「“元気が出る曲”で『AM11:00』?」366日 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
“元気が出る曲”で『AM11:00』?
HYの曲に思い入れもなく不安はあったが、それ以前に脚本の粗やご都合主義が目に余った。
湊と美海が付き合うまでの流れはやや弱いが、尺的にはまぁ仕方ない。
両親ともに亡くした湊が何不自由なく進学・上京出来たことも流すが、やたら豪勢な部屋での同棲 in 川崎は無い。
彼のみならず美海の病室も無駄に広く、お金の出どころがいちいち気になった。
まったく別の夢を追う2人の大学が一緒というのも疑問。
湊はバンドを組み、プロ志望のヴォーカルまでいたのに何故作曲してなかったのか。
別れの理由はド定番だが、快復するパターンは珍しい。
しかし結局は美海を斃れさせるため、単に病気を濫用しているようにも感じてしまう。
鉢合わせやキーアイテムの拾得など進行を偶然に頼り過ぎ。
琉晴は何故隠したMDをあの缶に忍ばせたのか、それを知らないのに美海は何故取ってくるよう頼んだのか。
中学生の琥太郎が東京までの旅費を払えるハズがないので、最初から同行でいいでしょ。
琉晴がよくやる相手の鼻をつまむ行動を、何の関係もない彼にさせたのも意味不明。
というか、ドラマ的にも半端なので彼自体が不要。
陽葵がMDと一緒にウォークマン渡せばいいのに、湊が自身の物をその場に持っていたのも違和感が強い。
演技はこれでもかと分かりやすく表情を作るので、対象年齢が低めだったのだろうか。
ただ、芝居が一番大袈裟だったのも琉晴だが、彼の「俺です!」の場面は熱さを感じて一番良かった。
逆に湊に魅力が一切感じられないのはワザとなのか。
美海も、湊の言葉を真に受けていながらチェキを保管しMDを投函してたのは、むしろ怖い。
湊が上京する際のバスを待たせてウダウダやる定番の流れから、更に引き返してキスには失笑しました。
後半の「止めて下さい!」といい、バス会社に謝れ。
共感&コメントありがとうございます。
本当に湊に魅力がなさすぎて、琉晴とどっちが主人公かわからなくなるほどでした。
そして、uzさんのレビューが的確すぎて、「確かに!」って感じです。