劇場公開日 2025年9月5日

「戦争ってのは、全ての人生を狂わせる」遠い山なみの光 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 戦争ってのは、全ての人生を狂わせる

2025年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

戦後の長崎の当時最先端の団地でのお話と
その数十年後のイギリスの静かな地方の閑静な住宅でのお話。

最初は昔を懐かしむお話かと思ったら
観ているとだんだんに
あら?それって??どう言うこと???

真剣に観れば観るほど迷路に落ちてゆく映画(笑)

でも、観た後に、戦闘シーンも無い、空襲シーンも無い、
飢餓や大きな怪我も無い、一見平和な市民の話だけど、
戦争の無惨さ、原爆の非常さ、
戦争ってのは、全ての人の人生を狂わせる

その本質が、静かに立ち昇ってくる映画でした。

ぜひ映画館で集中しての鑑賞がお勧めです。

で、月に8回程映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては

いろんな方が感想を書かれてる通り
なかなかにトリッキーな流れの作品。
豪華キャストでカズオ・イシグロの原作なので
映画好きは期待大で観に行かれた方も多いでしょう。
前半にも書きましがこの映画も「リアル・ペイン」と同じで
当事者でなけれな分からない戦争の傷痕の苦しさ、重さ。
戦争に直接触れていなくても、その惨禍は
深く人の思いを捻じ曲げ、捻じ曲がった状態で起きてしまった事実に
後年になってさらに傷つけられてしまう。

「戦争」に限らず、人生の一時期には
後で消せるものなら消してしまいたい出来事なんて
誰にも何かしらあるとは思うが
「戦争」と言う惨禍はあまりにも大規模で深すぎて容赦無い。

この作品はカズオ・イシグロ氏による反戦メッセージなのかな〜と
私は受け取りました。

覚書
2025年は人生最初で最後の大イベント「万博」に全集中してたので
映画鑑賞が極端に減ってしまった。
今年もあと2ヶ月半、何とか残りは映画鑑賞頑張りたい!

星のナターシャnova
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