「封印して来た過去の記憶と向き合う事こそが、新しい未来に向けて『私達も変わること』に繋がっていく」遠い山なみの光 ミオミオさんの映画レビュー(感想・評価)
封印して来た過去の記憶と向き合う事こそが、新しい未来に向けて『私達も変わること』に繋がっていく
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人は、誰しも触れられたくない過去の記憶があり、それが理不尽な被爆者への差別や偏見であり、
主人公の『あの頃は一人で立ってられなかったんです』という台詞に込められていると思います。
ニキとの確執や親子関係が、とても丁寧に描かれていて非常に気になる所でした。
幼少の頃から姉に対するコンプレックスがあり、
ピアノが得意な姉を母親は溺愛し、自分に無関心だ
と責めよる場面や姉が自殺した事を隣人に隠す場面では、ニキがこれまでの母親に対する不満をぶつけ
る事により、本物の母娘になれたんだろうなと確信
出来ました。
けいこに対する後悔や懺悔の思いが、複雑に交差しながら恐らく自分でも咀嚼できない複雑な感情に苛
まれてきたのであろうことは容易に推察できます。
辛い過去と向き合う事で、自分自身を締め付けてい
た紐からやっと解放出来たんだと思います。
ラストの何か吹っ切れた様なニキのスッキリとした笑顔が希望が見えて標題の
『遠い山なみの光』とオーバーラップした秀逸な作品でした。
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