屋」。なかなかハードなお仕事です😨軽度とはいえ犯罪を犯したことのある金子が、檻の中ではなく外から犯罪者を俯瞰するというのがまた憎い脚本ですね。嫌でも自分の過去と向き合い自省しながら続けなければならない仕事とは、なんと辛く厳しいものだろうかと想像するに難くありません。仕事の依頼者は犯罪者の関係者であり、やりがいを見つけるのも難しい仕事です。唯一、そんな金子の仕事に誇りを感じ応援してくれる妻と素直に優しく育っている息子が心の拠り所。金子が頑張る理由です。
庭先の植木鉢が割られているシーンが映画の肝。
エンドロールのSUPER BEAVERの「まなざし」、よかったですね。東京リベンジャーズ繋がりだったのですね🙃
慌てん坊のあなたはご注意を!
しっかり最後まで見届けて席を立ってくださいね🤫
2度目のシーンがトドメです。
庭先の植木鉢は今後も割られますよ、きっと。現実って厳しいものです。でも、妻はいつも応援してくれてそこにいます。息子は素直にすくすく育ち、きっとゆくゆくは金子の「差入店」を継いでくれるのでしょう。そうあって欲しいなと感じさせる余白のある映画で、私はなかなか好きでした。
北村匠海くんは、情けない役もこんなクレイジーな役も何でもイケるんですね🤫あのイカれた目はなかなかできません。その母役の根岸さんもなかなかの毒親でしたね。現実には出会いたくないママ友タイプです😱
何より主演の丸山くん、なかなかの迫真の演技で素晴らしかったです。今後も役者としてもっといろんな役を観てみたいなぁと思いました。久しぶりの寺尾聰さんや岸谷五郎さんは出てきただけで嬉しかったです🙃
スッキリとした後味をご希望の方には、そぐわないかもしれませんが深く思考することが好きな貴方にはオススメの映画です🧐
もっと面白く出来たのでは感が否めない
期待していたものと違った。
この映画で『差入屋』という、受刑者に差し入れを代行して行う職業を初めて知って、どういう職業なんだろう?差入屋をする過程でどんな人間ドラマがあるんだろう?と期待していただけに、不完全燃焼。
興味が惹かれる題材だったのに、あれもこれも材料投下して、とっ散らかった味のものになってしまった感が否めない。
2つのヘビーな事件、母親との確執、差入屋への偏見、父親としての姿
ひとつひとつが簡単にサラッと流せる題材じゃないだけに、これを全部描くとなると、そりゃこうなるよなーと思ってしまう。
いろんな出来事があったとしても、主人公の差入屋としての信念やプライド的なものがしっかり描かれているならいいけれどそれも浅い。
だからクライマックスのシーンもイマイチ盛り上がらない。
演技に関しても、相変わらず真木さんの滑舌の悪さに冷めてしまう。丸山さんは悪くなかったけれど、この役があの人ならもっと深みが出たのでは…と想像してしまった。
良かったのは北村匠海さん。『悪い夏』でもダークな役を演じていて、最近は様々な役柄にチャレンジしているのを見るが、今回は不気味さマックスなサイコパスを見事に演じていた。怖すぎ。
差入屋についてを知るきっかけになったとしては価値があるが、映画としてはイマイチな作品だった。辛口すみません。
なんとも暖かい物語
悪かないんだけど
初めて知った差し入れ屋という仕事
重かったし、しんどかった。
社会派の重たい胸糞映画も観る方だが、それにしてもちょっとしんどかった。難しいテーマなだけに後半の流れは胸糞を取り戻しにいってる様に感じてしまい、ちょっと好きじゃなかったかな。
差入店
重要な題材だと思われながら
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが溜まっていたので短く)
今作は、刑務所や拘置所への差し入れを代行する「差入屋」という余り知られていない職業の重要な題材を扱っていて、面白くは観ました。
ただ重要人物の、差入屋を営む主人公・金子真司(丸山隆平さん)、連続幼女殺人犯・小島高史(北村匠海さん)、母親を殺したとされる犯人への面会を求め続ける二ノ宮佐知(川口真奈さん)の、いずれも共通して、母親との関係性に問題があった人物描写になっていた点は気になりました。
本来であれば、それぞれの人物や事件には細かな違いがあると思われるのですが、母親との関係性の問題に共通して焦点化した事で、事件も人物描写も人間理解に狭さを感じさせていたと思われました。
加えて、主人公・金子真司の妻・金子美和子(真木よう子さん)の周りの母親関係の中で、差入屋への世間の偏見が描かれ、最後は息子の和真(三浦綺羅さん)がいじめに遭う場面が描かれます。
しかし、差入屋に偏見を持っている周りの母親たちや、いじめにきちんと対処しない教師の描き方が、ややステレオタイプの深みのない、主人公・金子真司ら主要人物を引き立たせるためだけの道具的な描き方になっている印象を持ち、気になりました。
つまり、主要な人物の根源が母親との関係性の問題に狭められ、周りの主要でない登場人物の描写が深さ乏しいステレオタイプになってしまっていたと感じたのです。
これはおそらく、古川豪 脚本監督に問題の要因があったと、僭越ながら思われました。
重要な題材と、そして主人公・金子真司を演じた丸山隆平さんを初めとして、俳優陣の皆さんの深さある演技の中で、惜しい作品になっていたと、僭越今回の点数となりました。
丸と岸谷五朗目当てで気軽に観に行きましたが予想以上によかったです ...
