最後の乗客のレビュー・感想・評価
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ミステリーかと思えば・・・
ある港町のタクシードライバーの間で、深夜に人気のない歩道に若い女が現れるとの噂がささやかれていた。ある夜、いつも通り閑散とした所を流していた遠藤は、噂となっている歩道で若いサングラスとマスクの女性を乗せた。車を発進させてしばらく走ると、路上に小さな女の子と母親の2人が飛び出してきて、その母娘も浜町が目的地というので、仕方なく同乗させることになった。奇妙な客を乗せ、タクシーを目的地へ向けて走らせようとするが、エンジンが掛からず・・・さてどうなる、という話。
東日本大震災の10年後、生きてる時に言えなかった、できなかった事を、幽霊同士で語り合う物語?
生存してるのはみずきだけだよね?
ミステリーかと思えば、幽霊物語でした。
ま、短いし、こういうのも目新しいから、悪くなかったけど。
やっと観れた。
自分が亡くなったことに気づかないと、次に進めない…とても、悲しいストーリーだった。
かといって、救われない訳ではない。
赤川次郎の小説『午前0時のわすれもの』が原作の、大林宣彦監督作品『あした』を知っていると、より楽しめると思います。
また、東日本大震災の年に開催された、文化放送のお祭り「浜祭」で、大竹まことさんが、涙ながらに語った、被災地から会いに来てくれたリスナーのエピソードを思い出し、じぃーんとしてしまいました。
不思議なファンタジー
予告で見て気になったのと、なぜかこの作品、劇場のクーポンの割引対象外で「定価で見せるほどそんなに面白いの?クソつまらなかったらただじゃおかねーぞ!」って感じで見に行きましたが個人的には短編の割に見終わった後にそれなりの満足感がある作品でした。
ま、ネタバレ的なところはセリフを思い返していくとすぐわかってしまう感じではありましたが、視点や角度を変えるといろんな見方ができて、あの世界は娘が見てた夢なのか、娘が父に会いに行ったのか、実は父が娘に会いに行ったのか、父が娘を「まだ死ぬには早い!」と助けに来たのか、娘以外は実は全員わかった上であの世界線を娘のために演じたのか、そんな感じに見終わったあとにいろいろと考察を膨らますことができます。
それと娘が震災のことを忘れたいのに世間は「あの日を忘れない」とか言って、私はもう忘れたいのに私はあの日を特別の日になんかしないと言っていたところは、なるほど、被災者の家族にはそういう思いの人たちもいるんだよなということを気づかされました。
よく言いがちなあの日を忘れない、復興復興!は、もちろん大事なのだけどそればかりではない違う視点から見た寄り添いや思いやり方があるのだなと思いました。
あとは死んだ後の死後の世界とかあるのかは死んだことがないためわからないため、まあ、死んでしまったらやっぱりもうその人には会えないわけで。
自分は年齢的にもまだ近しい人が亡くなったりしてないし親も亡くなっていない。けど、今後そういった近い人が亡くなるとやはりあの時こう言っておけばよかったとか、そういうことを思う日がくるかもしれない。だからやっぱり近しい人とは何気ない話も感謝の気持ちもちゃんと言葉にして伝えておかなくちゃいけないかな、なんてそんなことを思った。
そして何よりびっくりしたのは川崎麻世に似てる主役のお父さん何か見たことあると思ったら、今話題のあの作品の方でしたね!ちょうどあちらの作品を見たばかりだったので「あー!」ってなりました(笑)
とりあえず大きなどんでん返しがあるわけではなく、自分的には泣ける感じもなかったです。あまり期待もしていなかったので。
でもなんだかなぜか不思議と悪くはない作品だよなと思いました。
「不思議な」ドキュメンタリー見ているよう
ミステリー仕立てではあるが、冒頭の描写をみただけでどんな映画か分かってしまうし、展開もベタだが、バスの停まらないバス停、いなくなった人たちに送る手紙を投函するポスト、犠牲者の名前を刻んだ慰霊碑、「あれ」の遺構があちらこちらに残るその場所で展開されるドラマは、まだ終わらないあの日のドキュメンタリーを見ているような感覚になる。
