「悦子の心の平衡のため」遠い山なみの光 ぇんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
悦子の心の平衡のため
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広瀬すずさん演じる戦後の恵まれた主婦象は、悦子が「そうであってほしかった」姿に記憶を書き換えていたのだとすると、佐知子や万里子、猫の下りも、それが悪夢となって思い出される背景も、物語の最後に種明かしされることで納得はする。それでも自分の記憶を偽ってまで消したい被ばくと窮乏と言う過去とは、家(と典子の部屋)を残すことで辛いながら離れることができなかった・・そのことをニキに発見され、親子で悲しみを共有したことで30年越しに魂が解放されたのでないか?
それぞれ同一の人物を演じた、広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊の鬼気迫る演技も女優賞もの。
ひとつだけ、三浦友和の演ずる「戦前の教師」が少しステレオタイプ過ぎではないか・と思った。日本(と家族)を守るために、本土進攻を1日でも遅らせるために命を掛けた先人には、悲しい中にも感謝があったはず・と思いたい。
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