サンセット・サンライズのレビュー・感想・評価
全236件中、1~20件目を表示
誰にでも平等に、どんな時にも「日は沈み、また昇る」のです。だから、絶望しないで。
大好きな菅田将暉くん主演とあり、もちろん映画館で公開初日に鑑賞しました。
ところが、気持ちをあたため過ぎてレビューを放置、今に至る…😅
Netflixで配信開始とともに再鑑賞いたしましたので、あらためてここにレビューいたします🫡
本作品は、
「正欲」「あゝ、荒野」の岸善幸監督が脚本家・宮藤官九郎さんとタッグを組み、小説家・楡周平さんの同名小説を映画化したヒューマンコメディです。菅田くんが主演を務め、都会から宮城県南三陸に移住したサラリーマンが住民たちと織りなす交流を、コロナ禍や地方の過疎化、震災などの社会問題を盛り込みながらユーモアたっぷりに描いています。
さて、
率直に感想を🤫
まず、
三陸のご飯うまそう過ぎます😋
孤独のグルメより美味しそうだった😊途中グルメ映画なんじゃないかと勘違いしそうなくらい🤭菅田くんの「もてなしハラスメントですわ」という言葉にツボるとともに、この撮影で7キロ太ったというのも納得です。
そして、さすがのクドカン!
どんな時にもユーモアたっぷり忘れません😆震災やコロナ禍のお話とあって、とかく重くなりがちなストーリーも、得意のユーモアセンスで暗いだけのお話にはしません。特に傷ついたマドンナ百香(井上真央ちゃん)を「守る・見張る・祈る」居酒屋四人衆のシーンがいいですね!特にマスターの竹山ピストルさん、本業は歌手ですが、この方本当に味のある演技をされます。他の演技もぜひ観てみたい!また東北弁の少しガラの悪い役は三宅健くんにピッタリ!見どころです。
やっぱり沁みる菅田くんの演技
菅田将暉くん演じる主人公の眼差しは、どこまでも無防備で、ナチュラル🌟それでいてどこか痛みを知っているようでもありました。
「人は、誰かの失った心に、
もう一度光を灯すことはできるのか?」
そんな問いがこの映画の中に静かに流れていたように思います。この作品には、派手な展開も、劇的な台詞もないのですが、逆にそれがとても心地いいと感じました。
凝り固まった心や、癒えきらない痛みを和らげてくれるのは、実は一番近くにいる誰かじゃなくて、
無防備で、純粋で、何の見返りも求めない“誰かのまっすぐな想い”なのかもしれない。
この映画は、そんな“まっすぐな想い”でできている。
最後にもう一度、この言葉を
誰にでも平等に、どんな時にも
「日は沈み、また昇る」のです。
だからどうか、絶望しないで。
そう傍でそっと優しく
ささやいているような映画でした。
鑑賞後は美味しい魚が食べたくなる
自分が都会か地方かのどちら側の人間かで、作品の響き方が異なってくる作品だと思う。
クドカンは今までいろんな角度で、震災やコロナを描き続けているけれど、一貫してあの日々は何だったのか、あの経験を経て我々はなにを学び、何を失い、何を活かしていくのかを届けてくれる方だなと思う。
今回もまた違った角度でメッセージを届けてくれたが、個人的には同じクドカン作品で、震災後を描いているドラマ『季節のない街』が素晴らしすぎて、そちらの方が刺さった。
クドカンらしいコメディ要素は面白かったし、シリアスなシーンでも、シリアスに全振りせず優しくあったかく笑いに変えるところは、クドカン脚本で好きなところなので良かった。
しかし話のテンポが微妙に悪く感じる。140分も必要だっただろうかという疑問。140分もあったのに恋愛展開がいきなり過ぎて置いてけぼりに感じた。最後も蛇足感が拭えず……ちょっと不完全燃焼。
ストーリー構成は疑問が残るものの、愛嬌のある素朴な西尾役を菅田将暉が好演していたし、久しぶりの井上真央は時が止まっているのかというほど可愛いままで、田舎のヒロイン役にピッタリだった。総じて演者たちは良かった!