母子が必死で「ハママツ」までいってくれるタクシーを探して遠藤と出会うシーンは、迫りくる危険に、切羽詰まった尋常でない緊迫感がものすごく現実味がありました。
あの母子や遠藤のような人たちは実際まだまだいて、自覚がないまま彷徨っているのだろうと思った。
娘があのポストに投函した封筒が父のタクシーに届けられて、「ちゃんと届くんだ」と感慨深いものがあった。
遠藤は実は母子をハママツに連れて行かず、安全なところに行こうとしていたことが分かり、亡くなったのは母子のせいでなかったのがせめてもの救い。
映画としてみれば、もういくつかひねりがあればよかったと思うが、13年経過したあの場所と、そこにいたひとたちの不思議な記録と思うところが大きくて、13年後の「今」を遺せたことで良いような気になりました。
エンドタイトルの、ぼろぼろで滲みだらけの、平和で幸せな写真の数々。
いろんな感情が湧いてきて胸がいっぱいでした。
鑑賞動機:『侍タイムスリッパー』での好演が記憶に新しい冨家ノリマサ氏9割、何かあるらしい1割。
最初「ハママツ」と聞こえてしまい、そんな長距離乗せるの?と思ったのは秘密だ。「ハママチ」ね。
侍の面影は微塵も無い普通のおっちゃん冨家さんだが、すんなり入る。仕掛けはあくまでもストーリーを引き立てるためのものとして、機能していた。タイトルは途中で回収されるけれど、最後まで観るとまた違う意図も見えるような気がする。
意外な展開と直球の感動
通常スクリーンで鑑賞。
今年は自主製作映画がとにかくアツい。本作もSNSで話題になっており、ずっと気になっていたのだが、ついにホームグラウンドの映画館で上映が始まったので早速鑑賞した。
なんとも濃密で、素敵な55分間を過ごした。事前情報を全く入れずに観たため、冒頭の雰囲気から、ホラーなのか将又ミステリーなのか、いったいどちらだろうと考えながら観ていたが、意外な展開に驚かされ、一気に物語に引き込まれた。あの日が奪ったものと残されたもの。衝撃の展開の先に待っていた直球の感動に涙が溢れた。タイトルの回収も見事だった。
あの日の受け止め方は変わっていっていい
ようやく観られた。こういうお話だったんだ。
短い時間のなかで変化していく立ち位置。
冒頭の細波、あの震災。
自分は東京にいたから、あの津波は映像でしか見ていない。
ただ、凄まじかった。惨かった。
10年以上経っても、街にもひとにも傷痕は残る。
単純に前を向いてとも言えない。
でも受け止め方が少しずつでも変わりながら生きていけたらいいなと思う。
角を曲がれば
宮城で全中があった時に、途中レンタカーを停めて、ある神社に寄ったことがあった。その時の一面の住居跡の風景を思い出した。
私は地元の人間ではないので、この映画を最後まで見ることができたし、高い評価をつけることができた。しかし、地元の人にはかなりきついかもしれない。というか、受け入れられない映画になっているかもしれない。
「明日その言葉を伝えることができるとは限らない」
「角を曲がれば何かいいことが待ってるかもしれない」
真反対の二つの言葉(正確ではない)が心に残りました。
心に残る作品
別の映画を見た帰り、「監督本人」という名札を付けた方が自分でチラシを配っていて、予告編も気になったので後日見に行きました。2011年に生まれていた方なら、それぞれ「あの日」どこにいてどんな過ごし方をしていたかを覚えているとは思いますが、時間もたった今、たくさんあったストーリの一つとして、本当にこんな話もあったんだろうな、と思わせてくれるような作品でした。限られた登場人物なので、それぞれとても丁寧に描かれていて、ストーリに込められた想いをすべて理解できたかどうかはわかりませんが、この監督のとてもパーソナルな想いがこめられた作品であることは伝わってきましたし、作品の雰囲気から伝わってくる、一種魔法のような別世界の雰囲気が、登場人物を通して最後あふれ出てきて、涙や暖かい気持ちや、短い時間であるのにそれも感じず気持ちが揺さぶられました。「侍タイムスリッパ―」の冨家ノリマサさんはここでは全く違うタイプの役で、最後の方の柔らかい笑顔が忘れられない、何日たってもボーっと思い出してしまう映画です。
夢オチ!