それでも生きていく…
差入店という仕事が実際にあるとは知らなかった。しかし、息子の友達であり、小さい頃から知っていた女の子の殺人犯に差し入れする心境は如何に。仕事とは言え理解できなかった。ましてや、あの母親の態度、言動では途中で投げ出したくなる。ある意味、それを受け入れるプロフェッショナルと言えば、その通りな見てのだが、息子のいじめがあったら尚更そう思ってしまう。仕事を卑下しているわけではなく、選ぶべきなのではと思ってしまう。また、やくざの身代わり殺人は泣ける話だった。植木鉢がまた割られてるシーンをラストに持ってくるのは不条理と言うか仕方の無いことなのだが何を訴えたかったのだろうか。それでも生活は続き、生きていくということを伝えたかったのだろうか。
消化不良
設定がユニークで、前半は興味深く観ていました。差入店の意味を理解しないまま観始めたので、意外性もありました。
しかし、あまり現実的とは思えない行動や展開も多く、エピソードが中途半端で消化不良でした。そのせいで、登場人物達に感情移入しきれませんでした。
序盤の主人公の様子とその後の変化が繋がらず、ママ友さん達の言い分も息子のいじめの原因もいまいち腑に落ちない。被害者の母が包丁を向けて店に来るのも疑問。そして弁護士は守秘義務無視でベラベラ話し、女子高生の受付周辺での態度もおかしい。車の中で弁護士が引き合わせた夫婦のシーンも、察することはできるものの中途半端でした。
カリンちゃん事件の犯人と母の描写もインパクト先行な気がしてしまったし、ヤクザと女子高生はどうやったらあんな信頼関係になるのか知りたかったです。
あまり観たことが無い語り口
映画がこれだけハードなんだから、原作はなかなかにハードな内容なんだろうと思ったら、まさかのオリジナル脚本。しかも初監督作品とのこと。
初監督らしい、どこか切りきれない爪の甘さというか、感情の持って行き方というか、ハードな内容の中に詰め込まれた感がありました。
個人的には丸山という役者が好きで鑑賞しましたが、途中で挫折したくなるくらいハードな内容でした。
この手の作品は救いをどこに持って行くか、っていうのが終着点だと思うのですが、上手く流れの中でそこを摘みつつ最後まで持って行ったのは、ドラマではできない映画ならではのストーリーだと思いました。
真希さんの役も大変だったと思います。丸山くんは確かに新境地ですし、ぜひ今後もいろんな役をやっていただきたい。
極めてミニマムな世界の話なので、できればもう一歩引いた画面で所々見たかった印象です。監督には次回作は、もう少し肩の力を抜いて、見せていただきたいですね。
4つの家族。2つの殺人。
差入という仕事。
真偽には興味ないけど、こういう仕事がこの世にある限り、、つい楽で甘えた選択をしてしまい、人としての責任や義務を果たせないのではと思ってしまう。だからこそ、映画にするには良い題材だな、と直感で。
結論は想像していたものよりも、人間臭くグッとキタ。テレビでも十分に楽しめた。
丸山隆平はバラエティで見かけるぐらいの知識量だったけど、喜怒哀楽の演技は染み入った。
もうちょっと深みが欲しかったような
ラストのアパートが『悪い夏』のそれと被る・・・北村匠海が飛び出してきそうな
『悪い夏』と本作品を続けて観たので北村匠海の全く違ったキャラに驚いた。特に右目が腫れているところと、首をカクカク動かしていたところ。カリンちゃん殺人事件のみならず、逮捕された時点で7人もの幼女を殺していたのね。それにしてはサイコパスぶりは弱めだった気がするし、母親(根岸季衣))のマスコミに対するキレ方のほうが恐ろしかった(毒入りカレーのあの人っぽい)。