コロナと、芋煮でも話題にしないやつ
菅田将暉の生き生きとした表情のポスターやチラシが印象的な本作。釣り好きのサラリーマンが、コロナ禍のリモートワークをきっかけに、田舎に移住する…という、一見シンプルでのどかな筋書だ。けれども実は、アンタッチャブルな二大要素に斬り込む、なかなかの意欲作だった。
冒頭、いきなり無神経な発言をする観光客が登場する。震災、そしてコロナ。もう忘れたい、なかったことにしたい、見ないふりで済ませたい…ことがらを、畳み掛けるような笑いの連続で巧みに引き寄せ、観る者の記憶を手繰っていく。
いきなり東京からやってきた西尾(菅田将暉)に、消毒液を振りかざす桃香(井上真央)。ドタバタっぷりに苦笑しながらも、確かに当時は、至極まじめに、そんなことをしていたなと思った。地元からの罹患第一号になりたくない!という信念を持ち、ごく当然に手作りマスク(守る会の面々は、たぶん大漁旗のリメイク)を身に付け、間隔を空けて席につき、「家族ゲーム」式に並んで会食する。真剣なのに、ちょっと間が抜けている。ばかなことやってたなあ、という気がするけれど、今もなおコロナはあるし、インフルエンザも大流行だ。とはいえ、今やコロナは得体の知れない恐怖ではなくなった。煩わしいけれど、まあ何とか付き合っていける。そんな日常に潜む諸々の一つ、になりつつある。
一方、震災は手ごわい。被災体験の有無、被害の大きさ(何を失ったか)で、独断と偏見満載のランクに振り分けられ、近しい者同士でさえも話題にしない。「芋煮でも話さないやつ」という扱いだ。口にしないのは、「どうせ他人にはわからない」というあきらめだけでなく「どう伝えればいいのか分からない、そもそも、分かってもらう必要があるのかさえ分からない」というためらいではないか。忘れたい、忘れられてしまえばいい、というような。コロナよりずっと前に起き、その後も各地で天災は起きているににもかかわらず、いまだに上手い付き合い方が見つからない。多くを語らず日々を重ねる、百香の父(中村雅俊)や茂子さん(白川和子)の佇まいが印象的だった。
西尾は、アクロバティックな宣言で壁を越えようとしたかに見える。けれども、彼が取ったほんとうの選択は、思いのほか繊細で誠実だった。原作は2022年発表。それから3年経過した今だからこそ、映画だからこそ、の結末を、様々な人に、ぜひ味わってほしい。
ナチュラルで芯のある人生ドラマ
クドカン脚本はいつだって舞台となる街の過去と現在が、肩肘張らないユニークなタッチで浮かび上がってくる。そこで個性豊かな登場人物らが愉快なハーモニーを成しながら、現在進行形で未来へ向かう展望を形作っていくわけだが、今作はとりわけ地方における空家や移住といった社会問題を切り口に、前景にはコロナ禍の記憶を、後景には震災が人々にもたらしたものを丁寧に据えている点が特徴的だ。そして時間軸の経過に伴い、巧妙な人物配置やセリフの構成なども相まって、後景に刻まれた思いや記憶へ少しずつ焦点が絞られていく。それはきっと作り手としての「忘れない」という気持ちの現れでもあり、この想いは後半、古い家をリノベーションして受け継いでいこうとする過程でも大切に反映されているように思えてならない。ユーモアを忘れない会話の楽しさ、人と人の絆、そして何より菅田、井上の好演が、ナチュラルで芯のある人生ドラマを真摯に輝かせている。
ちょっと長く感じました
男たちに大人氣の百香(井上真央)
Netflixの配信を日本語ガイドを付けてホームシアターで鑑賞しました。
似たような映画で『さよなら ほやマン』(2023年公開)というのがありますが、あっちが『うる星やつら』なら、こっち(『サンセット・サンライズ』)は『めぞん一刻』でしょうか。高橋留美子先生の作品で例えるのはおかしいですね。
どちらでもなく、『花より男子』でした。いや、それも違うかな、漫画の見過ぎでした、すみません。
字幕では “おだずな”でした(菅田将暉さん扮する晋作も「す」に「てんてん」なのか、「つ」に「てんてん」なのか、どっちなんですかね と台詞がありました)が、“おだつな” を 仙台市泉区に住んでいた中学生時代(かれこれ数十年前)に 使っていました。まあ、どっちでも いいんですけどね。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」とか ディスタンスとか マスクとか 2類とか マスコミの情報に踊らされていた田舎とか 3.11に言及する とか、まあ色々リアルな感じに描いていました。どうでもいいことですが、新型コロナウイルス感染症が5類になったのは2023年5月ですから、ラストの百香(井上真央)39歳か40歳です。仁美(池脇千鶴)の存在も面白かったです。
ちょっと怖い不思議なこともありました。レンズ越しに いないはずの人が見えたり、熊が芋煮会に現れたりしました。
何故か、「心の色」(歌:中村雅俊)が 聞きたくなります。
ちゃんと笑えて 泣けて 内容が充実していて 良い作品でした。
場所の魅力だけでなく、出演者の魅力も引き出されていて、魚料理も美味しそうで、オチも今風で 型にはまらないハッピーエンディングで最高でした。
個人評価:3.5 コロナ渦で加速したテレワークの可能性を上手く物語...