地元がピックアップされていたので観ました。
地元がロケ地だったりすると、映画を観るきっかけができていいですね。
俳優さんの演技、素晴らしいと感じました。
以下、いつもなら脚本構成勉強用ですが、今回はまず感情で書きます。
たった1時間の映画なのに、イライラが溜まる映画でした。理由を考察。情報の小出しと、噛み合わない論理が原因でした。主人公と親子、タクシー運転手の同僚が死んでいるなぞなぞのために、こんな演出を見せられて苦痛でした。なぞなぞいらない。地元の当事者からすると、震災の犠牲者をなぞなぞにするな。ただ感動させる演出のために、なんでこんな映画作ったの?シーン思いついたから作ってみたの?酷いよ。あんまりだよ。
構成考察
◯オープニングイメージとエンディングイメージ、合ってません。だったら最初から、主人公の娘さんを登場させて悲しませるシーン作ってください。これでは最後のシーンとの対比が成り立ちません。中が全て夢オチなら、せめて最初と最後は娘さんの成長の姿見せてよ。
◯娘さんが最初タクシー待っていた理由づけ、ちゃんと話してください。夢オチならなんでもいいのは間違いです。
◯すべて夢でした。最初の主人公のタクシー乗ってるシーンも、この進んでいく物語も。これですべて片付けられる。考察必要ないか。
海から帰還した写真
映画の評論はみなさまにお任せします。
これから見に行く人は以降、
読まないでください。
本編では伏線回収に頭を巡らせながら涙うっすらという感じでしたが、エンドロールでの写真に涙腺大崩壊でした。
1枚1枚、裏側も見せながら…。
そこに何かが書かれているわけでもないのに、1枚ごとに違ううっすらとした汚れにまた涙です。
あとはもう…
言葉にならないです…
伝えたいことの本質
主人公みずき(岩田華怜)が父(冨家ノリマサ)と
交わしたかったコミュニケーションが軸。
きっとみずきは後悔の念を抱えたまま、
震災後も生きてきたのだろうと思うが、
父と会えたのは偶然?それとも狙っていたの?
ということは自分では解釈できなかった。
度々タクシー待ちの女性が現れると
伝説のギタリストたけちゃんが言っていたので、
この世界では有名だったのでしょうね。
だから、狙っていたとも考えられるかなと。
死後の世界がベースなため、
生者であるみずきが珍客だったと。
逆と思いこんでいたので、まんまとやられましたが、
私自身それなりの映画の本数を観てきたのにもかかわらず
まんまとひっかかる、お得なヤツだなと自分で思います。
みずきの公開の念が晴れつつも、
父自身も自分の死を思い出すことになった母子との再会も
震災後どうだったのかもハッキリして
きっと良かったのでしょう。
ミステリー要素はありつつも、基本はファンタジー。
短時間ながら、冨家ノリマサさんの演技を堪能でき
味わい深かったです。
ただ、期待を超えるほどではなかったため
この評価としました。
正解なんてない
展開は読める。よめるんやけど堪えきれないものがある。
短い映画やけど、それゆえに中身が詰まっている作品。あの日の出来事はあまりにも悲しくてやるせなくて…東北をただ遠くのテレビを通じて見ることしかできず。とてもとても辛い。津波の映像は怖くて見られない。
こういった作品が大きなスクリーンで全国規模で上映されるようになっているのは、日本映画の常識も変わりつつあるんかな。GAGA配給は驚き。制作費とかキャストの有名さとかそういったものに頼らず口コミとか評価で広まっていく作品はすごいなあ。侍タイムスリッパーもそうやけど。
先日、東電からの追加賠償が決まったとニュースで見た。忘れたくてもその日が近づくとニュースなどで特集が組まれる。忘れないという気持ちも忘れたいという気持ちもどちらも尊重しなければいけないと思う。あの日の出来事を忘れてほしくない、存在していた人たちを覚えていてほしいという人もきっといるやろうから。どちらが正しいか正解なんてないと思う。みずきは忘れてはいけないという言葉が呪縛になって彼女自身を苦しめていたけれど、忘れてもいいんだよと優しく語りかけるシーンがとても印象的やった。
この映画もまた観客が一体化する一瞬があった。これは映画館でしか体感できないことやなあ。昨日に引き続きいい映画を観たなあ。
あれから10年後
主演の人、すごいどこかで見た顔だぞ??