差入屋という珍しい職業は面白かったけど、そこまで近所の人に嫌われるものかな?という疑問がずっと消えない。カリンちゃんの葬式で嫌われたり、息子の和真がイジメに遭ったり、家の前の鉢植えが壊されてたり・・・そんなんだったら、弁護士のほうがキツいでしょ。どうしても納得できなかった。
事件は2本立て。もう一方の出所してすぐに殺人事件を起こした横川哲(岸谷五朗)。遺された女子高生の佐知(川口真奈)がしつこいくらいに犯人に面会要請するも断られる。そして事件の真相を聞かされる金子真司(丸山隆平)だったが、弁護士でもないただの差入屋なので真相を追究することもなく面会させる奥の手を使う。「待ってます」の一言が涙を誘うのですが、これもまたヤクザの格好良さを誇張し過ぎ!いや、あんた、出所直後に買春しに行ったんだろ。カッコいいか?
どことなく納得できない点があったため感動も薄れてしまったのですが、いつもタカリに来る母親への赦しというところで爽やかさが戻った。服役囚の家族なんて罪が無いんだから、立派な仕事だと思いますよ。誇りを持ってもらいたい!
変わった視点からの犯罪ドラマ
差入店って何屋かと分からず気になって鑑賞、いきなり大声暴言のセリフ頻出は思わず耳を塞ぎたくなる不快な演出でちょっと引いてしまいました。
差し入れは仕事仲間や依頼先などに感謝や慰労の目的で茶菓子や飲食物を寄贈することでしょうが、金子差入店は刑務所の服役者への差入店、刑務所は受付は平日昼間だけで飲食物はダメですし品物や量にも制限があるので専門店があるのでしょう、ただし、映画の様な手紙や面会を代行するサービスは行っていないそうです。
脚本・監督の古川豪氏が「差入屋」という職業に出会った経験から着想を得て、11年もの歳月をかけて執筆した完全オリジナル脚本、初の長編監督作品だそうです。当初は犯罪ものに恰好のネタと思っていたが自身に子が出来たこともあり家族ドラマの要素が高まったとのこと。
主人公の金子も暴行で3年の務所暮らし、前科者には就職が難しいこともあり叔父の経営する差入店の後を継ぎ夫婦で差入業に勤しみます。職業柄ご近所さんの評判も微妙で奥さんや子供の学校でのいじめなど問題を抱えています。
近所で息子の同級生の幼い女子が殺された事件の被告への母親からの差入れ依頼や、家庭売春絡みで母を殺された娘の犯人への面会支援など仕事柄のサスペンスが絡みますから、ちょっと変わった視点からの犯罪ドラマでした。
多牌でも上がったもん勝ち
公開から気になっていたが見逃していてアマプラで観れてありがたかった。ず~っと助監督で滝田洋二郎や三池崇史などの現場を経験してきた古川豪監督が50歳目前にして初めて撮ることができたという近頃珍しい映画バカの映画人たちによる映画のための映画である。師匠の「おくりびと」同様「差入店」というちょっとエキセントリックな題材を自模ってきた時点ですでに満願手だったのだろうが良くこの歳まで晒らさずに手の内で温めて自分で撮ることができたものだと感心する。職業差別を筆頭としたこの世のあらゆる理不尽な「差別」をメインテーマとしていて11年かけて自ら書いたという脚本は面白いのだがいろいろ考えすぎ盛り込みすぎ多牌で通らない筋を強引に通す部分もあるのだけれど元酒屋とその住居を借りて撮ったという奇跡的なロケセットと出ている役者が一人残らず良い演技を競って全てのチョンボを暴かれることなく跳満にして見せた。特に岸谷五朗と根岸季衣が久々のはまり役ですさまじく、主演の関ジャニ丸山隆平は差入屋金子真司をそのまま生きており、息子が通う小学校に殴り込むシーンがあまりにも自然で今年の主演男優賞をあげたい。
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