震災とコロナと過疎と
震災でたいせつな人を失い新型コロナウィルスに遭い・・・弱り目に祟り目な奇禍を同情材料にしながら小さな漁村の善良な人たちの悲喜劇を描いた。
狙いは、三陸の食とスローライフと人情で、時事と過疎問題をからめつつヒューマンなコメディへもっていく。
小説なら暴れない材料だったが、映画としては震災・コロナ・人情・釣りバカ・善良な人々・地方創生・・・あざと感のある臭気材料が揃ったお馴染みの日本映画になっていたと思う。
田舎の青年たちが百香(井上真央)に恋心をもっていることや、役場と企業が「お試し移住」として空き家を賃貸しすることなど、人情や哀愁として描かれていることは、地方生活の呪縛要素でしかない。
百香のように地元の男達や狭い世間体から注視をされる生活をしているなら東京や大阪へ出て行って夜職でもやったほうがストレスなく暮らせることだろう。
言うまでもなく田舎のにんげんは都会のにんげんにくらべて温かかったり親切である、ということはないし、現実の地方では映画内でおこるようなヒューマンな和は成立しない、にもかかわらずヒューマンコメディとして見てほしいという狙いで描かれているのが日本映画らしい欺瞞だと思った。
登場人物は震災やコロナや過疎にやられた可哀想な人々であり「わたしらは善良な人間で辺境でつつましく精一杯生きているんですよ」・・・という臭気が画から台詞からぐいぐいと放たれるので、モニターに鼻くそなすりつけたい気分だったが、人気俳優を揃えていることもありネットフリックス映画ランキングの一位に鎮座していた。
むろんわたしは敗北者でありわたしのレビューは遠吠えやはぎしりに過ぎず、需要を確立した映画の勝ちであることは言うまでもない。
三陸の方言の韻と語尾が、志村けんがバカ殿やドリフ大爆笑をやるときの聞こえで、中村雅俊は志村けんをパロディしているかのようだった。なおラスト再会して抱きつくところでおわるが頭をうってふたりとも○んでしまうというホラーだったら1加点するところだったがそうはならなかった。
「おもいでのアルバム」すごい響きます
共感と同情
原作より、映画の方がずっといい。とくに結末。
原作を読んでみた。
楡周平さんといえば「Cの福音」。
ハードボイルド、企業小説あるいは経済小説、
というイメージだったけど、
読んでみたら――
映画を観る前なら、
なかなかいい話だなあ
とは思ってただろう。
でもその程度かなあ。
台詞とか、キャラとか、
言っちゃあなんだが、
映画の方がずっといい。
そして結末が、全然違う。
原作の結末は、
言っちゃあなんだが、
ありきたり。
映画の方がずっといい。
たしかに、
映画にはちとクドい演出もある。
そのカット、そんなに長くなくてもいいんじゃね?
とか。
でも全体的には、原作よりも、
キャラの「愛すべき度合い」が半端ない。
そしてこの映画、ジワる。
今もサントラ聞きながら書いてるんだけれど、
もう一回観たくなってる。
ちなみに「サンセット・サンライズ」って
「屋根の上のバイオリン弾き」の
「サンライズ・サンセット」に由来するのね。
映画では触れられてないし、
映画の曲は、全然違うけど。
(権利関係?)
芸能界一なめろうづくりが早い井上真央
興奮してセリフをまくしたてながら、一方で見事にアジをさばきつぶしてなめろうを作る井上真央に唖然。女優ってスゴイなと思って試みに「井上真央 なめろう」で検索してみたら、完成披露試写会で「私、芸能界一なめろうづくりが早いと思います!」って自画自賛してた(笑)。練習やリハーサルで何尾もつぶして、スタッフがおいしくいただいたんだろうな(笑)
社長が宇田濱にやってくるまでは、西尾があまりにも仕事らしい仕事をしないので心配してたけど、まあ自分を省みるとあの頃はリモートと称して仕事してるようなしてないようなで、ろくな成果もあげてなかったかな。それにしても西尾はITに疎い課長の目を盗んでなのか、とても大企業の社員とは思えないサボり魔だったけどね。
それはともかく、出てくる料理がどれもおいしそうで、宮城のあのあたりにしばらく逗留して海グルメを楽しみたいと思った映画だった。
自由に暮らす
Netflixにて
完全にナメてたわ
じんわり。
全236件中、1~20件目を表示