と思って気になってたんだけど、侍タイムスリッパーの敵役(と言うか)の方だったのか。
レビュー書くために配役見てスッキリしました。
東日本大震災での出来事と、その時の心の傷を抱えたまま生きている人たちの話。
タクシー運転手の中年男性。
妻を亡くしており娘とはギクシャクしている様子。
同僚からタクシーの怪談ド定番、不審な乗客の話を聞いたその日にズバリその条件に当てはまる客が。一体この乗客とは?
という体で始まるけど実際は主人公自身が…などんでん返し。
車はあるし同僚もいるし本人が死んでるパターンでは無かろう、と思ってたんだけど、冒頭で同僚のタケちゃんがドアを開けた様子もなくいきなり車内に現れたかのようにコーヒーを渡す様に違和感を感じていたのを思い出した。仕掛けられていた。
生者と死者の思いが交わり合い通じ合い、というファンタジー作品と見せかけて、要するに「全ては娘が思い出の浜で見た夢だった」って事でいいのかな?
子を持つ親としては子供にあんな思いをさせないようにしたい、とは思いました。
そう言えば
「タケちゃんにお願いしたいことがあるんだけど」
と主人公が言っていたけどあれはなんだったのだろう?見逃したのかなんなのかちっともわからないまま話が終わってしまった。
忘れないことと忘れること
1時間という長さのクラウドファンディングで作られた映画、との情報だけで観た。だからと言っては失礼だが、見事なCGや粗のない美しい映像、豪華なセットは期待していなかった。それは当たっていたと思う。
海を映し始まる物語。予備知識なしだったが扱うテーマは3.11かな?となる。それも外れていなかった。
二人の男性タクシー運転手の夜の会話。夜遅くあそこを走ると出るぞ、と。それに笑い発進した遠藤は予言が当たったように一人の女性を拾う。続いていきなり飛び出し、父が待っていると乗る母娘。同時に遠藤は最初の女性が娘であるみずきだったと知る。
みずきと母親の会話でああこの人は、もしかしたら子供もと分かったがそれ以降の展開は予想を超えていた。感情が混乱し、心で泣いた。
私は3.11を忘れまいと思っている。それはきっと私が覚えていられる人間だからだ。福島県に親戚がいた。その町に住めなくなり出て行かざるを得なかった。新しい地で生活を始めたがもう高齢となり、町に戻ることはないだろう。そしてこの映画のロケ地となった仙台市に友達が住んでいた。電気のない夜、友達とお母様に温められながら病身のお父様は逝った。
あの日を忘れたい。
みずきの言葉は衝撃だった。考えたこともなかった。親戚や友達がどうなのか、私は尋ねたことはない。
3.11だけではない。1.17や9.11。忘れてはならない日は多い。私はそれができる。でも忘れたい人達もいる。
あの日を忘れないという責任があると思っていた。私は一方的にしか見ていなかった。やはり戸惑っている。時間をかけて考えたい。
心に染みる温かい作品
震災を通して描かれた作品。
55分間の想いを乗せた乗車時間が
色々な心と交わり結ばれ濃密な時間になる。
本当は泣きたくて、甘えたいのに平気で
普通に振る舞うって……しんどいよね。
ずっと怖さや不安も抱えてるのに。
愛する人々を失った哀しみから、立ち直れず
止まった時間が再び動き出す奇跡の夜。
心から話せて良かった、会えて良かったね
思う。
最後の夜明けは泣けてきた。
心に染みる温かい映画でした。
意外と良かった、泣けた。
ミステリーな話しかと思っていたが、ある意味ヒューマンドラマの作品かと思う。私にとっては、知らない役者さんばかりの主演作品だが、感動しました。特に、娘のみずきが遠藤(←父親、タクシードライバー)に過去に書いた手紙を読むシーンは、グッスン。(後ろの方の客席からもすすり泣きが…)ストーリーも良かったし、上映時間も60分足らずだか、意外にも良い作品にめぐりあえたことと、自分が60年以上生きてきて、今まで知り合いや身内を事故や災害等で突然に亡くした経験がないことに感謝しなければと思う。
いまだに特別視される違和感を持っているのは、そこにいた人だけではないと思う
2024.10.22 アップリンク京都
2024年の日本映画(55分、G)
東日本大震災から10年後の宮城を舞台に、タクシー運転手と奇妙な乗客を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本は堀江貴
物語の舞台は、東北のとある町(ロケ地は宮城県宮城市)
タクシー運転手として生計を立てている遠藤(冨家ノリマサ)は、同僚の竹ちゃん(谷田真吾)から「ある乗客」についての噂話を聞かされた
それは「幽霊ではないか」というもので、遠藤はそんなものがいるはずもないと相手にしなかった
ある夜のこと、遠藤が街道を走っていると、目深に帽子を被り、大きなサングラスとマスクをした女性(岩田華怜)が手を挙げていた
彼女は「浜町まで」と言い、遠藤はこれが噂の女性だろうかと訝しがった
浜町に向けて発進しようと思った遠藤だったが、今度は無理やりタクシーを止める女(長尾純子)と遭遇する
女は娘・こころ(畠山心)と一緒に祖父(大日琳太郎)の家へと連れてほしいという
そして、その行き先は「謎の女性と同じ浜町」だったのである
映画は、震災の時にその場におらず、家族が犠牲になった人の視点で描かれていて、それがどちらなのか、というテイストで進んでいく
女が幽霊なのか、それとも?という感じだが、女が遠藤の娘・みずきであることがわかった段階で察する感じになっていた
55分の本編なので、あっち行ったりこっち行ったりとか、話がさらに深刻になるとか、回想シーンが登場しまくるということはない
母娘と遭遇した時点で、その場での会話劇に移行し、全てが完結してからその場所から離れられるという感じになっている
それが「意味のある場所」だとは思うものの、そこは察してね、という感じになっていた
驚いたのは竹ちゃんの予後で、震災と言っても色んな被害があったことが窺わせる
全てが津波に飲み込まれたというイメージを持ちがちだったが、もちろんそんなはずはないので、彼の理由が想起の中に入り込むことができたのは良かったことなのかな、と感じた
いずれにせよ、あまりネタバレは見ない方が良い作品で、ロケ地が現地なので「今」を垣間見ることができる作品だった
10年経っても何かあるごとに「忘れないでください」というメディアを見ていると、そこに心はあるのか?と思ってしまう
他の映画でも、震災の時期に起こったリアルを描くたびに配慮をしなければならないことの方が異常のように思える
そういったものが絡まない人も場所もたくさんあるし、当事者にも色んなケースがあるので、イメージ語りがレッテルになるのは良いことではない
そう言ったことを再認識する上で、本作には一見の価値があるのではないだろうか
その時どうするか、その後どう生きるか
予告を見た時から、想像していたので驚きはなかった。ただ、こちら側にいるのが、この人だったとは…私もシックスセンスを思い出した。
あの大震災は、強烈で今でもはっきり覚えている。会議をする直前だった。職場の40人ほどが、テレビを声もたてずに見入っていた。これは現実なのかと。大川小学校のことも後でしり、どうすればよかったのかずーっと考えていた。
昨年、東北学院大学/金菱清著「呼び覚まされる霊性の震災学」を読んだ。大学生によるルポをまとめたものだが、信じられないことが起こっていることを知った。
そんなことを思い出しながら、この映画を見た。改めて、その時どんな行動するか、またその後どう生きるかを考えさせられた。
誰の上にも起こり得る災害。自分事にして、生きていきたい。
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